• 法然 ①

     保延7年(1141)春、美作国(みまさかのくに)地方豪族に夜討ち事件が起きました。漆間時国の屋敷を稲岡庄の預所(あずかりどころ)明石源内武者定明が襲ったのでした。  時国が息をひき取るときに息子勢至丸に残した言葉は、  「仇討ちをしてはならぬ。またうらんでもならぬ」  でした。うらみを晴らしても相手の遺児がまた仇討ちをして世々その仇は尽きない、というわけです。  勢至丸(のちの法然)は菩提寺の観

  • 梅原猛の仏教の授業 法然 親鸞 一遍 "すべての人は必ず救われる!"

    梅原猛の仏教の授業 法然・親鸞・一遍 PHP文庫 知の巨人・梅原猛(Takeshi Umehara)! ちなみに梅原さんの本で僕が一番好きなのは 「天皇家の "ふるさと" 日向をゆく」です。 すべての人は必ず救われる! 「社会の仏教」から 「民衆の仏教」へ。知の巨人が 浄土宗祖の本質に迫る。 生きとし生けるものすべては成仏できる―――。 鎌倉時代に生まれた浄土仏教は、衆生救済のみならず、 悪人でさ

  • 柳宗悦 晩年の最高傑作「南無阿弥陀仏」を読み、浄土思想=他力道を学ぶ。

    南無阿弥陀仏 付心偈  柳宗悦  岩波文庫 青169-4 南無阿弥陀仏という六字の名号が意味するものを説き明かしつつ、 浄土思想=他力道を民藝美学の基盤として把え直した書。 なかでも、日本における浄土思想の系譜を法然 - 親鸞 - 一遍とたどり、 一遍上人をその到達点として歴史的に位置づけた点は注目される。 柳宗悦晩年の最高傑作であり、格好の仏教入門書である。 (解説=今井雅晴) 青帯100番台の