• 「白が降りしきる深夜 5」テミン セフン SHINeeの短編 EXOの短編

    ごくりと喉を鳴らして、こちらがコンタクトを取りたがっていると分かっている相手のこれは、牽制ではないと心拍数を上げる。 それなら、もっと返事は遅くなるだろう。仕事の用なら第一に伝えるのが、習慣になっている。プライベートの連絡で、なら自分達には一つしか用件はない。 試されているような状況に、返事を間違えるな、そう思うが、向こうの意志決定を誘導出来るほど、あの人間のことを知らないと、セフンは一度息を吐い

  • 「今日の料理 5」チャンミン シウミン 東方神起の短編 EXOの短編

    「じゃあシウミンさん。肉に下味をつけましょう」 白いコックコートも特注だろうか。スタイルの良い料理人の身体に綺麗にフィットし、白いコック帽も彼の少し硬めの黒いくせ毛を上手く隠している。 「はい、チャンミン先生」 下味をつければ味は決まったも同然だ。これで視聴者はおよそ七割レシピを獲得した様なものだ。 シウミンは、震える手で、すりおろしたにんにく、しょうがをボールの中の切った鶏肉に落とし、カウンター

  • 「白が降りしきる深夜 4」テミン セフン SHINeeの短編 EXOの短編

    携帯電話の連絡先を一瞥し、住んでいる駅は知っていると考えるや否や、セフンは立ち上がっていた。 気まずくなれば会社なんか辞めれば良い。同種の職種は似たり寄ったりの安月給で沢山あるし、自分にとって会社自体生き甲斐になるようなものではなかった。それよりも割り切った関係さえも築こうと思えない自分は、このままでは本当に生きる意味を失ってしまう。振られるなら前進はでき、元の異性愛者に戻るまでだと、大きくない社

  • 「今日の料理 4」チャンミン シウミン 東方神起の短編 EXOの短編

    伝説の料理人は急にやる気をなくすのだった。雇われ先が繁盛すれば興味を失いそこを去って来た。それは彼を知る人間には暗黙の了解でもあり、十分に利益が出た後のことで裁判沙汰にもならず済んでいた。 しかし、後払いの契約で、短い収録時間のうちにまさかそんなことはないだろうと踏んでいたが、当日、モデルと見間違うような身長が高く、脚も長く、顏も整った姿を見せたシム・チャンミンは、控室に現れた途端、ディレクターの

  • 「スホの白い馬 1」シウォン スホ SUPERJUNIORの短編 EXOの短編

    モンゴルの大草原に、一人の気高く美しい青年が住んでいた。 部族内では珍しく、肌が白く、ごつごつとした騎馬民族の体格もなく、手足も綺麗で、遠くから見れば漢族や朝鮮族の大柄な女に見えることもあった。 遊牧民族でもあるモンゴル族だが、彼は仲間の中で一人、移動することなく、大草原の片隅に定住し、一頭の馬を飼っていた。 青年の名はスホと言った。仲間たちは移動のしない彼を不思議がるものの、時が流れ、また同じ地

  • 「ヒチョルちゃんとぼく 最終回」ヒチョル チェン SUPERJUNIORの短編 EXOの短編

    「俺は女が好きだけど、それは外見の話で、性別で好きになってるんじゃない。だからお前が女みたいに育ってくれれば、好きになる可能性はあるってことだ」 「そんな……難しいな」 ぼくは砂だらけの手で考えるポーズをとったよ。 「早いスタートだから、そこらへんの奴よりはうまくいくだろ」 ヒチョルちゃんはまたトンネルを掘りはじめたけど、ぼくは不安がつのるよ。 「上手く行くかな。自信ないよ」 すでにおでこは広くな

  • 「白が降りしきる深夜 3」テミン セフン SHINeeの短編 EXOの短編

    車内の沈黙は仕事に必要なそれ以外、帰宅時間まで続いた。からかってこないどころか、何かこちらが気に障ることでもしたような相手の態度に、セフンはあることないこと考え、「お疲れ」と一声かけて来るだけでデスクからドアに向かう後ろ姿を呆然と眺めた。 あの雨宿りをした短時間に何の気持ちの変化だと、白い肌の柔らかい表情でいつも余裕げにふるまう人間が見せたはじめての拒絶にも見えた。それか気もそぞろと言うか。自分以

