ショートショートのムラゴンブログ

  • 『女たち』2

    「桃子、ホントに此処にくるのか」 藤村桔梗が早朝午前八時の墓地で、愛妻の桃子に問う。 彼女はその問いに答える代わりに、ふんわりと頬を動かし瞳に力を籠め桔梗を見つめた。その顔を見て、桔梗はもう何も聞くまいと思った。 こういう顔をする時は何も答えてくれないことを、誰よりも知っている桔梗である。 それぞれ... 続きをみる

  • 『女たち』1

    京極菖。藤村桔梗。京極愛介。椿慎一郎。十文字岳。そして高倉竜平。 六人の男たちは、そこに立つ。 モデル雑誌から抜け出たような男たち。 しかし彼らが魅力的に見えるのは、単に姿形のせいばかりではない。 そこは六年前、京極葦朗が両親を殺(あや)めた場所。今では廃墟と化したかのような、古びた一軒の空き家の前... 続きをみる

  • フォアグラ

    ひび割れたリノリウムの床に、高窓から午後の陽射しが降り注いでいる。 遠くから、ドアを開閉する音や廊下をカツカツ歩く音が響いてくる。まるで休日の学校のようだ。 古びたベンチに、僕と先生は並んで腰掛けていた。 「・・・それで、君は食べたことあるかね?」 「いえ。先生は?」 「うむ。甘くてコクがあって、世... 続きをみる

  • プレゼント大作戦

    O・ヘンリーの『賢者の贈り物』を御存知だろうか? もうちょい賢いプレゼントってのはこうかもね。 ・・・ 1ドル87セントですって~! 有り金がこれじゃあ、銀のリングどころか、イカリングさえ買えないわ! クリスマスだっていうのに、ジムにプレゼントできないじゃないのよ~! ああ、笠地蔵、カネもってこ~い... 続きをみる

  • 寿老亭ラーメンの謎

    最近、関西で次々出店しているラーメンチェーン店『寿老亭』。大変な人気である。 僕の町にも先週オープン。友だちが行ってきたらしい。 イヤ~、開店したばかりとはいえ1時間待ちだよ。やっと店に入ってビックリ、店員の声がバカデカいんだよ。 いらっしゃいませ!お冷やお待ち!ご注文はお決まりでしょうか! ラーメ... 続きをみる

  • ど根性爺さん

    (2009年5月8日初出) (2010年2月26日「トッシー・ほったまのバカだなぁ~♪って言われたい」で朗読していただきました) 自転車をコキコキこいで、日本一周しているスンゴイ爺さんがいる・・・! そんな情報がまずネットで話題になった。 はじめは自転車好きの集まる掲示板でカキコが始まり、やがて2c... 続きをみる

  • お持ち帰りセクシーロボ

    黒髪のボブヘアに天使の輪、知的で清楚な顔立ち。 シャム猫のようにしなやかな細身に不釣り合いな胸の膨らみ。 サテンのコスチュームがピッチリと全身を包み、肉体の陰翳を隈なく露わにする。 もうこれは女性そのもの。否!女性以上!その名もセクシーロボ!! 「博士、これがセクシーロボですか?」 「クサヤ君、あい... 続きをみる

  • キャメロン弁当

    会社の近くのホカ弁に久しぶりに入った。今年になって初めてかな? 「いらっしゃいませ!」 新しいバイトの娘、カッワイイ!さて、ナニ弁にするかなぁ、ええっと~・・・ え?『期間限定キャメロン弁当』? メニュー最初にデカデカ紹介されていた。 それ、いったい何? 「今年空前の大ヒットをしているキャメロン弁当... 続きをみる

  • 甕の中

    「爺さん、ポンコツ爺さん!」 頭を叩くと爺さんが目を覚ました。 「ああ、すまん、すまん」 「それで?甚右衛門は?」 「誰じゃ、それは?」 「爺さんが話していた庄屋の甚右衛門じゃないか。仕事一筋の甚右衛門が傾城の女房を娶った話!」 「ほほう、それで?」 「それでじゃないよ!爺さんが話したんだよ!その女... 続きをみる

  • な~んだ、その話~

    僕はただ、ネットオークションで綾波レイを落札しただけなんだ。 僕はどこにでもいる学生で、趣味といったら、サークルのロッククライミング。 それとエヴァンゲリヲンのフィギュア。 プラグスーツ姿の綾波のフィギュアに一目惚れして高額落札した。 手元に届いて、僕の判断は間違いじゃなかったって確信した。 造形も... 続きをみる

  • 男たちの合体

    「虎蟲博士、お久しぶりです」 「おお!君はドリアン博士の策略で、三日間、口から脱糞、ウォシュレットでうがいをしていたクサヤ君じゃないかね!」 「その話はもう忘れてください。ところで虎蟲博士、またまた発明をされたとか・・・」 「おっとなかなか口が臭い、もとい、耳が早いね。見たいかね?」 「ぜひ!」 「... 続きをみる

  • 未来新聞

    都心のホテルのスイートルームに五人の男女が集められた。皆が皆、テレビでちょくちょくお目にかかる霊能力者である。 「一体だれが私たちを集めたのかしら?」 「じゃ、君も依頼主を知らないわけだ」 「我々の能力で何をさせるつもりかな?」 「我々の能力を競わせて茶化すお遊びなら願い下げだ」 「いったい誰の仕業... 続きをみる

