チャリーンと音を立てる言葉
『子育て貯金箱』(伊藤善重著 新風舎) いいタイトルである。 子育てに関する言葉を「貯金」している感じでメモを続けている身としては、実に心強い。そして、またこの本にはチャリーンと音を立てて、中に入れたい言葉が随所にある。 序章は「教育の目的」である。 大上段に構えて毎日を生きている訳ではないが、肝心... 続きをみる
『子育て貯金箱』(伊藤善重著 新風舎) いいタイトルである。 子育てに関する言葉を「貯金」している感じでメモを続けている身としては、実に心強い。そして、またこの本にはチャリーンと音を立てて、中に入れたい言葉が随所にある。 序章は「教育の目的」である。 大上段に構えて毎日を生きている訳ではないが、肝心... 続きをみる
『競走馬私論 ~プロの仕事とやる気について~』(藤澤和雄著 祥伝社黄金文庫) 藤澤和雄は、JRA調教師として唯一NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に登場している。しかもスペシャル版も含めれば二度ということになる。 この本には藤澤が競走馬の世界に入り外国での経験を経て、調教助手そして調教師になり成... 続きをみる
「子どもをみる」と言ったときに、まず自分が挙げる本は上條晴夫氏の著した『実践・子どもウォッチング』(93年刊 民衆社)である。 この本から、学習場面を中心に学校生活における子どもの表情、動きについての見方を多く学んだ。意識的に子どもをみる大切さに気づかされた本でもある。 『子どもをみる24の発想』(... 続きをみる
夏に愛知へ旅行したときに立ち寄った新美南吉記念館で、『新編新美南吉代表作集』(半田市教育委員会編)を買い求めた。 この本にある「家」という小説は、何か今まで読んだことのない、そんな感じのする一編だった。 一人の幼児の認識が広がっていく様を描き、後半では父親と一緒に近くの村へ時計の修理に出かけ帰ってく... 続きをみる
読書をした本を紹介していこうと思ったのだが、読書のペースに更新がおいつかなくなった。 で、ここ数日、更新が滞ってしまった。どんな本を読んでいるか「人間学」を中心に履歴として残したかったのだが、更新作業に時間がかかってしかたがない。 そもそも、読書は自分の学修のために読んでいるのだし、それに、死生学と... 続きをみる
『経験を盗め~奥の深い生活・趣味編』(糸井重里 中公文庫) 15編の鼎談集。「人はなぜ旅に出るのか」から始まり、ペット、ダジャレ、通販、ラーメン…「脱・東京の住み心地」まで、様々なジャンルが並ぶ。 興味深い話が満載である。大げさに言えば「生の満喫」といった面持ちであった。 ここに登場する面々を、一言... 続きをみる
この本のpp.174‐175に書かれている「信頼関係を築く」というところの、⑨に「共感して傾聴しましょう」というのがあった。 そう、カウンセリングの技術が患者さんとの信頼関係を築くことに非常に役に立つのを知った。ラポールを構築するために、どうすることが必要か、参考になりました。
『茫然とする技術』(宮沢章夫 筑摩書房)の最後に、ⅠからⅤ章までの中に入れずにぽつんと一つ置かれたように項目立てされた文章、わずか4ページが面白い。考えさせられる。 貧乏力 98年だから、様々な「○○力」がまだそんなには流行らない時期かもしれない。 宮沢は、若い演劇員を例に出して簡単に定義づけた。 ... 続きをみる
この本も、死生学の図書を探していたついでに、図書館の棚で見つけたものだ。 「脳を鍛える」とか「脳にやさしい」といった名前の本が良く売れるそうだ。あるいは、茂木先生の名前が入っているだけで、本が売れるらしい。 納得する点もあれば、こじつけじゃないの?と思うこともある。そもそも、脳のことって、すべて解明... 続きをみる
Read books/「謎の香りはパン屋から2」を読みました
「あまたん」のその後。
プチ感想・レビュー#444【さむわんへるつ】3巻
ご当地キャラと『嫁はフランス人』【読書感想】
初ガツオと中崎タツヤさん
『現代思想入門』要約・書評
【読書】恩田陸『夜のピクニック』
着物で女子会展覧会
【読了】境遇 湊かなえ
【書評】どちらかが彼女を殺した ネタバレ含む
三姉妹探偵団5 復讐篇(講談社)
高齢者としての危機管理意識をしっかり身につけるために
冨原眞弓『ムーミン谷のひみつ』を読んだ感想
【まとめ】週刊プチ感想・レビュー#201~210【ぷにるはかわいいスライム】
