• 最終戦争

    今日泊亜蘭(きょうどまりあらん)氏は大正10年生まれのSF作家 日本SF開拓者の一人でありますが、SFマガジンの初代編集長である福島正実氏からは敬遠されていたそうで、あまり評価されていないように思います この短編集も本人が「あとがきに代えて」と称して書いているように字使いの統一がなされていません ただ、これは作者が望んだそうで、作品が発表された当時の旧カナ、新カナ方式で掲載されており、それも発表年

  • 風流太平記

    山本周五郎作品にしては異色な娯楽長編です 新聞の連載小説だったせいかサービス精神満点 次から次へと展開が変化し、状況が変わっていきます いい意味でも悪い意味でもw 徳川御三家の一つがイスパニアの死の商人と手を組んで幕府転覆の謀略 ほら、山本周五郎らしくないでしょw やはり、山本周五郎作品としてはあまり高く評価されなかったようで、長年日陰の状況にあったと解説にかかれています でも、面白いですよこうい

  • 筒井漫画読本

    筒井康隆の小説を17人の漫画家が描いた一冊 それにしても、これを選ぶか的な作品が多くて笑えますw 「傷ついたのは誰の心」なんて蛭子さんが書いてこそ味がでますなw 「死にかた」は大好きな小説でも逆に漫画にすると味気なくなる 「トラブル」は絵にするとこんなに気色悪くなるのか 吾妻さんの「池猫」はなんかほっとしますねw でもほとんどすべて原作を読んでいないとあまり楽しめない気がします 「傾斜」なんて特に

  • はっきよい畑場所

    これも子供が小さい頃大好きだった絵本です 野菜たちが相撲をします 特に小さい大根と大きなスイカの一番は迫力満点 玉ねぎと人参の一番は玉ねぎの皮がむけてすべった人参の負けw 残念ながらゴーヤは休場中w こういうところに子供は食いつきます 何度も何度もけらけら笑っていました 星取表はこんな感じ 大人でも楽しめる絵本です

  • 尻啖え孫市

    鉄砲集団雑賀衆を描いた司馬遼太郎氏の傑作小説 この小説の主人公雑賀孫市はある意味自由人 秀吉の再三の誘いも断り本願寺につきます 時は一向一揆が隆盛、実はこのとき織田信長が本願寺を倒していなければ、日本は一向宗の宗教国家になっていたかもしれません 戦いに挑む前、孫市の周囲に多くの一向宗人たちが現れ「南無阿弥陀仏」を唱える場面 宗教など頼ったことのない孫市ですら、いつしか気づかぬうちに「南無阿弥陀仏」

  • <ニューヨークとフランクフルト>

    書名~ <移民都市の苦悩と挑戦 > 著者~ 東 自由里 (あずま じゅり)さん~ 立命館大学・産業社会学部 教授     進藤 修一(しんどう しゅういち)さん~ 大阪大学大学院・言語文化研究所教授 ヒト、モノ、カネが集中する(金融都市)様々な人種や民族、宗教、文化が交錯する二つのグローバル都市・・ニューヨーク(移民が蠢く躍動都市)と、フランクフルト(多民族都市)・・ 都市の移民統合政策は、時に衝

  • お岩と伊右衛門

    東海道四谷怪談、四世鶴屋南北によって書かれた怪談の評論本です 日本三大怪談、あとは番町皿屋敷、そして牡丹燈籠 しかし、東海道四谷怪談が一番古い出典で、今日ではいろいろとアレンジもされた新作も多く、様々な人になじみ深いのではないでしょうか? この本では第一章の「女はなぜ幽霊になるのか」という怪談入門編からはじまり、最終的には四谷怪談の深層、果ては四谷怪談という物語がもたらした幕末のお江戸ゴシップなど

  • 江戸の御触書

    よく時代劇に出てきますよね、いわゆる高札というやつです 幕府が庶民に対して示すもの その中で面白いものを紹介しています これも、時代劇や時代小説を書く上での資料と思って購入したのですが普通に面白い本でしたw 「火事場の野次馬は切り捨ててもよい」 「男色、男が男に狂うな」 「豪華な家は質素に改築せよ」 幕府も迷走してますなあw 「黒船来航!努めて静かに過ごしなさい」 「鎖国令 日本を出るな、出たもの

  • ハイドゥナン

    タイトルの「ハイドゥナン」とは与那国島のこと これはなかなか壮大なスケールを持ったSF小説で、巫女というものがいかなるものかということを大胆に描いています 人間はついつい、この世を支配しているのは自分たちだと思いがちですが、そうではないことを痛切に感じさせる大作です 現在では文庫化され、加筆等されているかもしれませんのでそちらで読むことをお勧めします しかし、このJコレクションバージョンでも十分に

  • 地球の長い午後

    巨大な温室と化した地球 その中で独自に進化を遂げた巨大植物 その中には歩行移動し、人間を食料とする植物も無数存在する 人類は地域ごとに分かれ細々と暮らしていた 未来社会テーマですが、現実に温暖化が進行するとこんな未来になるかも、と想像が浮かぶ作品です さすがにリアリティはありませんがw もとより温暖化は、氷河期前の実はパラダイス的な時期であると指摘する学者もおりますので ただ、この作品世界に広がる

