• 『論語物語』『荘子物語』

     まだ読みさしですが『論語物語』下村湖人著と『荘子物語』諸橋轍次著はたいそう面白い。  どちらも共通に読みやすいし、相対化しています。  『論語物語』では孔子が怪人二十面相のように疑われ、明智小五郎のように信じられています。  『荘子物語』では荘子が孔子の悪口を言っている。老子にも相談に行っている。その老子も孔子よりだいぶ先輩のようですし、文献によっては孔子より後代の人のようだったりで、何がホント

  • エッセイ 人を見るということ

    人を顔で判断するのがはやりである。地下鉄の週刊誌の広告には、これでもかというくらい顔ばかり載せている。 わたしは週刊誌や雑誌などを読む習慣がない。せめて、文藝春秋くらいはと思うのだが、今の冷笑主義の論調に嫌気がさし、読む気がしないでいる。だが、地下鉄の週刊誌の広告だけは、よく見る。 週刊誌などの雑誌は、広告だけを見ておけばいいというのが、わたしの持論である。 さて、顔であるが、人を顔だけで判断する

  • 「玉勝間」本居宣長 岩波文庫

    宣長が「古事記伝」を執筆する際、研究余録として書かれた随筆集です。内容は国学を中心として、諸事万般に渡るもので、宣長の興味教養や思考の幅がじつに広く、また深いものであったことを窺わせます。書中、尚古主義とは正反対の思考や弁証法的な論法をきれいに叙した文章などが見えます。また、孔子という人物はけっして傷付けずに、論語に文句を言っている箇所などは宣長の人物をあざやかに浮かび上がらせる秀抜な章です。徒然

  • 「中国古典選 ー易ー」本田済 朝日選書

    中国の儒教教典五経の筆頭に位置する古典です。中国は不思議なお国柄と言っていいでしょう。「易」は占いの書物ですが、それを聖典として、しかも五経の最初に掲げているのですから。孔子は五十歳になって、はじめて「易」の本当の価値が分かり、これから人生の危機を回避することができるようになるだろうと言っています。おもしろいことに、コペルニクス的転回で有名な西洋の科学者コペルニクスもやはり五十歳で占いを用い、孔子

  • 惟(ただ)、酒は量なし、乱に及ばず

     『論語』の「郷党」篇に孔子の食生活やお酒の飲み方など書かれていますので紹介します。  公の場でごはんは精白されたものを好んで食べていました。牛、羊、魚の生肉は細かくきざんだものがよしとされました。  ごはんが饐えて味が変わったものや魚のくずれたもの、肉の悪くなったものは食べられなかったようです。(現代では当たり前ですが、冷蔵庫が無かった時代、饐えたごはんを水で洗って食べたり糊を作ったりした人もい

  • エッセイ 橋と到達点 <クラシック音楽他雑感>

    バッハのマタイ受難曲やヨハネ受難曲を聞き込んだ。 そうして、思ったことがあるのだが、そのことについて少しばかり書いてみたい。 アーチ型の橋を石組みで作るとき、アーチの下の部分をまず木組みで作り、その上に木組みに合わせて石を載せていく。その後に、木組みを取り除けば、しっかりした橋ができる。物理的に見ても、木組みは取り除いた方が頑丈な橋が出来上がる。 クラシック音楽初心者にとっては、ヴィヴァルディの四

  • 「論語」朝日選書 <最上至極宇宙第一之書>

    岩波文庫でも「論語」はありますが、わたしは朝日選書の方を選びます。言わずと知れた中国を代表する古典中の古典です。上掲の「最上至極・・・」の言葉は、江戸期の大儒伊藤仁斎が自注の稿本を改訂するごとに、巻頭に書こうかどうか迷った言葉で、結局、この言葉は削られたそうです。「論語」は孔子を中心とした言行録ですが、体系化され、組織化された儒教が成立する以前の、十分に現代に通用する偉大な知恵の書です。「己の欲せ

  • 聖木・孔子の木~!東京・湯島聖堂の楷の木(楷樹/カイノキ)

    聖なる木が東京・御茶ノ水のパワースポットに鎮座している! 東京・湯島聖堂の楷の木(楷樹/カイノキ) 平成29年(2017年) 6月5日 村内伸弘撮影 楷の木(カイノキ)です。存在感がすごいです!!すばらしいです!!!! 楷書の語源になったと書かれていますよ!なるほど~~ 楷樹の由来 楷 かい 学名 とねりばはぜのき うるし科 PISTACIA CHINENSIS. BUNGE 楷は曲阜にある孔子の