イヴァン・イリッチ『脱学校の社会』を読んだ感想
『茫然とする技術』(宮沢章夫 筑摩書房) 古本の店Bで105円で購入した。 あまり日焼けもしていず、まあまあの状態。こうした単行本でも文庫でもそれは気にするタチだが、宮沢章夫の本だったら即買だったので、あまり中味もみなかった。 複数の雑誌連載エッセイをまとめたもので、実に楽しい。よどみなく読める。自... 続きをみる
荒井千暁先生の本です。この先生の本は極力読むようにしています。 産業医としての視点は、産業カウンセラーの立場から非常に参考になります。また、成果主義のもたらす弊害についての意見は、MBAの立場から、これまた、参考になります。 ブームに乗った成果主義導入は、百害あって一利無しです。何を目的に導入するの... 続きをみる
人間学関連図書のそばにあった本です。水曜日に小平市立図書館で借りてきました。 なんだか、不真面目そうな本ですが、書いている方は東大の先生です。 あなたの脳年齢が第1章にあって、次の第2章は、まず、「脳細胞は1日10万個死ぬ」はウソ!?という内容で始まります。そう、脳細胞がそんなに死んでいると書いたデ... 続きをみる
『居場所なき時代を生きる子どもたち』(三沢直子 宮台真司 保坂展人 学陽書房) 90年代末のシンポジウムの記録をもとにした著である。 今の時点で読んでみると、改めて「成熟社会」ということについて考えざるを得ない。 辞書的な意味においては非常に喜ぶべき社会なのかもしれないが、現状は何故か閉塞感、不透明... 続きをみる
読み始めは、ちょっと怪しげな本かと思いました。 中身として、取り上げたいのは2009年1月9日の朝日新聞夕刊の記事をPP.2-3で言及されている点。 イギリスの団体が「無理な誓いやめて」と、年初等にたてる誓いや決意が精神衛生上負担になっていることが朝日の新聞記事になっていたそうだ。 私は、夢を宣言し... 続きをみる
この本は、小平中央図書館でターミナルケアや尊厳死の本を借りた際、その近くにあった本である。 もともと、1975年に発刊された本の復刊であり、内容はかなり難解・・・この本を5分、10分で読めたなら、拍手して差し上げたい。 最初は、王朝時代の病名がつらつらと出てくるのだが、P.19の「寸白」という病名、... 続きをみる
今日は電車の中で3冊の本をよむことができました。 で、凄く感心したのがこの本!私が常々言っていることが書かれていました。この本では月間10冊、年間120冊本を読むことが推奨されています。 社会人に限定すれば、月に4冊以上読むだけで上位20%に入ります。10冊以上なら、なんと、上位5%に入るほど、現代... 続きをみる
キャリアを学習している人なら、知らないはずはないだろう木村周先生の編集です。 この本は筑波大学大学院の夜間修士課程を出られた方々16人が書かれたものです。書かれた人のなかには、これまた著名な桐村晋次先生が5期の修了生として登場されます。 産業能率大学大学院や明星大学大学院でこのような企画があれば、1... 続きをみる
人間学を学習つもりで図書館で本を探していた際、見つけた本である。 スピリチュアルって、いかがわしくて嫌いだったのだが、その手の本も、人間学においては、まともに、参考文献となっている。 その系列なのだろうか、同じ分類番号147にあった本。「おまじない」って、漢字でかけます?「お呪い」なのです。そう、「... 続きをみる
「もうちょっと遅かったら我々もあぶないところでしたね」 「○国が玉砕覚悟で核爆弾を発射するという情報が 入ってきたときはまさかと思いましたよ」 「でもあそこからの情報が今まで間違いだったことはなかったので あの後、発射されたことは確実でしょう。 予測では核による汚染によって1年以内に人類は全滅するも... 続きをみる
「もうちょっと遅かったら我々もあぶないところでしたね」 「○国が玉砕覚悟で核爆弾を発射するという情報が 入ってきたときはまさかと思いましたよ」 「でもあそこからの情報が今まで間違いだったことはなかったので あの後、発射されたことは確実でしょう。 予測では核による汚染によって1年以内に人類は全滅するも... 続きをみる
先月の末に、佐藤正寿先生のブログで紹介されていたので、興味がわいて購入した本である。 『好かれる先生 嫌われる先生』(飯田稔 東洋館出版社) このタイトルを仮に三十年前の自分が見たら、「別に好かれたくて教師をしているんじゃない。嫌われてもやるべきことはやる、それが大事だろ!」…なんていうように突っ張... 続きをみる
