●小説・・ 「じじごろう伝Ⅰ」狼病編..(14)
14. 空には煌々と満月が照っている。月の周辺には少しだけ、細長いちぎれ雲が散っているが、薄闇の大空の、月から離れた外周には幾つも星が見える。くっきりとした満月の下には、真夏だというのに、大きめの長袖ブルゾンで上半身を包み、深々と帽子を被る、一人の男が立っていた。 ブルゾンの袖から出る両手には手袋、... 続きをみる
14. 空には煌々と満月が照っている。月の周辺には少しだけ、細長いちぎれ雲が散っているが、薄闇の大空の、月から離れた外周には幾つも星が見える。くっきりとした満月の下には、真夏だというのに、大きめの長袖ブルゾンで上半身を包み、深々と帽子を被る、一人の男が立っていた。 ブルゾンの袖から出る両手には手袋、... 続きをみる