• 壁に続く式の先

    女の、甘い匂いがする 部屋を湿らせるような甘やかな香はやがて腐り膿むのだろう 部屋に散らばる白い紙も 私を宥める安定剤のように安らかなる眠りへ 首を絞めたロマンチストは 何処に雲隠れする気で私を ここへ誘ってきたのか 未だわかっていない式の謎を 壁に向かって解いていく 不乱に眺めチカチカする光の方程 風がさらりと凪いだら 歩いてみせようと思ったのだ 取捨選択なんて面倒だから 全て棄てようと笑った