エッセイ 佳作というもの
確か、ゲーテだったと思うが、佳い作品が生まれるには、ある心の危機が前提として必要なのであると、どこかで言っていたような気がする。 ある文芸同人誌に属していた頃、何人かの人が「どうしても、何も書けない」と嘆いていたことを思いだした。 この人達は、およそ心の危機というものとは、無縁のような幸福感の持ち主... 続きをみる
確か、ゲーテだったと思うが、佳い作品が生まれるには、ある心の危機が前提として必要なのであると、どこかで言っていたような気がする。 ある文芸同人誌に属していた頃、何人かの人が「どうしても、何も書けない」と嘆いていたことを思いだした。 この人達は、およそ心の危機というものとは、無縁のような幸福感の持ち主... 続きをみる
きれぎれの思いのままに年は暮れ 名前は誰だか、調べればすぐ分かるのだが、ずいぶん前に「きれぎれ」という小説を書いて、芥川賞をとった作家がおられる。わたしは根が無精だから、調べずに書いているのだが。 こう書いてきたというもの、ある文芸同人誌に属していた20年前ほどのとき、わたしは「きれぎれ草」という題... 続きをみる