●小説・・「じじごろう伝Ⅰ」狼病編..(26)
26. もう季節は秋も深まって来た十月の半ばとなった。晴れた土曜日の昼間、住宅地の立ち並ぶ家々の一角、モダンな造りの一軒の二階家の広い前庭で、十人程度の大人と子供が賑やかしく笑い声を上げている。 ところどころに真っ白い雲が浮かぶがほとんど快晴の天気で、秋の半ばといえど暖かく、しかし時折ひゅうと吹き抜... 続きをみる
26. もう季節は秋も深まって来た十月の半ばとなった。晴れた土曜日の昼間、住宅地の立ち並ぶ家々の一角、モダンな造りの一軒の二階家の広い前庭で、十人程度の大人と子供が賑やかしく笑い声を上げている。 ところどころに真っ白い雲が浮かぶがほとんど快晴の天気で、秋の半ばといえど暖かく、しかし時折ひゅうと吹き抜... 続きをみる
25. 昔ながらの田畑が敷き詰められた盆地から、都市部へ向かう県道は、深い峠に登って行く。その峠は幾つもの連山を掻い潜って続いている。山々はいずれもそこまで高さがある訳ではないが、とにかく山と谷が幾つも連なっている。谷々にはメインの県道の他にも小さな道が幾つか走っていた。 連山の中の一つの山から下る... 続きをみる
(登場人物一覧) 吉川和也: 小学三年生で地域の小学生草野球チームに所属していたが、隣町に引っ越し電車通学になった際にチームを脱退した。内気で独り遊びが好きな性格で家の中に籠りがち。吉川家の長男。スーパードッグ·ハチと仲良くなって、半テレパシーで会話付き合いをする内に、子供ながら、しっかりして存在感... 続きをみる
24. 山々連なる山地の中、ひとつの山の頂上付近の台地の草むらの端、鬱蒼と茂った樹木の1本の幹に、荒縄で身体を縛り着けられ、両足を左右の地面に打ち込まれた杭に括られて、身動きできない大佐渡真理は、全裸に剥かれており、大股開きにされた両腿の付け根の秘部も、古毛布を敷いた上で剥き出しにされている。 勤務... 続きをみる
23.※(今回も全力シモネタ小説) 薄目が開いて、大佐渡真理は明るい、と感じた。目蓋が開ききる前に眩しい、と感じた。 まだぼんやりしている。意識がはっきりしない。とにかく、眩しさに顔の前に手を持ってこよう、と思ったが腕が動かない。両手が後ろに縛られている! 眩しいのは投光器で照らされているらしい。身... 続きをみる
22.※(今回は全力シモネタ小説) 大佐渡真理は事務室のドアをノックして開けた。六つの机を組んだ奥のひときわ大きなデスクに副施設長が座っている。真理は奥の副施設長に向けて、ペコリと頭を下げた。向かい合う四つの机に座る事務員は黙って下を向いたままだ。黙って下を向いたまま何か事務作業をしているだけなのに... 続きをみる
21. ワカト健康機器開発株式会社·営業係長、吉川和臣は市の総合病院に入院していた。吉川智美が愛子と和也の二人の子供を連れて隣町の実家に戻ったあと、夫·吉川和臣が一人で二階家に住んでいたが、その内、行方不明となってしまっていた。そして今から十日ほど前、都市部繁華街外れの古ビルの風俗店の中から失神した... 続きをみる
20. 一台のタクシーが市民運動公園の入り口で停まった。 「坊や、ここで良いの?」 客席の子供は「うん」とだけ返事をした。合成樹脂製の財布から千円札を取り出して、運転手に渡す。 「待ち合わせしてるって人は誰もいないみたいだけど?」 百円玉と十円玉のお釣を用意しながら、運転手は問う。 「多分、もう来る... 続きをみる
19. 市の総合運動公園は入り口から直ぐに二ヶ所の広い駐車場があり、その直ぐ先に野球·ソフトボール用とサッカー用に二面のグランドがある。またグランド近くに二ヶ所の遊具やアスレチック設備を設けた広場があり、バーベキューなどが楽しめる多目的広場もある。 市の公園は広大で、野球用グランドの奥は小山が二つ連... 続きをみる
