• 第15回伊参1次通過作品「Kazu・Jazz」6

    ○ツインプラザ・交流ホール・中    ざわざわとしているホール内。 観客A「一体どういう演奏なんだろう?楽しみね」 観客B「還暦過ぎたじいさんのバンドだろう、期待すんなって」 観客C「でもピアノのKazuってちょっとした有名人なんでしょ う?それを無料で聞けるなんて、最高の機会じゃない」   桃子と七子が席に座る。ほぼ埋まっている座席。 桃子「お父さんのこういった演奏聞くのいつ以来かしら?」 七子

  • 第15回伊参1次通過作品「Kazu・Jazz」5

    ○大国魂神社前    篠崎、鳥居の前の階段に座って、葉巻を吸っている。    久保田が自転車に乗って、その傍を通る。 久保田、振り返って、 久保田「あれ、七子の父ちゃん?」    篠崎、顔を上げて 篠崎「確か、君は……」    久保田、にこっと白い歯を出して笑って、 久保田「ほら、昔よく遊んでもらった、久保田智です」 篠崎「あ、ああ」    久保田、自転車を止めて、階段を上がって来て、 久保田「ち

  • 第15回伊参1次通過作品「Kazu・Jazz」4

    ○林家・茶の間(夜)    林、座椅子に座って、目を瞑りながら、 林「群馬県、中之条、群馬県、中之条……」   ○遠藤家・お風呂(夜)    遠藤、湯船に浸かりながら、 遠藤「群馬県、中之条、群馬県って、こんなリズムだったっけ?」   ○幸二家・リビング(夜)    幸二、新聞を読みながら、指でトントンとリズムを取って、 幸二「群馬県、中之条、群馬県、中之条、群馬……」    久保田、笑って 久保

  • 第15回伊参1次通過作品「Kazu・Jazz」3

    今日もお付き合い頂ければ幸いです♡ ○ツインプラザ・音楽スタジオ    林武雄(61)がドラムの前、遠藤徹(60)がベースの前、    久保田幸二(60)がサックスを手に持って茫然としている。    アルマーニのブラックの上下のスーツを着ている、篠崎が部 屋の中に入って来て、 篠崎「いやあ、お待たせ、お待たせ。我が元クラスメートの諸君」    顔を見合わせる3人。 篠崎「今回、お呼び立てしたのは、

  • 第15回伊参1次通過作品「Kazu・Jazz」2

    昨日の続きです♡ ○桃子家・キッチン(朝)    トントントンときゅうりを切る音。レタスをちぎる    シャキッとする音。ミニトマトを半分に包丁で切る音。   ○桃子家・居間(朝)    食卓に3人分の食事を運ぶ篠崎。    サラダ、焼き鮭、目玉焼き、フレンチトースト。    七子があくびをしながら階段から降りてきて、目を丸くする。 七子「ちょ……何これ?」    篠崎、満面の笑みで 篠崎「皆の大

  • 第15回伊参1次通過作品「Kazu・Jazz」1

    今日から連休ですので、 先日、2次に落ちてしまった作品をupしたいと思います♡ 伊参用に執筆し、 他のコンクールに出す予定はないので、 存分に読んで頂ければ幸いです♡ どうぞ(*´ω`*) ○大国魂神社前(夕)    鳥居の前の階段に座りながら、葉巻を吸う篠崎和夫(60)。    煙を吐き出す口。派手な赤色の上下のスーツ。白い革靴。首    にかかっている金色のネックレス。    もう一度、深く煙