• 石原慎太郎氏の「晩節」

     午後からNHKテレビ「国会中継」(衆院予算委員会)を見ていたら、「次世代の党」とやらの最高顧問・石原慎太郎氏が質問者として登場した。例によって、(政治家の中で)オレが一番《物知りだ》という態度で曰く「憲法の前文には、日本語として(文法的な)誤りがある。・・・『平和を愛する諸国民の公正と信義《に》信頼して』という一節の、助詞《に》は《を》でなければならない」・・・。そこまでの議論(主張)は肯けるが

  • ヒトは何のために生きるのか

     まもなく私は70歳、古来より稀とされている年齢を迎えることになる。17歳の時から「死にたい」と思い続けながら、53年が過ぎた。その思いとは裏腹に、性懲りもなく「生き(延び)ている」自分に、ほとほと愛想が尽きる。ヒトは何のために生きるのであろうか。ヒトは「人間」として生きる前に「動物」として生きる。では、動物は何のために生きるのか。動物は「食べる」ために生きる。そして「子孫を残す」ために生きる。「

  • 小さな公園の三本の桜

     家の近くに、猫の額ほどの小さな公園がある。そこには三本の桜が植わっているが、いずれもが満開、その花びらが吹雪のように舞い散りながら地面に積もる。その様は雪景色と見紛うばかりで、筆舌に尽くしがたい。一方、少し離れたマンション群の傍らには大きな公園がある。そこにも倍以上の桜が植わっているが、そこの桜は貧相である。艶やかさの点では遠く及ばない。なぜだろうか。日当たり?、土壌?、そればかりではない、と私

  • 私の「罪」

     恐ろしい夢をみた。いつもの町の、いつもの工場の煙突から、黒煙がもくもくと噴き上がる。たちまち、空は曇り始め、辺りは闇のように暗くなった。人々は猛毒の煤煙から逃れようと右往左往する。私も必死でとなりの町に辿り着いたが、そこの工場の煙突からも、また黒煙が吹き出している。「もう駄目か」と観念したときに目が覚めた。夢占いによれば、「運勢は下降気味、手に負えないことが起こる」ということになるらしいが、老い

  • 70回目の「夏」

     梅雨明けも間近、私にとって70回目の「夏」がやって来る。少年時代、「夏」という言葉を聞くだけで胸躍ったが、今は逆である。お世話になったあの人は老いを重ね、この「夏」を無事超せるだろうか。親しかったあの友は病の身、その症状が急変することはないか。それにしても、往時の「夏」は今より涼しかった。気温は最高でも33度を上回ることは珍しかった。クーラーも、電気冷蔵庫も無い時代、人々は団扇と風鈴、葦簀、かき