• 「台風一家 5」東方神起の短編

    *1から続きものです。 結婚記念日には、必ずワインとケーキと花束を買うことにしていた。妻はワインにうるさくて、良く分からないが高ければ大丈夫、とこの日だけはユノは金をつぎ込んだ。間違えると、パートナーは面倒な性格で、くどくどと「あなたはここが悪いから」などと何時間も付き合うことになるのだ。 「おめでとう」 グラスをちんと音を立てて合わせて、ユノはダウンライトの部屋で妻のチャンミンの顔を見た。横長の

  • 「台風一家 4」SHINeeの短編

    *1から続きものです。 「あなた。今年はハワイが良いかしら?」 「そうだなあ、最近寒いところばかりだったしなあ」 ミノはばさりと新聞を拡げ、妻の入れてくれたモーニングコーヒーを一口飲んで、ぎょろりとした目を丸くさせた。 「ん?豆変えたね?」 「そうなの。ブルーマウンテンがなかったから、あそこのブレンドにしたわ。どう?」 「これはこれで美味いね」 「あら良かったわ」 大きなダイアモンドの光る指輪をつ

  • 「台風一家 3」SUPERJUNIORの短編

    *1から続きものです。 「おじいちゃん、薬だよ」 リョウクは、白い布団の横に正座をすると、手慣れた様子で、盆で持って来た薬と水を用意した。 「ゴホッ……」 咳をしながら、白い着物姿のイトゥクは起き上がり孫に渡された錠剤を口に入れ、口元に近づけられた水差しを含んで水を飲んだ。 「もう良い」 白い手をかざして、そう言うと横になる。 「おじいちゃん。今日は麻婆豆腐」 「わしは良いから、お前達で食べなさい

  • 「台風一家 2」EXOの短編

    *1から続きものです。 「あなた!この口紅なによ!」 「いや、だからそれは」 シウミンは、両手を掌を見せるように突き出し、白いワイシャツのまま、下もスラックスで妻を見上げていた。 真夏日に、早く着替えてシャワーに直行したいのはやまやまだが、許されなかった。 かれこれ、一時間はこの状態だった。 「これ、あの人でしょ!」 妻のスホが、目ざといことは分かっていて、気を付けていたのに、やられたのだ。スナッ

  • 「台風一家 1」CNBLUEの短編

    長い両手を伸ばし、アニメに見入っている子供たちの頭をぽんぽんと軽く叩いて、ジョンシンは見下ろした。 「ご飯の時間だから、もうやめなさい」 「はーい」 「はーい」 「あなた、手洗わせて」 はいはいと妻に返事をすると、二人の子供たちと一緒に、ジョンシンは洗面所に向かう。スーツも部屋着に着替え終わって、汗のかいた体は気持ちが悪いが、家族との時間を優先した。ここ最近仕事が立て込み、夕食は独りか、時々、ナイ