今映画で話題になっている『悪人』の単行本を数年前に読んでから、吉田修一はお気に入り作家の一人になった。 何ヶ月かに一回は必ず文庫本を買い求めていたが、今回ようやくデビュー作にたどりついた。古本屋で初刊本を見つけた。 『最後の息子』(文藝春秋) 「最後の息子」「破片」「Water」という三篇が収録され... 続きをみる
『父親力』(正高信男 中公新書) ちょうど去年の今頃に、こんな記事を書いていた。 「二人目の母親」でいいのか ここで読んだ正高氏の文章のもとになった新書だろうと思う。 2002年に発刊された本だが、実に興味深く読んだ。 特に「父親の話はあまり登場しない」とされた前半の二章が面白かった。 第一章 記憶... 続きをみる
『プライド 処世術2』(藤原和博 新潮社) 10年前の発刊。 10年後の今、この本で著者が語っていること、特に教育現場へ踏み出したこと、そしてその場で自らの構想を多く実現したことには敬意を表する。さすがの突破力だなと思う。もちろん、もうこの時点で着々と策は練られていた。 「10年先への“志”と“いま... 続きをみる
『少年譜』(伊集院静 文藝春秋) 七編の短編小説集。どの作品にも主人公や重要人物の少年期が描かれ、現在に通じているところが共通している。 帯には「少年小説集」という言葉が添えられているが、そういう形容が妥当なものかどうか。 いずれにしても、少年が乗り越えた「厳しい道程」が描かれており、その雰囲気はま... 続きをみる
『ユーモアのレッスン』(外山滋比古 中公新書) こんな文章があった。 明治のはじめ、そして、この間の大戦のあと、外来文化のおびただしい流入があったため、よい意味での閉鎖性が破れ、〝野暮〟な社会になったのは否めません。 この本の内容は外山氏らしく外国のことが多くなっているが、イギリスの「アイランド・フ... 続きをみる
『大人の表現術』(中島孝志 主婦の友社) ビジネス書の一つであるからもっともだとも言えるが、それにしても「表現術」と命名してある本の冒頭に引用されていた言葉は意外だったし、得心もした。 「ハンコには心が現れる」 自分には、契約という意味でのハンコを押す仕事はほとんどない。しかし決裁ということであれば... 続きをみる
9月に課していた100円読書シリーズもどうやら終了である。 『死体は悩む ~多発する猟奇殺人事件の真実』(上野正彦 角川0NEテーマ21) 法医学とか監察医、検視官などを扱ったテレビドラマがあり、なんとなくイメージはつかんでいたような気分だったが、実際の問題を提示しながら話を進めている本書はまた格別... 続きをみる
校長以前に小使あり。 明治2年に京都に日本最初の学校が設立されたとき、小さな学校は訓導一人、小使一人でスタートしたという。その小使が法律で存在を認められたのは昭和50年である。 100円読書というショボイマイブーム?の中で、面白い本に出会った。 『私、用務員のおっちゃんです』(三浦隆夫 小学館文庫)... 続きをみる
5~7冊目となる。 『日本人としてこれだけは知っておきたいこと』(中西輝政 PHP新書) 4年前に発刊されている本である。様々な歴史認識があるだろうが、やはり「戦争」ということが大きな点であることは間違いない。教科書的な知識やドラマっぽい理解の仕方ではうかがいしれない事柄もあり、興味深かった。 「最... 続きをみる
『適当論』は書いた。現在5冊目と6冊目を読みかけている。 これまでのところの読後の印象だけでもメモしておく。 『おじさん通信簿』(秋元康著 角川oneテーマ21) いかにも秋元康の書きそうな本だ。言うなれば、自らの日常を照らし合わせながら、世間の「おじさん」並びに「おじさん的行動」を少し俯瞰してみて... 続きをみる
このような本もあります(笑)。 この原田さんは、その後、大学卒業を卒業され、明星大学大学院に進学し、2009年に修士(経済学)となられたそうです。 時期的に重なっていたのですが、一度もお目にかかれませんでした(なんせ、私は通信制大学院でしたから・・・)。
この手の本は、はっきり言うとあまり好きではない。 生涯学習は推奨するのだが、殊更、年齢を前面に出して「こんな年齢の方でも、大学でまなべるのだ!」と本を出すのは、うがった見方をすれば、96歳より低い年齢の者への「脅迫」にも思えてしまう。 大学は効果的に学習することができる。「教える人(先生)」「教える... 続きをみる
