ミケランジェリという名ピアニストがいたが、この人の実況録音の演奏が廉価で発売されていたので、買い漁ったことがある。 聞いて、まず、驚いたのは、観客たちの咳払いの激しさと、そうした雑音をまるで意に介していないように聞こえる、ミケランジェリの超然としたピアノ演奏である。 ほとんど、わざとしているのはない... 続きをみる
ミケランジェリのムラゴンブログ
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グールドの代名詞のような曲だが、グールドのこの曲の演奏がなぜこうも現代人に訴えかける力を持っているのか、わたしには不思議なのである。 まず、このゴルドベルグ変奏曲という曲である。この曲は、バッハの中でも、もっとも長大な鍵盤曲だが、演奏に50数分もかかるというのに、忙しくてしようがない現代人の感性に合... 続きをみる
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ミケランジェリのピアノは輝かしい。それも表面だけピカピカ光る金メッキの輝きのそれではない。精神の内部から、放射される紛うことのない輝きである。同国のルネッサンス期のミケランジェロの描く赤ン坊が筋肉隆々としていて見る者を圧倒するように、ブラームスの曲がシューマンの曲が堂々たる風格と輝きを持った一流の作... 続きをみる
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