  • <渋谷円山町>

    <迷宮の花街 渋谷円山町>」 著 者~ 本橋 信宏(もとはし のぶひろ)さん 私は、昭和37年頃・・渋谷から玉電(路面電車)で、上馬の営業所まで通勤していた。 当時の円山町は、三業地で芸者衆たちが歩いていたが・・ 私たち庶民は<黒塀の料亭>には縁がなく・・ もっぱら <逆さクラゲの連れ込み旅館>を利用していた。 今風の洒落た<ラブホテル>は、異なり・・薄暗く~狭く~隣の嬌声も筒抜けだった。 本橋さ

  • アンドロイド

    ロボットという言葉はチェコの作家カレル・チャペックが考えたもの そのロボットをより人間に近づけたものがアンドロイド この小説が発表されたのは1958年 著者のエドマンド・クーパーはイギリス人ですが、この小説はアメリカで発表されました 何故ここまで人間に近いロボットが作られなければならなかったのかを独自のロボットとの歴史観を構築してアンドロイドの誕生を語っている本書は、SF創世期にふさわしく、なくて

  • 天才はつくられる

    「ねらわれた学園」が有名な眉村卓氏 一時はジュベナイルの帝王みたいな時期がありましたが、中でもこの作品は秀逸だと思います 突如現れた天才グループから命を狙われる主人公 実は主人公にはある種の超能力が宿っていた 今では古いかもしれませんが、まあ、普遍的なテーマと言っていいでしょう この作品を上手にリライトしてラノベで別作品とかありそうですねw これNHK少年少女ドラマシリーズで放送されたそうなんです

  • 地虫鳴く

    直木賞作家木内昇(のぼりと読みます、女性です)氏の新選組小説 しかし私も新選組好きですよね、何冊目だろうねこれでw この小説三人の隊士の視点を使って書かれている小説で、近藤、土方、沖田などはみんな脇役です 一人は阿部十郎 この人は後に馬上の近藤勇を狙撃します しかし、近藤は肩に鉛玉を食らったまま、そのまま馬で駆け抜けます 後になぜ馬を狙わなかったのかと、阿部は責められていたりします 二人目は篠原泰

  • 緋色の囁き

    綾辻行人氏の「囁き」シリーズ第一作 女学園の寮、連続殺人、夢遊病 オカルトサスペンスの味わいを取り入れながらもしっかりとした、本格推理小説に仕上がっている傑作の一つです これ、20代の頃、何とか映像化できないか、必死で企画書起こしましたね ただ、なかなか上手くいかなかった 綾辻氏といえば邸シリーズが有名で、そのイメージで製作費がかさむイメージをプロデューサーの多くが持ってしまっているのですよ でも

  • 侠客

    江戸時代、武士は嫡男が親の跡継ぎ、二男三男は嫡男に何かあった場合のみ家督を継ぐことが出来ます 嫡男が健康で優秀であれば、二男三男などは必要なし、こういう人たちを部屋住みと呼んでいました まあ、居候のような扱いですなw そんな輩がやがてつるみだして悪さをし始めるのです いずれ家督を継げるわけでもなし、品行方正に生きていられるか、てな感じですかね そういう人たちのことを旗本奴と呼びました しかし、庶民

  • シップブレイカー

    「ねじまき少女」の世界観をそのままに描いた新作 これはジュベナイルタッチで描かれていて逆に好感が持てました むしろ、こういう世界観はリアリティを優先するよりも、冒険心とかそういうのを中心として描いた方が楽しい話になりますしね まあ、どうしたって絶望感は漂うわけですがw シリーズにするのですかね、しないかな、これ以上発展性もないし この作者でこれと違う世界観の話が読みたいですね 短編集「第六ポンプ」

  • <言い訳をしない>

    書籍名~ できる男は<この言い訳>をしない 著 者~ 里中 李生(さとなか・りしょう)さん・・・(作家・エッセイスト) * 仕事は<結果がすべて>である   <結果>にこだわる一流・・<努力>に満足する二流。 <頑張っている>だけではどうしようもない。 <結果>を出さなければ意味がない。 プロの世界は<努力している>なんて言うのは許されない世界だ。 そんなのは<当たり前>だからだ。 * もう<不況

  • ムーン・バギー

    著者はカーキチを自認しています それにしても車の事だけで13本の短編を書けるだけですごいと言うしかない このブログを書くために読み直しましたが、すごく丁寧に書かれた文章で、ほどほど感心しましたよ 最高傑作はやはり「ニュルブルクリンクに陽は落ちて」 疫病で死滅しかけている人類 その中でサーキットレコードを求めるレーシングドライバー 切ないというかはかないというか 最後のスピードを求める男 これほどの

  • 太陽系はここまでわかった

    昨日、小学生の子供が学校の授業で市内にあるプラネタリウムに行きました そして、宿題として出されたのが夏の大三角形を見つけること なんて素敵な宿題だろうと、夜になり、家族三人庭に出て空を眺めました 冬と違って夏は乾燥していないので星が見にくいのですが、昨夜は幸いにも天気が良かったので無事に見つけることが出来ました 冬の場合はシリウス、夏はベガを見つけるのが早道 ベガからななめ左をたどっていくとデネブ

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