あとがきのようなもの(Kiss me,baby.)
皆さまこんばんは。主軸を二つ終え、もう気分は除隊になっている者です。 この度、「Kiss me,baby.」というお話が終わりまして、それについてのあとがきのようなものになりますのがこの記事でございます。 恐らく長くなりますことを先にお伝えしておきたいと思っております。 どなたも覚えておられないとは... 続きをみる
皆さまこんばんは。主軸を二つ終え、もう気分は除隊になっている者です。 この度、「Kiss me,baby.」というお話が終わりまして、それについてのあとがきのようなものになりますのがこの記事でございます。 恐らく長くなりますことを先にお伝えしておきたいと思っております。 どなたも覚えておられないとは... 続きをみる
俺の体と重なって、上目遣いに見る黒い瞳にこぼす。まるで今にも泣き出しそうな子供のように、その唇を曲げてこちらを睨んでいる。 「ヒョンは、分かってない」 俺は下唇の厚いそこを見つめて、顔を傾けた。睨んでいた目が泳ぐ。 「スキャンダルはご法度だっていうのはそうでしょう。でもそんなもの無理ですよ」 「無理... 続きをみる
そりゃ、そうだよな。 「ちょっとチャンミンさん。何でにやにやしてるんですか?気持ち悪いですよ」 「君ね、前から思ってたんだけど、俺にちょっとあたりが強いと思うんだよね。ユノともっと公平にさ」 「あ、私出番です。じゃあチャンミンさんも頑張って下さい!」 「あと俺の話をね」 って、もういないし。 まあ俺... 続きをみる
――ルール②ユノが1分でも遅刻したらルール①を取り消すこと。 「俺に言うことあるでしょ?」 スタジオに向かいながら、隣を穏やかな顔で歩く人間に言う。 その人間が俺を見た。 「ごめんな」 その黒い瞳が、表情一つ変えず俺を見つめて、俺の目をしっかりと見つめて、また前に向いて歩き出したから、自分は体の芯が... 続きをみる
「ユノは?」 そう言って、ドアを閉めた俺は、リュック片手に立ち尽くした。 ソファーから立ち上がった、マネージャーを見ながら、鼓動が酷くなるのを感じる。 「あれ?ユノと一緒じゃなかったのか?」 「一緒じゃないです。ユノは?」 その名前しか知らないように、そこにいない人間を呼んだ。 「そろそろ迎えに行こ... 続きをみる
マネージャーを呼ぶ前に、自分ももう行ってしまおうと思って、リュックを手に取る。 何気なく取り出した携帯電話の画面が同時についた。 『30分集合時刻早まったから、もう来い。Aー7控室」 一瞬眺めて、またしまった。 「早く打てるじゃん」 呟いて、真顔のまま鼻で笑う。 店から出て、タクシーを拾った。 車内... 続きをみる
だから、口を先に開くのはユノだった。 「でも、ダメだ」 俺は自分の良く知っているリーダーを表情無く見つめる。解決案を見出したユノは、顔を上げてこちらを見た。 「本当に俺が悪かった。でも、努力すれば、俺達は大丈夫だよ。女が好きな元に戻れる。だからこれで気持ち切り替えて行こうな」 リーダーが板に付いた口... 続きをみる
目を見開いたユノが本気で腕を振り払った。 俺は振り払われた体勢のまま、ユノを見つめる。 「ヒョン、言って。それって何?」 ユノが固まっている。 「じゃあ俺が言いましょうか?」 黒い瞳が更に丸くなって見る。 迷ったように俺の口元を見つめて、俺が言う前に声を出された。 「……いや、チャンミンは違う」 「... 続きをみる
女性店員が、注文した料理を持ってくる、彼女の白い腕が、ユノの目の前に突き出されるのを俺は見る。同様に俺にも置かれた。 「分かった。確かにここ最近、お前のこと避けてたかもしれない。それはやめる」 ユノが投げやりに箸を取って料理を食べだした。 「でも見ないんですね」 俺も箸を手に取って、口に運ぶ。料理は... 続きをみる
御用達の個室の焼肉屋に、俺達は時間通り、二人とも店にいた。 気まずそうに目を合わさない緑のシャツを着たユノと向かい合って座る。今日もずっとこの調子だったらいたたまれない。 けれど、今この瞬間はきっと、ユノはそうはなれない。 「何食べます?」 黒の薄いニットの俺がメニューを差し出すと、ユノはしぶしぶ手... 続きをみる
ベッドにいた。 一日の終わりに日課のように眺めている。 片手にそれぞれ持って、俺は何をしてるんだ。 でも、見てしまう。 どちらにもつけられなくなってしまったんだから、自分のだけでも見てあげるしかない。 明日……元に戻れるかな。 いつものユノに会えるかな。 でも、いつものユノって、どのユノ? 笑ってる... 続きをみる
