• 「俺はヘンリー2」ヘンリーの短編

    俺はヘンリー。 中国班のスーパージュニアMのメンバーだ。 この頃は、中・韓の関係悪化が続いているけれど、みんなを想う気持ちは変わらない。 俺も早く、 ――カップリングされたいのも変わらない。 俺が中国で主に活動する中、今日は久しぶりにメンバーが全員中国に来てくれた。 よし、開始だ。 前回はリーダーにアタックしてみたけれど、驚くべき結果に終わってしまった。 今回はその真相を確かめるべく、同じホテルの

  • 「グレア」(病三種3)ドンへ ヒチョル

    遮るものがない、午後四時の光だった。 こんな状態で眠らないようにしている。メラニンが生成されて、肌が黒くなるのをメンバーは嫌がった、アイドルだったから。皆気を付けてはいたけれど、その中でも、色が薄い方だと思う、殆ど付いていないほど。その彼が、眠っていた。 終わりを迎えようとしているけれど、夏の日差しはまだ眩しかった。だけど、傾いている西日は温かな色をして、その質を変えていた。 移動車のバスの中だっ

  • 「カルチ」(病三種2)チャンミン ユノ

    訝しく寄せられた眉間を一瞥したあと、さっさと刺身の乗ったサラダを取り分けて、皿をその前に投げ出した。外観だけは高級感のある黒いテーブルはその摩擦だけで剥げてぼろが出そうだった。無駄に暗くした照明はそのためか、と思いながら返事をする余裕がなかった。 何も答えず、次に自分に取り分けて、隣のテーブルに戻る。酒の入った人間達は何のためにチャンミンが動いたのかも全く気にはしていなかった。ぱきっと割り箸を離し

  • 「レプラ」(病三種1)チェン レイ

    映ったものをまた映している。けれどこれが真実の姿のはずだ。いつでも忠実に物事を捉えようと努めていたから。手のひらで頬の表面を覆った。両手で両頬は隠された。だけど、その手から覗かせた部分は丸裸だった。それを消すように、顔の様々な場所をさする。でも、さすった傍から、肌は見えた。 病んでいる。俺の目には、とても出て、見えている。チェンはもう少しさすって、でも強くさすることはしなかった。肌には、外見にはと

  • 「Moon stories 3」キュヒョン×イトゥク

    *続き物なので一話からどうぞ。 「薬草だよ。薬草だよ」 頭上に大きなハサミを突き上げて、器用に箱を持って来る蟹をキュヒョンは無視した。言わなくても分かっているのに、おどけて言っているのだ。でも無視をするのもキュヒョンなりの冗談だった。それを蟹も分かっている。 「ひと箱下さい」 優しい相棒が乗ってやった。 「今日は早いね」 蟹が今まで挽いた薬草を回収しながら言った。確かにもうそのひと箱で今日の仕事は

  • 「Moon stories 2」レイ×シウミン

    *続き物なので一話からどうぞ。 「空違いますね」 振り向かず、シウミンは「そうだな」と応えた。それがどちらの国の空と違うのかは分からなかった。でもどちらの国とも違うのだから、言及はしなかった。 月がとても大きく見えていた。 金色に見えた。 「月餅食べないとな」 冗談は苦手なのだけれど、後ろから小さな笑い声が聞こえて少し安心した。 「さっきの焼き菓子美味しかった」 返事は独り言のようで、年上の自分に

  • 「Moon stories 1」チャンミン×ユノ

    「疲れたなあ」 クレーターの淵に、白い毛で覆われた柔らかい尻をぺったりとつけて、ユノが溜息をついた。 「今日はもういいんじゃないですか?」 その隣に立って、チャンミンはこちらも白い毛で覆われた自分の肩をとんとんと自分で叩いた。 「いや、それはだめだよ」 「冗談ですよ」 本気に見せかけた冗談を言うとすぐ言った通りに捉えてしまうユノの癖にチャンミンは溜息を吐いた。こういう融通の利かないところはもうずっ

