• ホスト×ウェイター②

    ――――――「っ、い、篤(あつし)さん…止めて下さい…っ」まるで弱りきった子猫が鳴くような、か細く震える声。それでも、明かりが落ちて誰も居なくなったホールには、驚く程反響した。俺は先程まで接客をしていたソファーの上で、横たわる伊央(いお)の下腹部に顔を埋める。丁度、ウエストを絞めるベルトの辺り。鼻から思い切り息を吸い込めば、伊央の石鹸の様な匂いが俺の欲求を刺激する。俺は自分のネクタイを緩めて、上着

  • ホスト×ウェイター①

    「ねぇアツシ、アツシはどんな子が好きなの~?」「いちいち聞くなよ、決まってるじゃん。…お前」「あはは、やだぁ、嘘ばっか~!」あぁ嘘だよ、と言えたら、どんなに気分が良いだろうか。毎夜女達が男を求めてやって来るホストクラブ。酒と香水とタバコの混じった濃密な匂いに、鼻を摘まみたくなる。気持ち悪くなるまで胃の中に酒を流し込み、その口で女を喜ばせる為の嘘を吐く。No.1という地位に居たものの、感じるのはいつ