• 白昼の死角

    高木彬光氏の最高傑作と言っていいでしょう 天才的詐欺師の鶴岡七郎の記録 序盤に出てくる、鶴岡が一目置いていた男、隅田光一にはモデルがあり、犯罪も実際にあった光クラブ事件を踏襲しています ただ、それ以上に中盤以降の展開がものすごい これは角川映画で映画化され主演は夏八木勲さんでした 渋い、渋すぎる! 大好きな映画なので夏八木さんが亡くなった時、追悼でどこかCSででも、放送されたらと願ったのですがね、

  • 地上最後の刑事

    この小説は設定が素晴らしい 半年後に人類が死滅するのです。小惑星の衝突によって そんな中、一人の男の死体がファストフード店のトイレで発見されます ベルトによる絞殺 しかし、そんなもの自殺だろうと済まされてしまいます だって半年後にはみんな死んじゃうんですよ 警察もほとんどあってないようなものです そんな中、刑事になりたてほっかほかの主人公だけがあることに気づくのです 死者が身に着けていたものの中で

  • 奇妙な新聞記事

    2002年に刊行されたなんともおかしな作品 いわゆる新聞の「見出し」がそれぞれ短編小説のタイトルとなっています 列挙しますと 「タイタニック号乗客、ウォーターベッドの下から語る」 「夫の不倫を目撃した義眼」 「エルヴィスの刺青をつけて生まれた少年」 「クッキー・コンテスト会場で自分に火をかけた女」 「オウムになって妻のもとに戻った男」 「車にひかれて淫乱になった女」 「九歳の殺し屋」 「キスで死を

  • 海燕ホテル・ブルー

    直木賞作家船戸与一氏も鬼籍に入られてしまいました 壮大なスケールで、世界各地の物語を書かれた作家でした そう考えると、この作品はいささか地味なものかもしれません 出所してきた囚人が先に出所していた囚人に会いに行きます 目的は二人で仕事をするため 仕事いっても当然まっとうな仕事ではありません、犯罪です そして、その二人の男の間に一人の女が入り込む すると三人の関係はまるで運命に翻弄されるかのように悲

  • 宇宙塵版 派遣軍還る

    SFファンだと、光瀬龍さんと言えば「百億の昼と千億の夜」を思い浮かべるでしょう 小説というよりも、のちに萩尾望都さんの漫画の方がインパクトが強いのかもしれません しかし、私は圧倒的にこの作品を推します!すべてが素晴らしい! アルテア星群域戦に派遣された4000の兵団が終戦を迎え帰還します 兵士たちの帰還を待ちわびる人々 しかし、到着した宇宙船はもぬけの殻 4000もの兵団はどこへ消えたのか この作

  • シリウス

    1944年に発表された小説 シリウスというのはこの作品に登場する、ボーダー・コリーの血を持つ犬の名前 科学者によって人間に匹敵する知能をもたらされた犬の物語です はっきりといいますがこの手の作品、決まって悲劇が待ち受けています ただ発表された年代で考えると当時は画期的な作品だったのでしょう 事実、文章は懇切丁寧、いたって真面目な内容だし物語の完成度も高いです 手塚治虫氏の漫画「ブラックジャック」に

  • 冬の旅

    立原正秋氏の小説も絶版が多くなり、今手軽に読める作品も少なくなってきました ただ、この小説はなんとか読み継がれているようです 初めて読んだのは小学校高学年でしょうか、写真は文庫ですが、ハードカバーを母から手渡されました、これを読めと 主人公行助は、義兄修一郎が母親を凌辱しようとしている現場に出くわし、太ももを刺して少年院へと送られます その少年院で出会いやら友情やら、自己との格闘やら 読ませてくれ

  • 古い骨

    スケルトン探偵、ギデオン教授の第一作 白骨死体の法医科学分析という新しいシリーズを生み出した作品です 帯の これがミステリ!ってのがいいですね、まさに正統派ミステリーと言っていい作品です ミステリーは内容に触れるとネタバレにすぐなるので今回は別な角度からご紹介 このシリーズは美食シリーズでもあるのです 表紙になっているのはフランスのモン・シャン・ミシェル その近くにあるフランス料理の殿堂と言われる

  • <人に嫌われるのを恐れるな>

    著書名~  断る力 著者~   勝間 和代(かつま かずよ)さん 人に無理に合わせようとすると、組織もあなたも疲弊する。 <自分の軸>を持ち、生産的な提言や交渉を行なう好循環をつくると、人生がドラマテイクに変わります。 2009年2月に第1冊が発行され・現在も更新中の書籍から<印象に残っ言葉>を抜粋 * 自分さえ正しければ、いつかは周りが認めてくれる。 * 自分んさえしっかりしていれば、最終的に周

  • <言葉の発し方で絶望~希望に分かれる>

    著書茄~ <今日が人生最後の日だったら> 著者~ 千田 琢哉 (せんだ たくや)さん たとえばある書類を渡すためには、<身分証明書と印鑑>が必要だとする。 お客様に絶望を与えるスタッフは< <身分証明書と印鑑がなければ書類は作成できまん>と冷たく突き放していた。 お客様に希望を与えるスタッフは <あと身分証明書と印鑑があれば書類が作成 できますよ>と、顧客と一緒になって、残念そうに接していた。 両