  • 「Let’s go to the 遊園地!前編」ドンへ×ウニョクの短編

    「なあ、あれ観覧車だと思う?」 ヒョクチェが言った。 初めての二人だけのツアーで、日本に来ていた。 地方都市のホテルで部屋は別々だったけど、今日の打ち上げが終わって、まだ寝る前に時間があったから、俺の部屋で喋っていた。 テレビをつけてもこんなに早い日本語なんてまだまだ聞き取れるわけないし、それでも大分上手くなったしつけてみたけど、疲れた耳を休ませたくなって、やっぱり消したら、ソファーに座って窓の外

  • 「俺はヘンリー」ヘンリーの短編

    俺はヘンリー。 中国班のスーパージュニアMのメンバーだ。 だから、基本、スーパージュニアMが中国で活動する時にしか参加はしない。 でも、シングルも出したし、韓国のバラエティ番組にも出てる。 なかなか順調に人気も上がっているようだ。 でも、やはりMのメンバーだからか、 メンバーとの萌え的なものはほぼないと言っていい。 みんなはすごい。 メンバー同士ですごい。 ファンミーティングとかすごい。 俺が見て

  • 「誰かの誕生日」キュヒョン×イトゥク(不思議な夜に)

    「トゥギヒョン。それ何ですか?」 スウェット姿のキュヒョンが焼酎の一升瓶片手に部屋に入って来た。 俺は顔が弛む。 「うん。何となくな」 「なんかお祝い事でもあったのかと思いました」 床に座っていた俺の前に腰掛けた。 「まあ、誰かのお祝いかも」 「どういうことです?」 用意していた二人のグラスにキュヒョンが注いだ。 「いや、誰かは誕生日だろうと思って」 キュヒョンが手を止めて俺の顔を少し目を瞬かせて

  • あとがきのようなもの(短編)

    皆さまこんばんは。あとがきのようなものをまさか二回に渡って書いている者です。 こちらは短編のあとがきのようなものになりますので、もし寝る前に「何か早く寝てしまいたいと思えるものが読んでみたい!」と希望されていらっしゃる方がおられましたら、最適なのではないか、と考えてございます。 管理人が勝手に設定いたしました「ラブコメ期」ということで、短編もそれに合わせたものにしてみておりましたが、途中途中、リフ

  • 「P・E・T2」ヒチョル×ドンへ

    こちらは別館へ移動致しました。 →別館夢の続き

  • 「P・E・T 1」ヒチョル×ドンへの短編

    タクシーはあんまり使いたくなかったんだけど…… 今日も無事、送り届けてもらってありがとうございます。 と心中で呟いた。 エントランスの中は眩しくて、数分前まで薄暗い夜の世界にいたせいで目がチカチカする。この時期に着てきてしまったダウンジャケットに加えて、体内に熱を感じる。 ふわふわと足取りがおぼつかない。 そんなに飲んだっけ? うん、飲んだな。 鍵を開けると、センサーで明かりがつく。けれどその光は

  • 「春の雨」キュヒョン×リョウクの短編

    硝子についた水滴の向こうに滲む東京を見下ろしていた。 春の雨。 ソウルより気温の高い町はきっと外に出ても寒さを感じないはずだ。 色とりどりの傘で、人の顔が見えない。 意識は水滴と一緒に流れてどこかに、染みてしまったように、形がない。 「風邪引くよ」 後ろからかけられた声で形になった。 振り向くと、ノートパソコンで、多分、ゲームをしている相手がいる。 気にせずに、また見下ろした。 午前中の昼間の喧騒

  • 「Say yeah!!」カンイン×シンドン

    登場人物が違うクリスマス企画三部作の三組目です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ~~あるクリスマスイブのこと、聖なる夜に、二人の男が酒を飲んでいた。 「……ヒチョルヒョン遅いっすね」 「スーパージュニア」というアイドルグループの中では、少し体型が横にひろい『シンドン』がジャージ姿であぐらをかいて、缶ビール片手に、とけたチーズのかかったチキンを食べてい