• カシスさん⑪寂しいエンディング

    婚活で出会った一人の女性に、ただ振られただけなのに。 素敵なレストランを、まるで別れ話のような重たい雰囲気が包み込む… 実に寂しそうな微笑みを浮かべながら語る。そんな彼女に、私はなんて声をかけたら良かったのだろうか。 「とりあえず出ましょうか」 そう促して一旦お店を後にする私達。 夜道を歩きながら、カシスさんに聞いてみる。 「まだ好きなんだね」 しばらく無言で歩く彼女は、ようやく口を開く。 「もう

  • カシスさん⑩不倫を断ち切れない彼女

    彼女に告白するも、あえなく「ごめんなさい」された私。 カシスさんに手渡したプレゼントも返されそうになってしまう… いやいや、それは勘弁してください。いくらなんでも惨め過ぎます… 「それは今日会って頂いたことへのお礼の気持ちですから」 「良かったら受け取ってやってください」 「だからといって変にまとわりつくほど、無粋な人間じゃないですよ」 そんなやりとりの後で。 カシスさんが少しずつ話をしてくれる。

  • カシスさん⑨自称「無敗」の男

    「結婚を意識して、私と付き合ってください」 そう彼女に告白する。 出会ってから今日が6回目のデート。 その間に少しずつ埋まっていく二人の距離感からは、もはや確信に近いものがあった。 正直、断られるなんて考えてもいなかったものである。 しかし。 表情をこわばらせたまま一瞬固まってしまうカシスさんからは、色よい返事をもらえるような雰囲気は微塵も感じられなかったのだ。 マジですか… 思わぬ展開に、私自身

  • カシスさん⑧空気の読めない私

    女性とデート中に手を繋ぐ。 中学生じゃあるまいし、これ自体はそれほどハードルの高いものではないだろう。 裏を返せば、意中の女性と手を繋げたくらいで「いけるかも」とはさすがに思わない。 それでも。 「腕を組んで歩く」となったら話は別だ。 手を繋ぐくらいならば、半ば無理やりにでも出来なくはないが。 満面の笑みを浮かべながら、女性の意思で腕を絡ませてくれる。こうなると、好意の度合いが異なるとしか思えない

  • カシスさん⑦告白を決意する

    遠距離婚活の洗礼を受けた私。 「急用が入ってしまった」というカシスさんからのメッセージを見たのは、すでに福岡空港に到着した後だった。 全然大丈夫ですよ。ホントお気になさらないでくださいね。そう返すと、すぐに彼女からの返信も。 「本当にごめんなさい」 「この埋め合わせは近いうちに必ず」 そう返ってきたところまでは問題ないが。 さて、この後どうしよう。 少し思案した上で、せっかく来たんだからと近くの温

  • カシスさん⑥遠距離婚活の洗礼

    福岡在住のカシスさん(34歳)。 小椋久美子さん似の彼女と、初めての食事に出掛けた後。 一旦はやんわりとお断りされたものの。再びお会い出来ることになって、素直に舞い上がる私であった。 そしてすぐに冷静になる。 初対面の時は鉄板焼き屋さんで食事だけ。 うーん、今回はどうしたものかなあ。 ご飯だけっていうのも味気ない気がするが、とはいえ博多の辺りはほとんど知らない。 仕事で出掛けることはあっても、せい

  • カシスさん⑤ワガママでごめんなさい

    遠距離恋愛には嫌な思い出しかない。だから… そう電話口で話す彼女を、何とか引き留めようと言葉をかける私。 「もう少しだけ、私を見て頂く時間を作ってもらえませんか」 そんな台詞も、残念ながらカシスさんにはあまり響かなかったようだ。 「ごめんなさい」 「少し考えさせて頂いてもいいですか」 そんな返答が返ってくる。 ふー。まあしょうがないよなぁ。 実に分かりやすいお断りの返事を頂いてしまうと、もうこれ以

  • カシスさん④遠距離恋愛のハードル

    福岡在住のカシスさん(34歳)。 身長172cm以上で、小椋久美子さん似の美人さんである。 綺麗だけど控えめな彼女に、すっかり心を奪われた私。 早速2回目のデートにお誘いしてみると。 翌々日に、こんな返信を頂いたのであった。 「お返事遅くなってしまって本当にゴメンなさい」 「良かったら、電話で少しお話できませんか」 うん、完全にフェードアウトパターンですなと諦めかけていた私は、かなりびっくり。 そ

  • カシスさん③すっかり心を奪われる

    鉄板焼き屋さんでは珍しい女性のシェフ。 とても感じの良い方で、初対面の二人にとって良いアクセントになってくれたものだ。 「今日が初めてのデートなんですよ」 「お姉さんの料理にかかってますからね」 そう冗談めかしてシェフをいじると、彼女もノリ良く対応してくれる。 私がデートの時にちょくちょく鉄板焼きを選ぶのは、こういう理由も大きいんだろうな。 本日のおススメなどを伺いながら、早速乾杯することに。 ど

  • カシスさん②身長のコンプレックス

    博多駅にてカシスさんとの初対面を果たすと。 彼女は(バトミントンのオグシオペアの片割れ)小椋久美子さん似の美人さんであった。 うわー、めっちゃ可愛い人だなぁ。 私は素直にそう思ったのである。 うん、やっぱり綺麗な女性はテンション上がるよね。 簡単にあいさつを済ませ、早速お店へと向かうことに。 少し緊張気味の彼女だったが、歩きながら話しているとだいぶ落ち着いてきたようだ。 笑顔がものすごく可愛くて、

  • カシスさん①博多に住む34歳の女性

    リンゴさんとの出会いから、何だかやる気を取り戻した私。 三度(みたび)ブライダルネットに登録を済ませ、猛然とアプローチを開始する。 東京に住む私は、これまで関東中心にお相手を探していたが。 いや、遠距離恋愛でも問題ないよね。 そう思い直して、対象を全国に拡げることにしたのだ。 「彼女を作るなら、別に東京じゃなくてもいいんじゃない」 そんな、リンゴさんの一言が影響したのだろうか。 交通費は多少必要だ