• birthday song

    仄暗い海底に、微かな光が差し込む。 海面から薄緑の一筋の線が私に届く。 「生んでくれた事に感謝する。」 君がそう私に言ったのは、28歳の誕生日。 人は出会いを、生死を重ねて未来を創る。 朝日が昇り、日が暮れて。 春夏秋冬を繰り返しながら時を重ねる。 喜怒哀楽を重ね… 人は変われる…変わる。 自我が生まれる事とは、他者を知る事。 君がいてくれた事。 「生まれてきてくれた事にただ、ありがとう。」 小さ

  • 時と街と人

    「ねぇ、ちょっとこっち向いて。」 ただ、その顔が見たいから。 気づかずに人は通り過ぎていく。 始まりと終わりがあるにしても、 命とは、どこまで行っても自分だけのもの。 他人の生き死には、自分の生死の間にだけ起こる事情。 それでも誰かの息衝きを感じて生きているのなら。 時はいつか全てを消しうるのか。 それとも…

  • 人の数だけ過去があり、人の数だけ夢がある。

    「人は泣きながら生まれ、笑いながら逝きたいと願う」 私が泣きながら生まれた時、あなたは私を抱きながら笑顔で私をあやしてくれた。 優しく暖かい心で私を包んでくれた。 人として成長する過程。 泣き笑い、失敗。たくさんの想い出を作りながら時は流れ、やがてわたしもあなたと同じ様に家族を築いていった。 そしてあなたは徐々に衰え、私がわからない世界へと進んで行く。 人にアポトーシスを用意したのはどんなカラクリ

  • 生きる道

    「めんどくさいや」 君に会うのが辛くなり、 全て投げ出してしまったあの夜。 「答え」や「真実」「愛」なんて そんな難しいこと わかりゃしないって思ってさ。 「答え」はいつも表裏一体。 「真実」はいつも嘘のそば。 「愛」は恋とは全く別のとこにある。 絶望の果てを越えれば希望が生まれる。 …なんてどうでも良いことで。 君といて、見つめあって、 寝息を立てる君の香りと温もりを 感じられる時こそ、 生きる