俺は頭を抱え込んでいた。 ユノが何考えてるか分からないなんて言えたもんじゃない。 俺の方がどっかがやられてる。 俺だってもうユノのことなんか見たくないし、考えたくない。 でもそれは無理なんだよ。自分達は忘れたころに会いましょうなんてできない。 うん、無理だ。 「ヒョン」 「なに?」 俺は帰りの控室で... 続きをみる
『そっか』 返事は一時間後に来た。そして尚、俺を寝不足にしたその短い返事は、今日は俺を無表情にしていた。 いや、俺なら、分かるよ。 久し振りにやり取りしたメッセージで、しかも、プレゼントをなくされた後で(勝手に渡されたんだけど)、こんな報告されても何て返せばいいのか分からないし。まあ、でも、俺ならも... 続きをみる
『今日、後輩から受け取ったリュックの中に、腕時計はありました。すいませんでした』 何となく一度息を吐いて、送信した。 変に緊張した。 あれから飯食って帰って、今、ベッドの中だった。 画面を眺める。 返事はすぐには、なさそうだった。 ベッド脇に置いてから、もう片手に持っていたのを見上げた。 ユノが控室... 続きをみる
昨日は夜じゅう、悶々とした。 それはもう面白いほどに。 まず、報告するかどうするか、あの過去のやりとりを眺めながら悩んだ。 あんな顔見たことなかったし。 今まで何度も喧嘩はしたけど。本気で親の仇のような顔で見られちゃって。 あんな目で……キスされちゃって。 唇の感触も指の感触も。 どれも最悪だった。... 続きをみる
移動車の中で、俺は目を見開いていた。 「お……お……」 「どしたチャンミン?」 マネージャーが呑気に聞いてきた。 『連絡おくれてすいません!今中国にいます!ヽ(^o^)丿明日収録同じですよね?リュック、私預かってるので持って行きます☆飲み過ぎはダメですよ!それよりユノさんに彼女は本当にいないんですか... 続きをみる
ユノに勝手に決めつけられた通り、別にしたくもなかった歯磨きをした。 いや、思考が停滞していただけで、したくは……なったかもしれないけど。 白い泡のついた唇を見る。 怪訝な目で眺めてから、雑念を断ち切るように口をゆすぐ。 タオルで拭いて、それでも鏡の中の口元を見てしまう。 あれは、キスした感あったぞ。... 続きをみる
俺は不機嫌な表情のまま、何も言わず控室の鍵を閉めに行く。 ユノは俺の行動を見て、顔を背けながら、この状況に呆れたみたいに息をまた吐いた。 その足で、叩かれた隣に座る。 「どうぞ」 そう言って横目で睨むと、ユノも同じように目を向けた。 悪いのは自分だって分かっているから、やるせなさは一層治まらない。 ... 続きをみる
――ルール①俺が1分でも遅刻したら、ユノにキスされること。 「じゃあスタジオ空いたら、誰か呼びに来ると思うから、軽く胃に入れといた方が良い」 控室に入ると、ソファーの前のテーブルに用意されていたサンドイッチや果物を俺に指すように見て、マネージャーが出て行く。 俺はソファーにバッグを置きながら、コート... 続きをみる
画面の時刻から目をそらした。 今は最善なんかない。とりあえず最悪なのは俺だ。 「すいません」 顔をあげて言った。 「なんだ?」 マネージャーが運転席で、呑気に答える。 目の奥で、 キスしようとしてくる唇は消えて、 嬉しそうに眺めている横顔が、取って代わっていた。 「時間に余裕があれば、寄ってほしいと... 続きをみる
思わず、口全体を片手で覆った瞬間に、 玄関のブザーが鳴った。 うるさい心臓を抑えつけるように、無言でクローゼットを開けて目に入ったもので着替える。 デスクの上にある昨日取り出したリュックの中身を、そこら辺のバッグにそのまま詰めて、鍵を開けた。 マネージャーが立っていた。 「遅かったな。行けるか?」 ... 続きをみる
「はいはい」 アルコールでいつもより沈んでいた意識をぶっ叩くように音が鳴って、起こされた。 ベッド脇に手を伸ばして、充電器から外す。 画面を見て、頭に響くアラームを止めた。 起き上がって、そのままベッドについた壁にもたれる。 酒が残ってる。 「はあ……」 どのくらい飲んだのかも思い出せないほど飲んだ... 続きをみる
ココはドコ? ああ、家か。 ……気持ち悪。 リビングのソファーか。目の前のローテーブルに置かれたガラスコップを見ると水を飲みに来たらしい。 ちゃんとスウェットには着替えてる。 でも記憶はない。よく帰って来たな、俺。 いや、むしろ飲み会開始辺りから既に記憶は危うい。 「……」 いい。考えても仕方ない。... 続きをみる