  • 「ヒチョルちゃんとぼく 3」ヒチョル チェン SUPERJUNIORの短編 EXOの短編

    ぼくは考えが甘かったのかな。 でも、ヒチョルちゃんが男の子って分かったのも今で、ぜんぶぜんぶ追いつかないよ。 ヒチョルちゃんは男の子。 ヒチョルちゃんとは結婚できない。 ヒチョルちゃんはおっさん…… 「……大体それはいつぐらいの予定?」 ぼくは顔を上げて砂の山をきれいに直したヒチョルちゃんに聞いたんだ。 「おう、それ聞いてどうすんだよ」 大きな手でトンネルもあけて行くヒチョルちゃんは茶色の髪がさら

  • 「高身長 1」ジョンシン ミニョク チャニョル CNBLUEの短編 EXOの短編

    何で俺はここにいるんだと、チャニョルは前の背の高い男二人を目にしながら思っていた。 確かに、特番の収録で同時期にカムバックを果たした沢山のアーティスト達と一緒だったが、大人数のアイドルグループのメンバーである自分が、なぜ打ち上げは、一人だけ彼らといるのだろうと持たされたマッコリのグラスを片手にぼんやりと見ていた。 しかし、「すいません、どなたか、椅子が足りなくてあっちの座敷に」と、ある一角に自分が

  • 「今日の料理 3」チャンミン シウミン 東方神起の短編 EXOの短編

    「今日の料理は唐揚げです」 シウミンはごくりと唾を飲み込んだ。いよいよ始まったなと、スタジオに緊張が走ったのが分かる。 皿に盛り上げられた唐揚げがカメラの前に出されている。ここまでは、上手く行ったと唐揚げを横目で睨むようにしながら、シウミンは頭の中で、今日の段取りを何度も復習した。 皿を出しているのは、伝説の料理人、シム・チャンミンだ。なぜこんなことになったのか、ディレクターを恨みたくなるが、今話

  • 「白が降りしきる深夜 2」テミン セフン SHINeeの短編 EXOの短編

    しかし、雨は止んだ。 閉まった店の小さく屋根のついた入口で、今にも青空が見えそうな、明るくなっていく雲間を小さな目の瞳を上にして確認するも、セフンは一息ついた。 隣のテミンの反応を待った。それは自分が後輩と言うことで、そんなに不自然さもないのだ。 と言うことにした。 次の取引先が終われば、会社に戻り、雑用をこなして自分達の勤務時間は終わる。明日は別行動だが、会社に行けば会い、仕事を辞めるまで、彼と

  • 「ヒチョルちゃんとぼく 2」ヒチョル チェン SUPERJUNIORの短編 EXOの短編

    ヒチョルちゃんが男なんて、そんなの信じられないよ。 「前から、そう思ってんのかなって思ってたけどな」 土がついた大きな手をぱんぱんとはたいて苦笑する顏もすっごい可愛いのに。 「信じないよ!こんなに可愛いもんっ」 「俺、お前と同じ色の園児服着てんだろ」 「ああっ!」 本当だ!ヒチョルちゃんとぼく、同じ青色の園児服着てるよ!今気づいたんだ。 「え……じゃあ。本当に男の子なの?」 ぼくは良く広いって言わ

  • 「今日の料理 2」ユノ シウミン 東方神起の短編 EXOの短編

    一足先に小さく切り終えた人参を残して、隣に料理家がいなくなっていた。 シウミンは口をぽかんと開けて、一体何が起きたと、時が止まったように固まる。 彼はまだ新人なのだ。 言葉が思い浮かばず、呆けていたが、やっと我に返って見ると、料理家はただしゃがんでいただけだった。 「ゆ、ユノ先生。何か」 これは生放送なのだ。腹でも痛くなったのなら、一人で切り抜けなけなければならない。声を落として「大丈夫ですか」と