『適当論』(高田純次 ソフトバンク新書) 適当という言葉にある二つの語意。 つまり「ほどよい、ふさわしい」と「要領よい、いい加減」。 なんとなくイメージとしては「適当」と「テキトー」だろうか。 「いい加減」と「イイカゲン」も少し似ている気がする。(わかり難いかな) この新書の「適当」は「テキトー」と... 続きをみる
『日本語の作法』(外山滋比古著 新潮文庫) 筆者の文章には時々どきっとさせられる。 だいたい「ください」が多すぎる。「ください」は命令形であって、目上の人には使えない。対等の間柄でも強すぎることがある。 「ください」は命令形か…そんな意識はあまりなかったな。保護者や地域向けの文章を書くときでも「~~... 続きをみる
NHKで「仕事学」なる番組があることを、この前知った。 番組欄で目には入っていたのだろうが意識したことがなく、先日書店で『トップリーダーの仕事学』(NHK出版)という雑誌を手にしてわかったことだ。 今までの放送で登場した方が10人。それぞれ10ページを超える分量で、仕事についてのエッセンスを語ってい... 続きをみる
普段の土曜日と比較して遅めの食事を取り、ちょっと熱めのコーヒーを飲みながら、チャイコフスキーの交響曲第六番「悲愴」第三楽章を聴いている。 で、悩みの種は机の上に積まれた膨大な本の数々。なんとかしないといけないな~と思っている。 一気に読んでしまえばいいのだが、なかなか読めない。そんな中、思い立ったの... 続きをみる
似たことは以前にも書いているが、整理整頓は苦手中の苦手だ。 「才能がない」などと言い訳?しているほど見事なものだ。 そのうちに、この物品関係の処理の仕方が下手ということは、きっと思考もそうなのだろうと薄々気づいてきた。 いつも注目しているデザイナー佐藤可士和の、整理の極地とも言うべきオフィスの写真を... 続きをみる
表題の本を読みました。 この本では筆者を含め、7人の方の入試の履歴が書かれています。その他、入試のテクニック等が、人材開発コンサルタントという立場の筆者の視点で綴られています。 この本は、筆者が一橋大学大学院を修了したMBAなので、一橋大学大学院出身者が主となって構成されています。 ですので、一橋大... 続きをみる
『森信三 一日一語』(寺田一清編 致知出版社)を少しずつ読んでいる。 言葉を知らないなあ、知識が足りないなあ、と思いながら、電子辞書やネット検索を頼りに理解し、ようやく半分に到る。 こうした言葉を使いこなせるようになりたいものだ。 下学上達 随処作主 広辞苑にものっていない禅語もあり、調べるだけでも... 続きをみる
もう一冊、国分寺関連の書籍をご紹介いたします! 「見学ガイド 武蔵国分寺のはなし」ってのも凄い!国分寺や国分尼寺について、とても詳しく書かれている。秀逸な一冊だと思います。 瓦についても、面白く、知らなかったことが多数掲載されています。いや~この本が400円って、お値打ちだな~
これが、国分寺市内の遺跡の地図です。 無論、一部にすぎないのですが・・・
「大昔の国分寺」って本! 駅前って言っても、国分寺駅なので、小平市ではなく国分寺市なのです。だから、国分寺市教育委員会の編纂した本が売っている! 値段は、確か500円だったかな?同じような本を2冊買ったので、どっちが500円で、どっちが400円だか分からない。 で、この本を見てビックリ!国分寺市は遺... 続きをみる
政治の世界が騒がしい。 そういう時に決まって、テレビからはこうした声が聞こえてくる。 例えば、野党が目いっぱい怒りながら 「まさに、国民不在としか言いようがない」 例えば、街頭インタビューで、何かしゃべりたいご婦人が 「いったいなんでしょうね。もっと国民の声に耳を傾けてほしいわ」 例えば、ワイドショ... 続きをみる
どんな体験がリーダーを育てるのだろうか。 『児童心理』誌に、汐見稔幸氏が興味深い例を示していた。 札幌市のある民間保育園の例である。自前のバスで山林に連れて行ったときの出来事から園長先生が結論づけた言葉だった。 リーダーが必要な活動って、失敗するとけがをするかもしれないとか、手を抜くと危ないとか、も... 続きをみる
『利他の教育実践哲学~魂の教師塾』(野口芳宏著 小学館) 先月発刊されたばかりの本である。内容は『総合教育技術』誌の連載と講演記録1本ということで構成されている。 この著書にも、そして先生の講演の度に、かなりの頻度で登場するのが次の言葉である。 「根本 本質 原点」 自分のやっていることが本当に子ど... 続きをみる
