• つぶやき 99  芭蕉は「野ざらし紀行」の旅で大変化

     41歳の8月中旬に門人苗村千里(ちり)を同行して野ざらし紀行の旅に出た。  旅のはじめに、富士川のほとりにさしかかった時、三つばかりの捨て子がいかにも哀れげな声で泣いている。芭蕉はこれにどのように対応したのか。この体験が芭蕉の生き方に大きな影響を与えたと考える。 『この小萩を吹く冷たい秋風に、もろい命の今宵のうちに散るか、あすはしおれるだろうかと、ひとしお哀れで、たもとから食べ物を取り出し、投げ

  • 江戸を見れば83  芭蕉42歳 芭蕉の俳諧町人の間で流行

     1685年貞享2年乙丑(きのとうし)大奥では綱吉の母桂昌院が権勢をふるい、綱吉は側用人を増員して幕政のゆるみが現れてきた。  芭蕉は前年の8月中旬に「野ざらし紀行」の旅に出て、9月8日に伊賀上野に着いて数日逗留して、大和・吉野・山城を経て月末に美濃大垣に至る。初冬に熱田に入り、名古屋へ。12月25日に伊賀上野に帰郷して越年する。  この後、名古屋から木曽路、甲州路をへて月末に江戸に帰着する。9か