• つぶやき 155  朗々快娯の遊行ライフ

         古代インドには、人生を4っつに分ける思想がある。 学生期(がくしょうき)=世間に生きるすべを学び、体をきたえ、きた     るべき社会生活のためにそなえる青少年の時期である。 家住期(かじゅうき)=大人になって職業につき、結婚して一家をかま     える。子供を産み、育てる。 林住期(りんじゅうき)=職業や、家庭や、世間のつきあいなどのくび     きから自由になって、じっくりと己の人生

  • 江戸川柳 色は匂へ  「え」の4 縁遠さ 5 夷講 6 江戸町

    4 縁 遠 さ (えんどおさ)   縁遠さ茶を飲みに行き行き      茶を飲みに行くだけ、期待すまい   参考 水茶屋=現代のカフエ。茶を飲みに行くたまり場でお見合いの場所によく使わ                れた。   やるあても無いに今年も暮て行    親の心配どこ吹く風、また歳を取った   あの男この男とて古くなり      めんくいだからなあ困ったもんだ 5 夷 講 (えびすこう)

  • いろはかるた噺考 8  「ち」

    【地獄の沙汰も金次第】  落ち行く先が極楽であろうと地獄であろうと信じていない現代。そのような仏教の説は消滅した。 今は「生き地獄の沙汰も金次第」になってきた。 地獄の大王様が閻魔様ならば、生き地獄の大王様は誰でしょう。  「金次第」でどうにでも決定できる人がさしずめ生き地獄の大王様でしょう。 「試験の沙汰も金次第」「裁判の沙汰も金次第」「政治の沙汰も金次第」などと勝手に思いを巡らしていくと生き地

  • 自 撰 めも句  その7 俳句を詠めなくなって何年に・・・

    路地裏や芋焼酎の風師走   (路地裏が消えて、庶民の暮らしが見えなくなった。) 黄昏て ぽつり ぽつ ぽと 木の実落ち   (あいさつするひまもなく散っていく。たまらん。) 寒行やメガネの似合う若い僧   (あれは秀才ですよ。家の後を継ぐのかなあ。) 除夜の鐘終わりよければまあいいか   (初めもまあまあだったが、終わりもこんなもんだ。) あれこれと妻に頼まれ初詣   (来年は一緒に行こう。リハビ

  • 教育の基本 41  ほめることも叱ることも難しい

    「おばあちゃん、それはだめだよ。ママが赤鬼になっておこっている時は、パパは青鬼になっていっしょにおこるのよ。」  姪の娘が母親に叱られてどう対応してよいかわからず悩んでいる時に祖母が「お父さんに相談したら。」と助言をしたときの孫の反応である。  じいちゃん、ばあちゃんと同居している夫婦の子育てはまた少し違った意味で難しいところがある。  老若男女を問わず、子どもであろうとおとなであろうと、病気や障

  • つぶやき 152   談 笑(ダンショウ)ネ

                           作詞  藤 正吾  作曲 不詳 1 歌を歌って  踊って笑い  声をからしてネ     孫の守    ダンショウネ 2 子育てするのは   日本に決めた  学校給食ネ     世界一    ダンショウネ 3 憲法違反は   朝飯前よ   解釈変えてネ     昼飯だ    ダンショウネ 4 脇が甘いと   世間は言うが   脇の甘さがネ     魅力で

  • つぶやき 138 「考えること・思うこと」をやめることはできるのか。

     それはできない。    しかし、考えても思ってもどうしようもない「考え・思い」を少なくしていくことはできる。  最晩年の遊行ライフに入ってどうしようもない考えや思いを避ける手段を身につけた。  お釈迦さまにせよ、芭蕉にせよ。彼らにとっての旅がそれであったのではないかと思う。旅という行動がどうすることもできない「考え・思い」を遠ざけてくれる。  今、私は旅に出ることができない。  その中で「行動」

  • つぶやき136  自 撰 めも句  その3

     切っても切っても伸びてくる白木蓮    (恐怖心を起こさせる家の木蓮。ほどほどに。)  綺麗な花には棘があることを自覚する    (棘があるから綺麗に見えるのか。それはない。)  耳鳴りと蝉時雨が同時に聞こえる    (聞こえない時もある。不思議だ。)  休日のチャイム学校経営そのまま    (いいね。のびのびするぜ。)  一件消去していなくなった弟    (あっさりと行ったなあ。寂しいよ。)

  • つぶやき130 自 撰 めも句  その2

     一度も鳴らぬ携帯電話をポケットに一日が終わる    (80過ぎるとこんなものか。まあいいか。)  母の日の雨上がり雀が枝の先で揺れている    (ツルゲネフの勇敢なる小雀を思い出す。母は強し。)  上手な歳の取り方 馬鹿な 上手も下手も齢を取る    (歳相応の顔は持ちたい。無理かな。)  つつじを日の当たる場所に移したら花が咲いた    (人も日の当たる場所に置けば光るよ。)

  • つぶやき 129  自 撰 めも句  その1 

    「茎立ちて蒼茫の地に種落とす」の句を辞世の句と決めてから、なぜか俳句を創ることができなくなりました。  それに合わせて、心のどこかで良い句を詠もうという意識が強くなったことと、季語に囚われることが嫌になり、思いや考えをノートにメモするだけになりました。  自分勝手にそれを「めも句」としてまとめてみました。  煩悩を削ぎ落として骨だけになります    (骨の中はきっと煩悩でいっぱいだろう。)  心が