  • 「白が降りしきる深夜 1」テミン セフン SHINeeの短編 EXOの短編

    弱まって来た雨脚を眺めて思わずついた溜息に、ふうんと言われ、セフンはしまったと小さな口を閉じた。 横目に見ると、丸い目は今にも晴れそうな空に向けられているが、その細いピンクの唇は端がゆるんでいる。 この前は、残業終わりに飲み行くかと誘われたビールバーから出たところで酔いにまかせて、抱き締めてしまった。 「俺、先輩なんだけど」 と面白そうに呟かれて、「すいません」と我に返って慌てて体を離したが、にや

  • 「ヒチョルちゃんとぼく 1」ヒチョル チェン SUPERJUNIORの短編 EXOの短編

    ぼくのヒチョルちゃんはすっごい可愛いんだ。ぼくの行く韓流幼稚園の中でも一番可愛い。 大好きだ。 愛してる。 結婚してくれ。 今日は、ぼくのこの熱いきもちを伝えるよ。 「ヒチョルちゃん!」 「あ?なんだよ。チェン」 ピンクの園児服の女の子たちに囲まれて、やっぱり今日も一番可愛い。 「ヒチョルちゃん。砂の山作って遊ぼうよ」 「いいぜ」 幼稚園の砂場はぼくとヒチョルちゃんのデートスポットなんだ。三角の砂

  • 「今日の料理 1」ユノ シウミン 東方神起の短編 EXOの短編

    「はい。今日の料理はポテトサラダです」 明るいスタジオで、シウミンは隣に立つボールに入ったポテトサラダをカメラに差し出した料理家を見た。 「ユノ先生。ポテトサラダ美味しそうですね」 まだアナウンサー歴一年の新人だが、シウミンの真面目さはスタッフの評判も良く、昼のニュース番組から、初めて主婦層に人気のある料理番組のお声がかかった。普段料理はすることなかったシウミンだが、一か月もこの収録をしていると自

  • 「蜂ノ膝」シウミン チェン EXOの短編

    首を捻りながら、部屋に入って来た。 深夜の部屋に廊下から差し込んだ黄色い線が拡がって消えた。 「どした」 シウミンはベッドから顔だけ起こした。 「んー、なんか」 歯切れの悪い返事をしつつ、Tシャツの肩を揉んで額の広い頭を左右に振ったチェンの、金に色の抜いた髪はまだ乾ききっていないのか、水分を含んで見える。 眠気の来ない切れ長の眼差しを爛々とさせ、タオルケットをめくって起き上がる。 クーラーをかけな

  • 「類人猿」セフン カイ EXOの短編

    セフンが白い掌を向けると、興奮で半開きだった厚ぼったい唇は、今にも平たく白い胸に喰いつかんばかりだったのを止めた。 しかし、そこはもう唾液で濡れ、慣れたが異臭を放っている。 「ちょっと今日はここまでで」 そう言われ、カイはくっきりとした二重の目を怪訝に歪めた。 歪めたが、そろそろと自分からどけた人間と合わせて、中々筋肉のつかないひょろりとした長身を起き上がらせ、セフンは自らの細い顎を片手で掴む。

  • 「極楽鳥」D.O スホ EXOの短編

    白い背に小さな丘陵が直線に伸びている。指をあてて、感触をぽこぽこと滑り台からおりるように確かめた。 スホが可笑し気にこちらに振り向いた。 何も言わず整った顔で微笑まれると愛しさでどうにかなりそうになる。動けずに見つめ、指は、裸の尻に辿り着いて置いた。 きめが細かく、引き締まっていて、馴染みがある。 「何だよ?早くしろよ」 白目のはっきりした眼は少し開いていたカーテンの隙間位では月光が届かずに光を失

  • 「犬畜生」ベッキョン チャニョル EXOの短編

    顏の右側に飛んできた枕を小さなつぶらな目だけを動かし捉えた。 俺は良く分からないんだけど。 それから、男ってこんなもんなのか、とベッキョンはここ最近思うことをまた思う。 自分しか例がないが、他を見て来た感じこんなんじゃなかった。 つぶらな目は、生まれて来てから今まで仕入れた男のイメージを、次は何もない場所に描いた。 漫画のヒーローは、海賊になるとか言って、阿保みたいに気楽な感じだった。 映画では、

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