どうにもならないかも。 「ちゃ、チャンミンさん」 「なんでしょうか?」 「目が座ってるって言うか、座り込んで寝てますよ!」 「それ寝てるってことでしょーが!」 俺は寝ていた。 芸能人御用達の個室の焼肉屋で。 「こんなとこで寝ないでくださいっ、チャンミンさん!」 「寝てません寝てません、ほらほら元気だ... 続きをみる
ユノはもう元通りの熱い視線を送っている。 「チャンミンだからだと思うな。チャンミンが一年前のあの時、いつもと違う一面を俺に見せて、それがいつもよりすごく優しかったから好きになっちゃったんだよ」 俺は前かがみになって頭を抱えた。 「俺は一年前の俺をここに呼んで、そんなこと決してしませんって土下座して言... 続きをみる
「ヒョン」 次の日、また誰もいなくなってしまった控室にて。 「なに?……チャンミン」 今日もいつも通り、リニューアルされたユノが隣に座って熱い視線を送って来る。その目に怯みそうになるのに耐えて、口に出した。 その手首には、しっかりあれがつけられている。 「なんでヒョンは俺のこと好きになったんですか?... 続きをみる
言われなくてもつけませんって。 シャワーを浴び終えた俺は下着一枚でベッドの端に腰を下ろして、俯いて溜息をつく。 顔を上げると、デスクに置かれたリュックが視界に入る。なんとなく立ち上がって、それを見下ろす。中を開いた。 内ポケットから取り出して、ベッドに腰を下ろす。 片手でつまみあげて、顔の前に持って... 続きをみる
それからというもの、度々、自分の腕時計を嬉しそうに眺めるユノが目撃された。 「ユノさんの腕時計、あれ彼女からとかですか?」 今日は同じ歌番組になった、女子力の高い後輩たちの一人が、 待ち時間の間、ステージ裏で、俺に向かってこそっと言う。 「違います」 向こうに立つユノを見ながら、丁寧に即答した俺を驚... 続きをみる
「ねえ、チャンミン」 「はい」 次の日、休憩時間中、また控室に人がいなくなってしまった。 俺は、ソファーで目を瞑って、これから来るだろうユノの熱い視線をかわすつもりだった。 仕方なく目を開けて、隣のユノを見た。 「俺ね……ちょっと考えたんだ」 相変わらずまばたきしながら、真夏な目をしている。 「はあ... 続きをみる
幸せ……ねえ。 深酒する気にもならず、後輩達と飯食って、俺は自分のマネージャーに送ってもらっていた。 見慣れた夜の景色を見ながら、俺は今日のユノを思い出していた。 本当は。 本当は……ちょっと、期待した。彼女達たちが入って来たとき、 それから一緒に食事をすれば、 ユノの目が、覚めるんじゃないかって。... 続きをみる
その日、仕事の間中、ユノはそのまま、平常なユノだった。 「じゃあ、移動車の準備してくるから、待っててくれよ」 ソファーに座っている自分達に、俺とユノのマネージャーが出て行った瞬間、 隣のユノと同じ方向に向いて顔を背けた。 瞳孔の開いた目で俺を見つめているのが分かる。 「チャンミン」 「はい」 「キス... 続きをみる
だめだ。逃げなければ。 「やっぱり可笑しいと思うんですよね。男同士だし、あ、あれですよ?そういうのに偏見があるっていうのでないんですけど、自分がその立場になるとちょっと違うっていうか、大分違うっていうか、本当に違うっていうか……それに、俺達もう長い付き合いじゃないですか?なんてゆーのかな、家族みたい... 続きをみる
もしかして俺はこの先、ユノに、本当にキスをされてしまうことがあるのではなかろうか。 俺に不安をよぎらせた。 いやいや、絶対にない。そんなことはあってはならない! 「言っときますが、ヒョン。俺は絶対に遅刻しませんからね」 「この世に絶対なんてないんだからね?チャンミン」 恋の力で瞳孔開きっぱなしのユノ... 続きをみる
ルール①―――チャンミンが1分でも遅刻したら、俺にキスされること。 「何言ってるんですか?」 相変わらず移動車の中で、意図せず口が半開きになった。 「俺、リーダーだよ?」 頬を染めたリーダーの瞳孔は開いている。 「受け入れるわけないでしょ」 「俺、本気で怒るよ?」 「脅迫罪で訴えます」 「リーダーの... 続きをみる
「チャンミン。もう我慢できなくなった」 と言われて、俺は、 「はあ」 と、声を出した。 久しぶりにプライベートで飲んでいた。 芸能人御用達の個室の焼肉屋で、 サムギョプサルに、韓牛、 今メニューを見たらポッサムもあったので、これはいいな。と注文したばかりだった。 二人だけのアイドルグループになって長... 続きをみる
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