  • つぶやき 126  サヨナラダケが・・・

     孫娘の声を聞くとことのほか元気になる家内。 「・・・。あなたの声を聞くと元気が出るのよ。忙しいのにありがとうね。じゃ、さようなら。」 「おばあちゃん。さようならって言わないで、またねと言って。」 「そうだね。じゃ、またね。」 「はい、またね。」  孫娘の一言で、それ以後、「さようなら。」の代わりに「またね。」と別れの挨拶を締めくくるようになった。 「さようなら。」は生活のほんの一部なのに井伏鱒二

  • つぶやき 122   だいじょうぶだいじょうぶ

     これまでに何度かもうだめかという思いが一瞬頭をよぎったことがあった。  そんな時、いつのころからか「だいじょうぶだいじょうぶ」と口ずさむようになった。すると不思議と心が落ち着き生きる力がでてきたものだ。 「だいじょうぶだいじょうぶ」と口ずさむようになったきっかけは、36歳の夏、精神的にとても落ち込んで、今思えば軽い鬱の入り口であったのかもしれない、そんなある日書店で高神覚正著の般若心経講義の一冊

  • つぶやき 121  がんばらなくていいんだよ

     入院している妻に声掛けをする。 「頑張らなくて、いいんだよ。もっと我儘にいきなさい。」  いつもまわりに気配りして生活している妻はこれ以上気を使うとストレスがたまり体に良くない。そうでなくても病気をした人たちは、みんな大変な気の使いようである。何としても頑張って元の生活にかえろうと努力している。 「私が頑張らないとお父さんや周りのみんなに迷惑をかけるから。」 そう言って頑張っている人に「頑張って

  • つぶやき 117  浦島太郎の遊行ライフ

     昔話、浦島太郎の話を思い出すと現代と変わることのない生活の姿が見えて来る。  魚の商いで母親との二人暮らし、いじめの問題、恩返しの話、接待と供応の竜宮城、乙姫との別れ、玉手箱をあけると白髪の老人になってしまう。  人の一生をよく捉えている昔話で、現代にも通用する。  太郎は己の人生をふり返ることを抜いた林住期が長すぎたようだ。  林住期(りんじゅうき)=職業や、家庭や、世間のつきあいなどのくびき

  • つぶやき 116  何度繰り返しただろう別れの儀式

     生を受けて80歳までにどれだけの別れの儀式を繰り返してきたことか。  学生時代の卒業の別れにはじまって、子どもを旅立たせる別れ、そして、結婚による子供の独立。  どれをとっても夢と希望を包み込んだ別れの儀式で、淋しさはあるが元気の出る淋しさであった。  だんだんと齢を重ねるにつれて、親を見送り、先輩や友人、おじさんやおばさんと多くの人の旅立ちを見送ってきた。  重たいものがずしんと体に打ち込まれ

  • つぶやき 113    李下に冠、瓜田に履か

    『御大切の身の上を御存じなれば何故夜夜中(よるよなか)女一人の処へおいでなされました、あなた様が御自分に疵をお付けなさる様なものでございます、貴方だッて男女七歳にして席を同じゅうせず、瓜田に履を容れず、李下に冠を正さず位の事は弁(わき)まえておりましょう。』 (三遊亭圓朝『怪談牡丹灯籠』)より  参考=李(すもも)の下で冠をかぶり直すために手を上げると、すももを盗ろうとしているような誤解を与え、瓜

  • つぶやき 111  バランスが崩れた現代を

     古代インドには、人生を4っつに分ける思想がある。 学生期(がくしょうき)=世間に生きるすべを学び、体をきたえ、きたるべき社会生活のためにそなえる青少年の時期である。 家住期(かじゅうき)=大人になって職業につき、結婚して一家をかまえる。子供を産み、育てる。 林住期(りんじゅうき)=職業や、家庭や、世間のつきあいなどのくびきから自由になって、じっくりと己の人生をふり返ってみる時期。 遊行期(ゆぎょ

  • つぶやき 110  人生は談笑(だんしょう)ネ

                                              http://www.ctb.ne.jp/~bonta108    遊行ライフ十人十色  詞  藤 正吾     一  立てば歩めの   慈悲の声    春の野山は    花ざかり    花見弁当     ほろ酔い機嫌    ああ 色即是空 花の宴  だんしょうネ 二  二の腕まぶしく  お前に惚れた    夏の浜

  • つぶやき 109   六 病 息 災

     久しぶりに2歳年上の先輩にスーパーマーケットで出会った。  学生時代から、就職をしても何かと面倒を見てもらった。  先輩はいつも笑顔でユーモアたっぷりの厳しい助言をし、その時その時のチャンスを先輩の権限で後押しをしてくれた。  現職最後の後押しは進路指導のレポートで全国大会の県代表に推薦してくれた。  先輩は現職中に心臓にペースメーカーを埋め込みながら自分の職責を全うされた。その後、多くの病を抱

  • つぶやき 108   蜘 蛛 の 糸

     証人喚問をラジオで聞きながら、随分と以前に読んだ芥川龍之介の蜘蛛の糸の一場面を思い出した。 「或日の事でございます。お釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。・・・すると地獄の底に、犍陀多と言ふ男が一人、外の罪人と一しょに蠢いてゐる姿が、御眼に止まりました。・・・」  頭のない尻尾がなりふり構わず蜘蛛の糸にしがみついて地獄からの脱出を図ろうとしている姿に見えて

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