• 「社会の木鐸」とは無縁・《「民放連」の惨状》

     東京新聞朝刊芸能欄(14面)に、「民放連会長 総務相発言に疑問」という見出しで以下の記事が載っている。〈民放連の広瀬道貞会長(テレビ朝日相談役)は21日の定例会見で、小沢一郎民主党幹事長の元秘書らが逮捕された事件をめぐり、情報源を「関係者」とする報道を「不適だ」とした原口一博総務相の発言について「(捜査の)渦中でもある時期に言う必要があったのかどうか」と疑問を呈した。広瀬会長は「取材源の秘匿は当

  • 映画「コロラド」(監督ヘンリー・レヴィン)は《反戦西部劇》

     映画「コロラド」(監督ヘンリー・レヴィン、原作ボーデン・チェイス、出演グレン・フォード、ウィリアム・ホールデン、エレン・ドリュー、レイ・コリンズ)《「世界名作映画BEST50」DVD・KEEP》を観た。「作品解説書」には以下の通り述べられている。〈グレン・フォードとウィリアム・ホールデンの二大俳優が西部劇で競演するということで公開当時、大変人気のあったテクニカラー映画。監督のヘンリー・レヴィンが

  • 映画「紳士は金髪がお好き」(監督ハワード・ホークス・1953年・アメリカ) 

     映画「紳士は金髪がお好き」(監督ハワード・ホークス、出演、マリリン・モンロー、ジェーン・ラッセル、チャールズ・コバーン、1953・アメリカ)〈DVD「世界名作映画BEST50 KEEP〉を観た。「作品解説書」では以下の通り述べられている。〈「ナイアガラ」で悪女として登場したマリリン・モンローを、ハリウッドでのセクシー女優NO.1の地位を確立するため20世紀フォックスが苦心して製作した力作である。

  • 映画「アフリカの女王」の《面白さ》

     映画「アフリカの女王」(監督ジョン・ヒューストン、イギリス・1951年)を観た。たいそう面白かった。舞台はアフリカ奥地のある集落。イギリス人の牧師兄妹が原住民を集めて、賛美歌を合唱している。そこは、密林の中に開けた平地の一郭であろうか。物資の輸送は水路に頼るものとみえ、蒸気船(といっても乗組員は船長一人の小型船)が定期的にやって来る。船の名前が「アフリカの女王」(なるほど映画のタイトルは船の名前

  • 篠山紀信氏の「罪」

     東京新聞朝刊(29面)に「篠山紀信さん略式起訴 墓地のヌード撮影 礼拝所不敬罪も」という見出しで以下の記事が載っている。〈霊園の墓所で女性モデル二人にわいせつなポーズをさせ撮影したとして、東京区検は20日、礼拝所不敬と公然わいせつの罪で写真家篠山紀信さん(69)を略式起訴した。モデルは起訴猶予とした。警視庁は1月、篠山さんがヌード写真集「20XXTOKYO」のために結婚式場や百貨店前など計12カ

  • 「足利事件報告書」は《報告不十分》

     東京新聞朝刊(8面)に、「足利事件報告書の要旨」(「足利事件における警察捜査の問題点について」・警察庁)が載っている。その中で、「報告不十分」と思われる件について感想を述べる。この事件の要点は、なぜ菅谷さんを「犯人」と見誤ったか、という一点に他ならない。①DNA型が一致したから、②菅谷さんが自白したから、という根拠は成り立たない。そのことは、以下の【捜査経過】を参照すれば明らかである。〈1990

  • 仏作って魂入れず・「殺人の時効廃止案」

     東京新聞朝刊(1面)に、「殺人の時効廃止案決定 法制審部会 法相に月内答申へ」という見出しの記事が載っている。その内容は、〈公訴時効制度を見直している法制審議会(法相の諮問機関〉の刑事法部会は8日、人を死亡させた罪のうち、殺人など最高刑が死刑の罪は時効を廃止し、懲役・禁固の罪は時効期間を二倍に延長するとの法改正の要綱骨子案を正式決定した〉というものである。答申の内容は「当然」であり、異存はない。

  • 昔に比べ、今のバラエティーはひどいのか

       東京新聞朝刊・芸能ワイド版(15面)に「昔に比べ、今のバラエティーはひどいのか?」という見出しの記事が載っている。内容は以下の通りである。〈「視聴者の相当数が不快感を持っている」として昨年、放送倫理・番組向上機構(BPO))が問題点を指摘する意見書を公表したテレビのバラエティー番組。11日には、BPOの提案を受け、在京局の制作担当者らが一堂に会し「バラエティー向上委員会と題したシンポジウムも

  • 知の巨人・吉本隆明の「老い」

    午後10時から「ETV特集 吉本隆明 語る~沈黙から芸術まで~」(NHK教育テレビ)を観た。インターネットの解説記事(?(http://d.hatena.ne.jp/shibahama/20090104/p9)には以下のように記されている。〈『84歳戦後思想界の巨人▽2千人の聴衆に熱く語った思想の核心とは▽3時間の公演を凝縮▽皇国青年敗戦の衝撃▽“芸術言語論”とは▽言語の根幹は沈黙▽漱石・鴎外を読

  • 釈迦牟尼仏は「母なし子」

     かねてから思っていたことだが、男児にとって「母親」は必要不可欠な存在だ。もし、何かの事情で「母なし子」となった男児は、まともに育つことができない、というのが私の持論であったのだが、「仏教とは何か」(山折哲雄・中央公論新社刊・1993年)という本を読んで、それが全くの誤謬であることに気がついた。なんと、世界の三大宗教に数えられる仏教の創始者・仏陀(釈迦牟尼仏、いわゆるお釈迦様)こそ「母なし子」の典

