• 【5.最終章・どうでもいいお姫様の恋物語】

     尊は部活に行く前は、必ずうちへ寄る。帰りは塾だったり、バイトだったり、忙しそうな高校生活を送っている。  私は朝帰りをやめた。相変わらずたまに渋谷へ行くけど、そんな日は、バイト帰りの尊と一緒に帰ったりしてる。  ある日、部活に行く前の尊に何気なく言われた。 「瑠利、俺を大人の男のかわりにするなよ? 俺は俺だ。瑠利が大切だし、大切でどうしようもないし。」  ハッとした。大人の男のかわり……。 「そ

  • 【4.どうでもいいお姫様の恋物語】

     真凛は初潮が遅かった。真凛が初潮を迎えた頃、私も大人の女になった、と思う。  ナンパしてきた男の子だった。今は連絡も取ってない。  真凛は1口2口、メロンを食べると、片付けて、そのまま自分の部屋へ行った。  最初は私達、隣同士の部屋だったけど、私がこんなになってから、ママが真凛の部屋を1階のママの部屋の隣に移したのだ。  私は真凛にとって、悪影響なんだろうな。  2階は私の部屋と空いてしまった真

  • 【3.どうでもいいお姫様の恋物語】

     このままだと、留年になるらしい。  勝手にして。学校なんかやめたい。  私は自分の部屋へ行き、タバコを吸った。  真凛、大丈夫かな……?  タバコなんか吸ってる場合じゃないじゃん。  1口吸ったタバコを消して、リビングへ戻った。  昨夜は何もしてない。ただ遊んでただけ。大丈夫、ちゃんと真凛の顔見れる。 「真凛?」 「うん?」 「なんか食べた?」 「いらない。食べたくない。」  私はキッチンへ行き

  • 【2.どうでもいいお姫様の恋物語】

    「瑠利ちゃん、帰ってたの?」  妹の真凛がパジャマのまま、1階の自分の部屋から出てきた。私の部屋は2階だ。 「うん、真凛はどうしたの?」  まさかサボり? ダメだよ、真凛。学校行かないと。私みたいに、どうでもいい高校生になっちゃうよ? 「ちょっと夏風邪ぽいから、今日は休む。」  真凛はそのまま、リビングへ行った。  真凛も私も小柄で、顔も声もよく似ていた。  私もリビングへ行く。 「病院、行ったの

  • 【1.どうでもいいお姫様の恋物語】

     今日も玄関で寝ていた。  最近はママも呆れて、私をそのままにしてる。  愛してる、て何?  ママとパパ、離婚したじゃん。  私は制服のスカートをさっと触って、シワを伸ばした。  体、痛い。当たり前だ。  私は毎日、午前様。高校なんか行ったふりして、制服のまま渋谷によく行く。  なんで制服かっていうと、同世代の友達がすぐできるから。  私は少し大人びて見られるようで、私服だと、大学生や、たまにOL

  • 【あらすじ・どうでもいいお姫様の恋物語】

    両親の離婚を機に、色んなことがどうでもよくなり、遊び始めた高校生の主人公。でも、友達の紹介をきっかけに、少しずつ変わり始める。そんなお話です。