18. 晴れた九月初めの土曜日の午前中、大佐渡真理は市立図書館に居た。市立といっても真理の自宅のある市ではなく、真理の家から15キロ近く離れた近隣の市の図書館だ。人口5万ちょっとの地方の市の図書館にしては、モダンな造りでけっこう大きな建物だ。 この図書館の道路を挟んだ斜め向かいには、真理の現在の恋人... 続きをみる
17. 都市部の鉄道メインステーションの前から伸びる、四車線大通り両側に林立するビル群。ここは、この地方都市最大のオフィス街だ。割りと近い距離に空港があるため、並建つビル群の高さは制限されているが、大通りオフィス街の中程に15階建てで、通りに面したビル幅がとても広く、ひときわ目立つ立派なオフィスビル... 続きをみる
16. 都市部から県境の山間の工業団地まで延びる、産業用に整備された片側二車線の地域幹線道路を、一台の平積み四トントラックが走っていた。快晴の夏空の下、トラック平ボディーの荷台にはビル解体後に出た古材の鉄筋であろう、長く錆びた鉄材が山積みにされて何本かのワイヤーで縛られていた。 高速道路並みに幅広の... 続きをみる
15. 雨は降っていないが夜空は重い雲が垂れ込めていて、月も星もまったく見えない。真夏の夜だ、湿気がジトジトとしていて、時折吹き抜ける風も生暖かい。もう直ぐ雨になるのかも知れない。湿気と暑さで寝苦しい夜になるだろう。 山々の森林が見える田畑の中に、白っぽい長い建物が見える。農家がぽつんぽつんと点在す... 続きをみる
14. 空には煌々と満月が照っている。月の周辺には少しだけ、細長いちぎれ雲が散っているが、薄闇の大空の、月から離れた外周には幾つも星が見える。くっきりとした満月の下には、真夏だというのに、大きめの長袖ブルゾンで上半身を包み、深々と帽子を被る、一人の男が立っていた。 ブルゾンの袖から出る両手には手袋、... 続きをみる
13. 駅前オフィス街大通りの、そこのシンボル的存在とも言える、地域随一を誇る幅面積の、15階建てビルの玄関口から、いかにも会社員勤めふうの、半袖ワイシャツ姿の二人の男が出て来た。先に通りに出た方の男が、暑さに顔を顰めながらネクタイを弛めた。中村達男だ。直ぐ後ろから着いて出た男は、中村達男よりも頭ひ... 続きをみる
12. 小学校の校庭の隅の、花壇を四角く囲んだ縁石の一つに、和也は腰掛けて、姉が迎えに来るのを待っていた。五時限目の授業が終わり、ついさっき、この花壇まで来て腰を降ろしたばっかりだ。足元に置いたランドセルを開き、中を漁って、携帯電話器を取り出した。いわゆるキッズケイタイだ。時間と、メールの有無を確認... 続きをみる
11. 吉川愛子は玄関を入ると、上がり口で思わず立ち止まり、廊下から続くリビングを眺め回した。懐かしいような気がして仕方ない。実際は、この家を母・智美と弟・和也と三人で出てから二十日くらいしか経っていない。六月の終わり、梅雨真っ最中の季節だったが、家を出た日は今日ほどではないが、よく晴れていた。ぼん... 続きをみる
10. エレベーターのドアが開くと、三階内科病棟のエントランスに出た。中村達男と在吉丈哉の二人は、病棟廊下に出ると左右を見渡した。右手にはガラス張りで、この階のナース・ステーションが見える。壁に掲示してある案内板を見て、病室番号を確認し、在吉丈哉が言った。 「先輩、こっちっすよ」 二人はエレベーター... 続きをみる
(登場人物一覧) 吉川和臣: ワカト健康機器産業株式会社社員。営業部所属係長職。40歳。妻・智美と二人の子供、長女・愛子、長男和也が居る。都市部から離れた田舎町の新興住宅地に家を買って四人家族で暮らし、マイカー通勤していた。都市部歓楽街の外れにある一軒のキャバクラ、「ビッチハウス」に通い続けて、半年... 続きをみる
9. 住宅地の中に立つ、二階建てのアパートは、細長い直方体の白っぽいビルで、側面上部に“サンライズ・コーポB棟”と黒く銘打たれていた。一階二階にそれぞれ五室づつ部屋があり、ビルの片側に二階へ登る外階段が着いている。二階の一番端の部屋が、“ワカト健康機器産業株式会社”に勤める会社員、藤村敏数の住まいだ... 続きをみる
