• 夕暮まで

    吉行氏の小説も昨今絶版が多くなかなか手に取りにくくなりました 「夕暮まで」は中年男と女子大生の恋愛話 当時は話題となり「夕暮れ族」なる流行語を生みだしました そして、それにつけ込んだ愛人バンクも生まれ、ちょっとした社会現象にもなりました この作品は吉行氏の執筆期間で言うと比較的後期に属するもので、野間文学賞を受賞しております しかし、名作「暗室」などと比べてみると、いささかソフトで、少し物足りない

  • 武器よさらば

    ヘミングウェイの「老人と海」は読んだことがある人も多いでしょう なぜなら薄いからw けれどもあの薄さの中に、虚しさや儚さが叩き込まれていて素晴らしい小説だと思います で、「老人と海」の3倍くらいあるこの本はタイトルは知っているが案外読まれていない作品なのではないでしょうか これもちろん戦争がモチーフとなっていますがテーマは純愛 それも、ハードボイルド文学を確立したヘミングウェイが、自身の感情を抑制

  • 奇妙な新聞記事

    2002年に刊行されたなんともおかしな作品 いわゆる新聞の「見出し」がそれぞれ短編小説のタイトルとなっています 列挙しますと 「タイタニック号乗客、ウォーターベッドの下から語る」 「夫の不倫を目撃した義眼」 「エルヴィスの刺青をつけて生まれた少年」 「クッキー・コンテスト会場で自分に火をかけた女」 「オウムになって妻のもとに戻った男」 「車にひかれて淫乱になった女」 「九歳の殺し屋」 「キスで死を