• 「親和力」ゲーテ 岩波文庫

    親和力は化学用語です。ある物質と他のある物質とが互いに強く引き付け合う化学反応を指します。ゲーテはここで、どうしても互いに引き合って止まない人間同士の恋に例えました。一人は妻のある中年の男、もう一人は、その男を思慕する若い女性です。道ならぬ恋に悩む女性は、ついに絶食して自ら命を絶ちます。男も同じ方法で命を絶ちます。作中、ゲーテは二人の気高い死に敬意を払って書いています。自分が理念というものに従って

  • 「詩と真実」ゲーテ 岩波文庫

    ゲーテの幼少青年期の伝記です。占星術にも決して偏見を持たなかったゲーテは、自身のホロスコープを巻頭に掲げています。「ファウスト」に出てくるノストラダムスといい、ゲーテの実に広い教養の幅を思わせます。また、それらに溺れてしまうような人間でも無論ありません。世界精神と呼ばれるほどの人物の伝記です。われわれも、決してその厳めしい言葉に溺れずに読み進んで行く必要があるのでしょう。不断の人格涵養の糧となる教

  • 「タッソー」ゲーテ 岩波文庫

    タッソーは実在した歴史上の詩人です。ここでは、ゲーテはタッソーに半ば成り代わってこの劇詩を書いている感がありますが、激情家で疑い深い性格の持ち主のタッソーが、まさに、その自身の性格の故に破滅していく物語です。ゲーテのタッソーへの感情移入は並々ならぬものがあって、劇の終わりにタッソーが縄に掛けられる場面などは、この劇を読む者自身が縄に掛けられたような錯覚を起こさせるほどの力強さを持っています。性格悲

  • 「ヴィルヘルム・マイスター遍歴時代」ゲーテ 岩波文庫

    ゲーテ晩年の著作です。この書には「-あるいは、諦念の人々-」という副題があります。この本を読むキーワードになるような言葉かと思って読んでいますと、はっきりとこの言葉を語るのは、最初に出てくるヤルノという人物だけで、それもほんの少し登場しただけで、後は、最後まで彼の出番はありません。物語は、七十才でハムレットを演じているという男がいると聞いて、美容に凝る男だとか、かと思えば、寓話のような小人の世界の

  • まったり

     ゲーテ  石川丈山  まったり

  • 人物画「ゲーテ」<鉛筆画>

    1991年に描いた「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」像です。 とある専門学校で事務をしていた時に描きました。

  • 高橋健二『若いゲーテ評伝』ブクログレビュー

    若いゲーテ―評伝 (1973年) 著者 : 高橋健二 河出書房新社 発売日 : 1973 ブクログでレビューを見る»  この本には、ゲーテの若い頃、その生誕からだいたい『ウェルテル』を擱筆するまでが、豊富な資料に基づいて記されている。  大詩人ゲーテのひととなりに興味関心があるので読んでみたのだが、やはり若いゲーテの個人的な情報に終始するため、幾らか冗漫な部分があることは否めない。  だが、彼の妹