• 江戸川柳 色は匂へ  「ぬ」の3 抜身 4 濡れの幕

    抜身の中へ飛込むは湯番也     湯屋での喧嘩はつい笑っちゃうね。  抜身=抜いた刀。転じていわゆるふりちん。 義朝はぬき身をさげてうち死し   侍や暴力団員の抜き身は命がけ。 4 濡れの幕   ぬれの幕=濡れは情事の意。歌舞伎で男女の痴態を演じる場面。 ぬれの幕などで仲人返事させ    仲人の作戦。にくいね。 ぬれの幕下女のび上り叱られる   夢中になってしまったわ。 元禄前句附 15 (前句)

  • 江戸川柳 色は匂へ  「ち」の3 地女(ぢおんな)4 乳

    地女にびれつくむす子高がしれ   大胆に金を使えよ。色道を極めれ。 参考 地女=素人女、地ものともいう。びれつく=色気を出す。でれでれする。 「ち」の4 乳 かりた子に乳(ち)さがされてちぢむなり  かあさんじゃない。姉さんだよ。くすぐっ                      たあ。 乳の黒み夫に見せて旅立たせ      分かりましたか。了解。 いい縮み嫁の乳首がすいて見へ     大胆な嫁だ

  • 江戸川柳 色は匂へ 「へ」の3 下手(へた) 4 部屋持

    下手将棋袖を引かれてねめまわし    えっ。いい手、それともあぶない手。 生きかわり死にかわり出る下手役者   役が多くて、目が回るよ。 4 部屋持 部屋持の細い日なたに桜草    桜草の鉢植えとはいじらしいねえ。  参考=部屋持とは個室を一つ持つ遊女。座敷持より場所が悪く日当たりもよくない。斜めにやっと差し込む出窓に桜草の鉢植えを置くのが吉原で流行した。 元禄前句附 10 (前句)痛まぬほどにつ

  • 江戸川柳 色は匂へ  「ほ」の3 ほころび 4 牡丹餅(ぼたもち)

    ほころびを笑ふは内儀ぬふ気なり   縫ってくれるんだ。ありがとう。 ほころびと子をとりかへる壱人者   子守りたのむよ。はあーい。 4 牡丹餅 ぼたもちをいさぎよく喰ふ嫁の里    つきもの(姑)が落ちたのかな。 ぼた餅も砂糖しだいで息子喰い     実利主義者。うまくいけばそれもよし。   参考=ぼた餅は醜婦の異名。砂糖は持参金。 ぼたもちとぬかしたと下女いきどおり  愛しさの裏かも。難しいぞ。

  • 江戸川柳 色は匂へ  「に」の3 二十七(にじゅうしち)

    功成り名とげて身退く二十七     よくがんばったね。これからが大変だよ。  参考=老子「功成リ名遂ゲ身退クハ天ノ道ナリ」 二十七歳は遊女の年季の明ける歳。  親の苦境を救う目的を立派に果たして勇退していく、若い時は玉の輿に乗るチャンスもあるがそんなことはめったにない。二十七歳の意味を知らないと分からない川柳が多い。 仕合さ年を四五年置て行き       22・3で身請けされたのね。 二十八歳無沙

  • 江戸川柳 色は匂へ  「は」 はずかしさ

    恥しさ知って女の苦のはじめ      江戸封建の女の定め。男尊女卑。 物の味一日知れぬはづかしさ      初めてのお歯黒の日です。 あごばかり出してゐてさえ恥かしい   婚礼の丸綿緊張しますわ。 恥しさつい三月たち四月たち      はやく公開して祝ってもらえると。 元禄前句附 4 (前句)あまり淋しく文の徒書(むだがき) まだ若き法師に角(すみ)の跡有て あまり淋しく文の徒書   角=角前髪の

  • 江戸川柳 色は匂へ  「す」の2 捨 子

    今すてる子にありたけの乳をのませ    親心。せつない。 泣くよりもあわれ捨子のわらひ顔     泣けるなあ。貧しいこととは。 拾はるゝ親はやみから手をあはせ     江戸の貧富の格差だ。 元禄前句附 1 (前句)寝るほど寝ては心よきもの 百億の黄金も下戸はもち腐(ぐさり) (前句)寝るほど・・・  どんなに財産を持っていても酒が飲めないやつは可哀そうだよ。酔ってぐっすり寝て、気持ちよく目覚めるこ