• 掌編・雨と傘

     会社帰りの夜、急に降り出した雨。  連日の残業で疲れていた。20代半ばとはいえ、こたえる。  傘を忘れた。コンビニで買って帰ることにした。  オフィスビルの1階にあるコンビニへ行った。  亮太がいた。  胸がトクンと鳴った。  同期の亮太に片思いしている。  急に恥ずかしくなり、亮太にバレないよう、店内をうろついた。  でも、もう少し一緒にいたい。 「佐藤!」  苗字で亮太に呼ばれてドキリとした