明治そして昭和 明治生まれの正宗白鳥という作家は、内村鑑三の「偶然に生まれた国を愛するに足らず。」という言葉に出会い、快哉を叫んだという。 私事で恐縮だが、昭和生まれのわたしは、福沢諭吉の「福翁自伝」の中にある「日本は大事な国だぞ。」という、福沢が日本の役人を叱咤した言葉に、深い感銘を受けた者である... 続きをみる
正宗白鳥のムラゴンブログ
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小林の作品の中では、何でもないように見える、文庫本で、僅か、数ページほどの短文ですが、よく、これほど短い文章の中に、美食に関する充実した内容が盛り込めるものか、と思えるくらいの、じつに、筆力が漲った随筆です。小林の晩年には、正宗白鳥という自然主義作家についての数行ほどの、批評文があるのですが、正宗白... 続きをみる
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「榎物語」(永井荷風・昭和6年)読了。大変おもしろかった。解説(竹盛天雄・「岩波文庫」)によれば、「大正から昭和への転換期においても、荷風の文業は、随筆が主であって小説制作は依然下降をつづけている。ようやく復活のきっかけをつかむのは、一九三一(昭和六)年、『あぢさい』『榎物語』につづいて『つゆのあと... 続きをみる
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日本近代の自然主義小説家正宗白鳥の最晩年の短篇集です。どの編も枯れ切った、宗教的な雰囲気さえ漂う名篇になっています。白鳥の文章は、味も素っ気もないもので、まるで活字そのものを読んでいるような気にさせられますが、そのために作品の純度は非常な高さに達するものがあります。白鳥は、若い頃キリスト教に入信しま... 続きをみる
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著者畢生の代表作、小説「楢山節考」です。舞台は、どことも知れないもの深い貧しい山村です。主人公おりんばあさんは、なんでも食いそうな自分の健康できれいな歯が恥ずかしく、石臼にぶつけて自分の歯をガタガタに傷付けたりします。この村は、いつもの食物に事欠くほど貧しいのです。やがて、おりんばあさんが裏山に捨て... 続きをみる
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内村鑑三は、明治期を代表するプロテスタントのキリスト教徒です。内村は日本史にも登場する「不敬事件」で当時の社会から指弾を受け、内村の家は投石され、妻はその心痛に耐えかね病死します。この書は、その独自の人生経験から生まれた、内村の処女作です。「艱難を受け、それを耐え忍ぶ者は、すでにして基督教徒である。... 続きをみる
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