『悲鳴をあげる学校』(小野田正利著 旬報社) 「イチャモン研究」の本である。 素直に、わかりやすく前向きな内容だと思った。 イチャモンの頻度はきわめて少なく安定した地域に務めている自分ではあるが、皆無ということではなく、本に書かれた事例と似かよったことを周辺から聞いたこともある。振り返れば、山間部の... 続きをみる
それほどの高校野球通でもなくファンとも言えない。 この夏も甲子園では県代表が一回戦で大敗したので、興味はほとんどなくし、テレビでもニュース程度しか視ていなかった。 そんな時、いつもの書店で見かけた文庫本の表紙に目が留まる。 『甲子園が割れた日』(中村 計著 新潮文庫) 高校当時の松井秀喜がバットを構... 続きをみる
画像のとおり、「勉強法」というキーワードに引かれて買ってしまった。 生涯学習を標榜している以上、効果的な勉強法があれば知りたいと思うのは当然のこと。無論、「学問に王道なし」ということわざもあるのだが。 読んでみてわかったのは・・・勉強法というより、むしろ、わかりやすく話をするという内容につきるという... 続きをみる
最近、こんなにページの端を折った本はない。 『街場のアメリカ論』(内田樹著 文春文庫) 教授独特の言い回しが、まえがきから全開している。 記号とは「それが何であるか」を言うものではなく、もっぱら「それが何でないか」を言うものである。 えっ、なになに!と目を見張ってしまうが、読み進めるとなんだか見事に... 続きをみる
行きつけの書店で平積みされていたのが『雪国昭和少年記』(小坂太郎著 萌芽社) 。 自分の口調で言うならば「タローセンセ」の本である。 今まで書いたエッセイ等を10篇集約している。読んだことがないものが多かったので買い求めた。 70年代後半に発刊された『村の子たちの詩』(小坂太郎著 たいまつ社)は私に... 続きをみる
二年前に単行本が出た時、読みたいような読みたくないような気持ちになったことを覚えている。 そうこうしているうちに、テレビドラマとして放映され、とても田村正和のイメージではないなあと、しかし奥さんの役として富司純子なら納得だなあと感じたものだった。 『そうか、もう君はいないのか』(新潮文庫) 気骨の作... 続きをみる
ベストセラー『博士の愛した数式』以来、何冊か小川洋子の作品は読んだが、これはこれは、と思わされたのがこの『夜明けの縁をさ迷う人々』(角川文庫) である。 九篇の短編小説集である。確かに今まで読んだ中にも、奇っ怪な感じ、見方によってはややオカルトっぽいものもあるにはあったが、この短編集はその色が濃い。... 続きをみる
堀江敏幸は『雪沼とその周辺』しか読んだことがなかったが、いつだったか月刊誌に中島みゆきの歌の世界を掌編にする企画に文章が載っていて、その鮮やかな切り口に舌を巻いたことがあった。 空港内の売店で文庫本を手にとって、なんとなく読めそうな内容だったので買い求めたのが『めぐらし屋』(新潮文庫)だった。 もっ... 続きをみる
昨日私たちの会で行った国語教育講座後半のパネル・ディスカッションのために、本棚から古い雑誌等を紐解いたが、しばし読みふけってしまったものがいくつかある。 メモとして残しておきたい。 模擬授業で『一つの花』が取り上げられるということで、本当に多くの実践例や記録があるものだと驚く。その中にこんな古い雑誌... 続きをみる
『脳はなにかと言い訳をする』(池谷裕二著 新潮文庫) 「脳はなにかと○○をする」という形で章立てされていて、全部で25章。いやあ、面白かった。 中味は、大雑把に言えば「無意識の世界を皆さんと一緒に探検」といったことである。 ○○の中味で特に目を惹かれたのは、「脳はなにかと思い込む」「脳はなにかとウソ... 続きをみる
『考えない練習』(小池龍之介著 小学館) タイトルを見た瞬間に「いったい考えないことが練習できるものか」という疑念が浮かぶが、その惹きつける力はなかなかである。グッドネーミングだと思う。 本の帯には「休脳のススメ」とあり、巻末にある脳研究者池谷裕二との対談で、「私としては、この帯はいかがなものか、と... 続きをみる