  • 沖縄を裏切ったのは誰か

     普天間移設問題で罷免された福島社民党首は、「沖縄を裏切ることはできない」と言って閣外へ去ったとのことだが、民主党同様、前回の衆院選で「国外・県外移設」を公約して、「タナボタ」的に政権(の一部)を担当してきた立場からすれば、結果としてその公約を実現できなかったことに変わりなく、福島社民党首もまた「沖縄を裏切った」ことになるのだということを、御存知か。福島氏は閣僚の一員として何をしたか。「国外移設」

  • 五島列島・福江島

    「よくばり!五島列島と壱岐・対馬の旅4日間」の最終日は五島列島・福江島。見どころは、「堂崎天主堂」「武家屋敷通り」「大瀬崎断崖展望台」「井持浦教会」「高浜ビーチ」「遣唐使ふるさと館」などなど、ほぼ福江島を一周するコースを辿ったが、私が最も面白かったのは、その案内に立った女性ガイドの「説明ぶり」であった。本人の弁によれば、容貌は「和田アキ子」然、口調は「上沼恵美子」風。その一言一言が、抱腹絶倒の連続

  • 「夜と霧」(ヴィクトール・フランクル・みすず書房・1956年)

      久しぶりに、ということはおよそ40年ぶりに「夜と霧」(ヴィクトール・フランクル, 霜山徳爾訳・みすず書房・1956年)という本を読んだ。〈ドイツ強制収容所の体験記録〉という副題がついている。なぜ読んだのか・・・。たしか、この本の著者は心理学者ではなかったか。そして「人間の生活にとってニコチンとアルコールは不可欠である」というような見解を示していなかったか。そのことを確かめたくて読み始めたが、な

  • 新「唯物論」

    「唯物論」とは何か。フリー百科事典『ウィキペディア』によれば、以下のように説明されている。〈唯物論は、事物の本質ないし原理は物質や物理現象であるとする考え方や概念。非物質的な存在や現象については、物質や物理現象に従属し規定される副次的なものと考える。物理主義、ともいう。対語は唯心論〉。  ただ、私が思うのは、そんな高尚なことではない。私たちの生活(人生)にとって、大切なことは「物」なのか、「心」な

  • ある自殺者の話

     闇の向こうから、一人の男がふらふらとやって来る。足が地についていないようだ。といっても、それはあたりまえ、ここは冥界なのだから。どうやら、私同様に、「魂魄この世に留まりて」といったケースに見受けられる。私と対面するなり、涙を流しながら「ごめんなさい」と謝った。「どうしましたか」と尋ねると、男は堰を切ったように話し出した。「よく聞いてくださいました。私は今、申し訳ない気持ちでいっぱいです。これまで

  • 「山のあなた」(カール・ブッセ)

     以下のとおり、「山のあなた」(カール・ブッセ 上田敏訳『海潮音』より)という詩がある。 〈山のあなたの空遠く「幸」住むと人のいふ。ああ、われひとと尋めゆきて、涙さしぐみ、かへりきぬ。山のあなたになほ遠く「幸」住むと人のいふ〉  さて、「幸」とは何だろうか。私は長い間、ずっとずっと、それは「愛する人と一緒にいることだ」と思っていた。だから、上の詩は「山の向こうの、遠い遠い所に『愛する人』がいるはず

  • 小説「桜の森の満開の下」(坂口安吾)の《眼目》

     小説家・坂口安吾の作物に「桜の森の満開の下」という佳作がある。初出は1947年(雑誌「肉体」・暁社)だが、その後、映画(監督・篠田正浩、出演・若山富三郎、岩下志麻・東宝、1975年)や絵本(福田庄助・審美社、1990年)、コミック(近藤ようこ・小学館、2009年)等に作り替えられたり、英訳(ロジャー・パルバース訳・筑摩書房、1998年)されたりもしているので、かなり「有名」な作物に違いない。筋書

  • 寺山修司の作物二つ

     歌人・寺山脩司は「作詞家」でもあった。その作物に「浜昼顔」という佳作がある。詠って曰く「家のない子のする恋は たとえば瀬戸の赤とんぼ ねぐら探せば陽が沈む 泣きたくないか日ぐれ径 日ぐれ径 たった一度の恋なのと 泣いてた君は人の妻 ぼくは空ゆくちぎれ雲 ここはさい涯北の町 北の町 ひとり旅立つ思い出に 旅行鞄につめてきた 浜昼顔よいつまでも 枯れるなぼくの愛の花 愛の花」。なるほど、一語として無

  • 映画「カサブランカ」(監督マイケル・カーチス・1942年)

     映画「カサブランカ」(監督マイケル・カーチス、原作マーレイ・バーネット、出演ハンフリー・ボガード、イングリッド・バーグマン、ポール・ヘンリード、クロード・レインズ・1942年)《「世界名作映画BEST50」DVD・KEEP》を観た。「作品解説書」には以下の通り述べられている。〈この映画を見ずしてアメリカ映画を語れない。と言われるほどの名作である。ドラマチックでスリリングで、反ナチの思いが強烈に語

  • 映画「肉弾鬼中隊」(監督・ジョン・フォード・1934年)

     映画「肉弾鬼中隊」(監督・ジョン・フォード・1934年、世界名作映画DVD)を観た。解説には〈ジョン・フォード監督としては珍しい戦争映画。第一次大戦中、砂漠に迷って敵に囲まれてしまった英国中隊が反抗するかという壮絶なアクションをお楽しみいただきけます〉とあったが、内容は「壮絶なアクション」とは無縁、とはいえ、というより、だからこそ「戦争の愚かさ、むなしさ」を根底から告発する「不朽の名作」に仕上が

1 2