*(『狼病編..9α』の続きです。) 「オオゲサだな。三角関係の痴話喧嘩だろう」 そう言って達男は、アパートの外階段へ向かい、野次馬オヤジは、人だかりの塊へと戻って行った。二階外付け通路を一番奥まで行くと、藤村敏数の部屋に行き当たった。この部屋は過去に、三、四回は遊びに来たことがあった。一度は、藤村... 続きをみる
8. 駅のロータリー周りの歩道を、駐輪場の脇を抜けて大通りの方へ、緩やかな坂道を下ると、真向かいに多数のテナントの入る商業施設ビルが立つ、昔からのアーケード商店街の入り口にぶつかる。この、アーケード屋根が長々と覆う商店街は、先でT字型に別れるが、全長で7、80メートルくらいの距離はある。古い昔からの... 続きをみる
7. 高級車らしき黒塗りのセダンが、田舎道を登って来た。大型の国産乗用車だ。他にすれ違う車もほとんどない、寂しい道路の両側は田畑ばかりで、ぽつんぽつんと民家が見える。その間には、幾つかの小山や林。この、地方の小さな町は、駅前こそ幾つかビルが並び繁華街となっているが、中心を少し離れると周囲はもう、直ぐ... 続きをみる
6. 総合病院窓口の受付カウンターに、保険証を出すと、係りの若い女性から掌大の用紙を手渡され、それに、氏名年齢や住所と、具合の症状と、希望診療科を書き込むように言われた。カウンターに用意されている鉛筆で、簡単に書き込んで用紙を渡すと、保険証を返され、廊下の奥の内科に行くように言われた。内科の受付に、... 続きをみる
5. 市の外郭の、山地を切り開いて造り上げた、大規模な多目的運動公園は、野球用・サッカー用の二面のグランドを持つ他、各種遊具やアスレチック設備を揃えた広場や、イベント広場も有り、また、緑の自然そのものも残していて、二つ三つの小山や谷合いなどをぐるりと、幾通りもの遊歩道が巡らされている。広域な公園内を... 続きをみる
4. 電車を降り、ホームを中央まで歩き、階段を下る。改札口を抜けて、駅前に出た。真正面にロータリー、左手には屋寝付きの駐輪場。駐輪場前の歩道をロータリー沿いに歩けば、アーケード商店街の入り口に出る。もっとも、このアーケード内は今はもう、シャッター通り商店街と化しているのだが。 この一週間、登校のため... 続きをみる
3. 駅前大通りを占める、この地域の一大オフィス街に一際目立つ、豪奢な15階建てビルの6階7階、全フロアに渡る、『ワカト健康機器産業株式会社』 の、広域地方地域を網羅・管轄する、中枢的総支店の本部オフィス。その6階フロアの一角にある、支店本部営業部。その営業部の中の並んだ机群の一つに、営業部平社員の... 続きをみる
2. 駅ビル二階にある喫茶“白ばら”で、藤村敏数はクリームパフェのアイスクリームを、スプーンで口に運んでいた。前に座る二人が凝っと、その顔を見ていた。在吉丈哉が言った。 「よくそんな甘いもの、美味しそうに食べるっすね。藤村先輩には全然、似合わないっすよ」 「あたし、藤村さんがそんな、女の子が食べるよ... 続きをみる
1. エレベーターのドアが開いた。中に乗っていたのは中村達男一人だけだった。意気揚々とエレベーターから飛び出した中村達男は、上機嫌で鼻歌をハミングしながら、一階フロアをまるでスキップでもしそうな雰囲気で、ビルの玄関へと抜けて行った。ビル出入り口玄関のすぐ手前に、この15階建てオフィスビルに入るテナン... 続きをみる
12. 今日は最低最悪の日だった。心身共に疲れきった態で、吉川愛子は二階へ上がって来た。階下ではまだ、母・智美の啜り泣く声が聞こえて来ている。父・和臣は、また風呂にも入らずに寝室に入った。一階には、ダイニングやリビングの他に、寝室として使える部屋が二室ある。一つは当初は客室用だったが、今は母・智美の... 続きをみる
11. 市街地に出た吉川愛子は、駅の駐輪場に自転車を停めて、駅前ロータリーから商店街の方へ歩いた。昔は繁華街だった、屋根付きアーケード商店街は今やシャッター通り化し、アーケードへ入る入り口に沿った大通りに、銀行や郵便局などと共に、量販店やスーパーマーケットを兼ねた大規模商店ビルが立ち並んでいた。 愛... 続きをみる