  • ディアスポラ

    イーガンも刊行されているものはほとんど読んでます 難解だ難解だとよく言われますが、SFですからね、なんとなくわかったような気になりながら読み切ればいいのですよw 30世紀の世界、人類は肉体を捨ててコンピューターないの仮想空間でアバターとして暮らすんですってw もうこれだけでお手上げな人は手を挙げてwww この作品は長編小説なのですが、第四部11ワンの絨毯という部分は、短編小説として先に発表されてい

  • ミノタウロスの皿

    ボロッボロですね、この本 それもそうです、この本私拾いましたwww それも小学生の頃www そんな本をいまだに持っている、恐ろしいwww と、入手経路はともかくとして、これはなかなか傑作ぞろいの短編漫画集です 人類と牛の立場が逆転した世界を描いた表題作はもとより タイムトラベルものの「おやじロック」や「自分会議」 人口増加で愛という概念が希薄になる恐怖を描いた「間引き」 などなど そう、当時は「ド

  • まんぞく まんぞく

    池波正太郎氏の晩年の小説 新聞小説ならではのいい加減さはあるが、氏の作品としてはアイディア優先的な要素がありある意味貴重かw 凌辱されかかり、家来を殺された娘が女剣士として復讐する 少女漫画にあるような流れの中でそこは池波作品、人の心の機知を巧みに描き、最後まで飽きさせない作りで仕上がっております これ、今すぐドラマ化したら面白い 主人公は誰がいいですかね? 結構誰でもそれなりにはまると思います

  • 地を這う魚

    「失踪日記」の吾妻ひでお氏がデビュー前のアシスタント時代をつづった漫画 トキワ荘物語がよくメディアでも紹介されてはいますが、こちらはB級な感覚で楽しめますw 吾妻氏以外の漫画家や編集者が動物の姿で描かれており、謎の魚が空を飛び交うなど、控えめながらも吾妻ワールドは健在 全員が北海道出身なため、ゴキブリを見たことがなく、大騒ぎするエピソードや、渋柿を全員で食べるところなど爆笑もの 金を隠していた人物

  • 黄色い部屋の謎

    もうミステリーの古典中の古典 密室の謎、人間消失の謎、この二つがキーですね とくに人間消失のトリックは漫画「金田一少年の事件簿」の栄えある第一話で流用されています 作者のガストン・ルルー 聞いたこともないと思っている方、しかし、少なからず一作品のタイトルは聞いたことがあるはずです そう 劇団四季でもやった「オペラ座の怪人」の原作者でもあるのです オペラ座の怪人(The Phantom of the

  • 戸隠伝説

    半村氏の伝奇作品は時としてものすごい切り口から襲い掛かってくることがあります この小説などまさにそう 試しに最初と最後だけを読んでみる(そんな人いないよw) すると、なぜこの始まり方から、こういう終わり方になるのか わけがわからなくなるでしょうねw そして半村さんのもう一つのすごいことは 歴史の中でも謎とされていることをものすごい解釈で作りこんでしまうところ それも異様なまでに説得力を持って 恐る

  • ダーティペアの大冒険

    この作品が小説発だということを知らない人も多いのでは? 高千穂遙氏の出世作です 今で言うラノベのように思われがちですが、古典である「宇宙船ヴィーグル号の冒険」のオマージュなどがあり、立派なスぺオペとして成り立っています 表紙イラストはガンダムで大ブレイク前の安彦良和氏 中イラストもふんだんにあり楽しめます 最近の文庫本はこういう中イラストも少なくなってきましたね 少し寂しい ダーティペア 劇場予告

  • さよならダイノサウルス

    ソウヤーは外れの少ない貴重な作家です いろいろ傑作がある中でこれ、1500万年前へタイムマシンで赴き、恐竜絶滅の謎をつきとめるというもの そもそも、恐竜絶滅説はいろいろささやかれています やれ、隕石の襲来だの、氷河期だの しかし、はっきりわかってはおりません そりゃあそうだ、誰も見た人がいないのだもの そもそも、こんなでかい爬虫類本当にいたんですかね ひょっとして、大昔、すでに人間がいて、巨大な爬

  • ペンギン・ハイウェイ

    若者よ! おっさんだってモリミー読むしセカオワ聴いたりするのだ! ドラゲナイ! 第31回SF大賞受賞作 小学4年生が主人公と言うのが新味なところでしょうか うちの息子がまさにこの年です この小説のアオヤマ君も賢いけど、今の小4はこんな感じなのですかね おっぱいに興味があるのは健全でいいですがw この作者はパワレルワールドを得意としていますね 「四畳半神話大系」などまさしくそうだし ただ、実はユーモ

  • 料理人

    何か面白い本があったら教えて そう問いかけられたとき、必ずお薦めするのがこの一冊 とにかく、するする読め、そして面白い ジャンルは何かと問われると難しいものの、この不思議な世界観は宮崎アニメを文章にしたかのようなw これ初めて読んだとき、主役の料理人、コンラッドは故松田優作氏のイメージでした 松田氏がキコキコ自転車をこぎながら登場する様を思い描くと、何故今まで一度も映像化されていないのか不思議なく

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