馴染みの書店に寄ったら、『東京タワー』の文庫本が並んでいた。これももう文庫で読めるんだと何気なく思った。 家へ帰って、たまたま手にとった『波』(新潮社)の7月号に、「『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』文庫化記念対談」と銘うった企画があるではないか。 著者のリリー・フランキーと対談しているの... 続きをみる
『間の取れる人 間抜けな人~人づきあいが楽になる』(森田雄三著 祥伝社新書) 題名だけを見ると、ありがちな会話術やコミュニケーション技法などのマニュアル的な内容を予想するだろうが、そうした類の本とは言えない。 著者は、イッセー尾形の一人芝居の演出家である。30年以上のコンビであることから、もはやもう... 続きをみる
いやあ、面白い。さすがの内田教授である。 こんなことを書いている。 爾来私は書物について「出力性」を基準にその価値を考量することにしている。 小説だってそうである。 読んだあとに、「腹が減ってパスタが茹でたくなった」とか「ビールが飲みたくなった」とか「便通がよくなった」とか「長いことあっていない友だ... 続きをみる
返却日ぎりぎりで読み終わりました。 3冊合計で1500ページ以上、読了したことになりますが 一つのお話でこんなに長編だったのは初めてです。 結局、終わったんだが終わっていないんだか よく分からない終わり方で、 作者も先日、インタビューで続編があるともないとも どっちつかずの話をしていました。 たった... 続きをみる
返却日ぎりぎりで読み終わりました。 3冊合計で1500ページ以上、読了したことになりますが 一つのお話でこんなに長編だったのは初めてです。 結局、終わったんだが終わっていないんだか よく分からない終わり方で、 作者も先日、インタビューで続編があるともないとも どっちつかずの話をしていました。 たった... 続きをみる
上手いもんだなと思う。 短編よりもさらに短い作品を「掌編」と呼ぶことを、この本で初めて知った。 『うりずん』(吉田修一・文 佐内正史・写真 光文社文庫) 写真家の撮った一枚(複数枚もある)に対して、小説家がイメージを膨らませて短い物語を書く。原稿用紙にして5枚ほどの分量である。 その内容は、特に劇的... 続きをみる
本谷有希子の『腑抜けども 悲しみの愛を見せろ』(講談社文庫)を読んだ。 本谷の小説は確か2回目、初めて読んだときも強いインパクトを感じた。 ちょっと探ってみたら、こんなことを残していた。 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/d/20081023 この話もそういうイメージ... 続きをみる
一方的な女の話を聞きながら、その不思議な声に聞き惚れていた。声質というよりも、その声域に魅力があった。 吉田修一著『パーク・ライフ』(文春文庫)にある文章である。 「声域に魅力がある」という表現は、どのようなことを指すのか。 ふつうの意味で声域を考えると、「声域の広さに魅力がある」ということになるの... 続きをみる
なるほど、ね。 『現実入門』(穂村弘著 光文社文庫)を読んだ。 「『虚虚実実』痛快エッセイ」とは裏表紙に書いてある文句だが、確かにその様相をみせながら、実はこれは恋愛小説であった。 その意味での納得だった。 今ではお気に入りの穂村の本は、初めて読んだのが『本当はちがうんだ日記』という単行本だった。そ... 続きをみる
1984年3月に発刊された『糸井重里の萬流コピー塾』(文藝春秋)という本がある。 伝説的といったら大げさかもしれないが、当時コピーライターとして脚光を浴びていた糸井が、週刊文春に連載コーナーをもっていて、それをまとめて単行本にしたものである。 当時の自分といったら「おいしい生活」というコピーぐらいは... 続きをみる
ちょっと小説から離れていたので、何か読んでみようかな(と、いっぱしの文学好きのような言い回しをしている自分が可笑しい)と手にとってみたのは『家日和』(奥田英朗著 集英社文庫)。 帯には「柴田錬三郎賞受賞」とでかでかと書かれてあるが、時代小説ではあるまい。もうこの時点であまり詳しくないことがわかる。初... 続きをみる
まだ観ていないのだが、『ブタがいた教室』という映画がある。あの妻武木聰主演ということで少し話題になった。 そのことを覚えていて手にした本だったが、これは読み応えがあった。 『豚のPちゃんと32人の小学生』(黒田恭史著 ミネルヴァ出版) 「命の授業900日」という副題である。 著者が新卒で務めた学校で... 続きをみる