• きっかけ

     今から12年前の9月の終わる頃、30代の最期を迎えた時、毎日仕事に追われ、朝早くから夜遅くまで多忙な日々を送っていました。  製造メーカーの営業マンで、それなりに仕事をこなしていたものの、毎日片道一時間半の通勤で、往復三時間クタクタな毎日でした。  郊外から郊外へ三回の乗り換えは、座れるはずもなく、苦痛と退屈さとの闘いでした。  初めは時間を有効に、朝は新聞折り畳みながら読み、帰りは本を読んでは