10. 蒲団を跳ね上げて飛び起きた。昨夜寝る時は、パジャマ姿のまま何も掛けずに寝入ったが、夜中に寒くなり、無意識の内に畳んだ夏布団を被っていた。よくあることだ。朝方一度、目覚め掛けたのはぼんやりと記憶している。この時さらに、まるで潜り込むように頭から蒲団を被ったようだ。枕元の目覚まし時計が差している... 続きをみる
9. 「大丈夫だ。一人も死人は出ていない」 「そうか。あの首領格のガキはどうだ?」 「生きてるよ。多分、だいたい半分くらいは病院で入院治療だろう。あの首領格の子供も、頭から落ちて地面で頭を打ってるから入院だろう」 「あのガキは、半身不随で寝たきりぐらいにしても良かったカモな」 「いや。あいつらはもう... 続きをみる
8. 吉川愛子は、バスケット部の女子部室の隅で座り込み、両膝を抱き締めてガクガクと震えていた。全力で走って来て飛び込んだ、女子部室には、幸い誰も居なかった。両側壁面に並ぶロッカーの間に、年季の入った長机とビニール張りの安っぽい長椅子がある。反対側には、折り畳み式のパイプ椅子が無造作に、開かれたまま2... 続きをみる
7. 昼休み、吉川愛子は給食を半分以上残し、教室を出た。多分、クラスの中では一番最初に教室から出た筈だ。階段を降り、校舎出口の靴箱前を素通りして渡り廊下から外へ出た。普段は給食を食べ終わった昼休みは、教室に残って仲良しの友達二、三人と駄弁るか、バスケット部の部室に行って部活仲間と時間を潰す。しかし、... 続きをみる
6. 「どうしたんだ?ハチ」 「子供が、首吊り自殺しようとした」 「どっちだ? 大きな子供の方か」 「ああ。心を読んだ。学校で、苛めにあっているらしい」 「苛め? どんなだ」 「大勢から代わる代わる水をぶっかけられたり、毎日ひどいことをされているな」 「大勢って何人くらいだ?」 「7、8人くらいは居... 続きをみる
5. 今日は少年野球の練習のない日だった。少年野球の練習は間を空けて週三回で、時々、土曜か日曜の小学校授業のない午前中、他の地区の少年野球チームとの対抗試合がある場合があった。少年野球チームに入ってまだ二ヶ月足らずの、小学三年生の和也は対抗試合に出たことはない。和也本人も特に、試合に出たいという気持... 続きをみる
4. 愛子と和也は、吉川家のダイニングに居た。二人は食卓を挟んで向かい合い、和也は椅子に座り、愛子は立ったまま不機嫌な態度で、コップでウーロン茶を飲んでいた。二人とも、部屋着と寝巻きを兼ねたスウェットの上下姿で居る。 「あんたのお陰で、あたしまで一緒にガミガミ、文句言われちゃったじゃないのよォ!」 ... 続きをみる
3. 和也は、一歩また一歩と後ずさる内に、背中がどんと当たって、これ以上後ろへ退がれないことを知った。和也の背は、大きな樹木の幹に当たり、退路は阻まれていた。和也を追い詰めた通り魔の男は、右手に持つスタンガンを今一度、バチバチと電流発火させて見せた後、上着のポケットに突っ込んだ左手を出し、自分の顔の... 続きをみる
2. 和也を後ろに乗せた排気量250CCのバイクは、市民総合運動公園の中の通路へと入って行った。野球用とサッカー用の広いグランド二面の他にも、遊具公園や散策用山道など備えた市民公園の敷地面積はかなり広く、公園メイン入口から中央を横断する通路は、楽々大型バス二台が通れるくらいに広い。バイクはメイン通路... 続きをみる
1. コーチの打ったフライは大きく、外野で構える和也の頭上を越えた。慌てて和也は後ろを向き、ボールを追った。高いボールを目で追って振り返る時の視界の隅に、明らかにフライを大きく打ち上げ過ぎたコーチのお兄さんが、片手を挙げて何か一言叫んでいるのが見えた。和也に打ち損じを一言詫びたのだろう。コーチのお兄... 続きをみる
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