  • 『一族』4 最終話

    高倉竜平は意味もなく、同じ階にある待合いコーナーにいた。もう昼になる。病院の食事は早いと分かっている。 ただ歯を磨き顔を洗って意識がしっかりしてくると、戻り難くなってしまったのだ。 それでも漸く気持ちを切り替え、病室へと向かう。途中、ナースステーションで容態を聞こうと思ったが、詳しい話は医師でないと... 続きをみる

  • 『一族』3

    「教えて下さい、社長が何と言ったかを」 しかしどんなに待っても、ゆみ乃は口を開かなかった。仕方なく、こちらが折れてしまう。 「いつものように、俺と結婚しろと言われましたか」 頷くだろうと思って告げた言葉に、ゆみ乃は否定の意味をこめ一度だけ首を振る。 今度動揺したのは竜平の方だった。 「じゃ、何を言わ... 続きをみる

  • オキ・サキ様

    世界屈指の科学者と医学者を有する偉大な王国がありました。 王様はお妃様をこよなく愛し、幸せに暮らしておりました。 ある日のことです。 観劇におひとりで出掛けられたお妃様が事故に遭われたのです。 高覧の貴賓席が落下して真っ逆様。 急を聞いて病院へ駆けつけた王様、お妃様を見てビックリです。なんと体が真っ... 続きをみる

  • # ショートショート
  • 『一族』2

    結局、肺炎を起こしていたゆみ乃は、そのまま高倉の車で運ばれ入院することとなった。 連絡すると、流石に慌てた社長は会社の方はいいからゆみ乃に付き添ってくれと言う。 正直、困った。 看護師に渡された入院の手引きには、男の自分にはどうにもならない内容のものもある。 「困ったな」 言葉にもなっていない呟きで... 続きをみる

  • A子さんの残念

    え~、この世の中、残念な人ってぇのがありまして、これからお話いたします、A子さんなんて、その代表みたいな方ですな。 もうA子さんなんて名前をつけられた時点で、残念であります。 A子さんのお父さん、お忙しい方でして、日本全国に出張にお出掛けであります。A子さんのお母さん、出張先の新大阪までお電話をいた... 続きをみる

  • 『一族』1

    今、何て言ったの。 京極ゆみ乃は、父から出た言葉を正確に理解できなかったように思った。 「高倉と結婚するかって言ったんだ。いいぞ~、こいつなら喜んで嫁にやる」 そう言うと、父は高倉竜平の背を目一杯広げた掌でパンッと叩いた――。 ゆみ乃、高校一年の冬が最初だった。 高倉竜平は、父の経営する会社で父の特... 続きをみる

  • バレンタイン誘拐事件

    犯人「ぼじぼじ(もしもし)・・・ (注:犯人の声は、ニュースとかのインタビューの『音声変えてあります』の低く野太い声。ずっとそれで書くのは大変なので、以後、読んだ人が頭の中で音声変換しちゃってください) お宅、御手洗さんちだな?お宅のお祖父ちゃん、御手洗牙郎さんを誘拐したぞ」 御手洗芳香の母「エ!お... 続きをみる

  • バレンタイン二題

    チョコ1 「ドリアン博士、今度の発明はなんですか?」 「よくぞ聞いてくれたねクサヤ君。そりゃそうと君、まさか昨日、チョコをもらったりしてはいないだろうな?」 「ハハハ、今年もダメでした。博士は?」 「ダメに決まっておる!そこで発明したのがこれじゃ!!ジャジャ~ン!チョコレート爆破スイッチ!」 「チョ... 続きをみる

  • ああ人生に涙あり

    5時に仕事が退けたので、近所の健康サウナに寄った。 今日も今日とて、サウナ室に常連オヤジたちが集っている。 職種はいろいろらしいのだが、この連中、すこぶる仲がいい。 そして室内テレビでは『水戸黄門』。 平日の夕方、チャンネルは必ず黄門様。高校野球や大相撲がない限り。 どこがそんなに面白いのやら、僕に... 続きをみる

  • そんなに簡単な話じゃあない

    白い部屋に入ると、狛犬みたいに向き合ったテレビが並んでいた。 (あの間をうまく通り抜けることができたら、きっと次の部屋に行けるはずだ) 漠然とそう思いながら、一歩また一歩。 対のテレビから同じニュースが流れていた。 「悪い奴らが全部溶けちゃう薬を作りました。この薬を溶かした水を飲んだらシュワシュワ消... 続きをみる

  • 登場人物詳解

    登場人物詳解のまえがき みんな知ってると思うけど、僕ってさあ、冒険小説が好きじゃない?いろいろ読んじゃったりするんだけど、訳わかんなくお節介な本ってあるんだよね。 例えば『ノーチラス号の冒険シリーズ』。各巻頭に影絵姿の登場人物紹介があるんだけど、お話に立ち入ってるから、読んじゃうと興味半減!そんなの... 続きをみる

  • 蜘蛛の糸あるいは冷たかったり熱かったり地獄

    極寒地獄・・・って言うんでしょうか。 カンジダは身も凍る世界に閉じ込められていました。 周りの仲間たちもみんな、あまりの冷たさに悶え苦しんでいます。 悪いことしてバチがあたったのでしょうか。 それにしても寒い。地獄の責め苦にいつまで耐え続けねばならないのでしょう。 薄暗い世界に突然光が射し込みました... 続きをみる

  • ナベ説教

    ここはナベ専門店。寒さ身に沁む今宵、二階座敷まで満席、大盛況です。 そんな一室で、ナベを囲み酒酌み交わしていたお客さまが激しく言い合い始めました。 「社長がワンマンなんだよ!」「社への忠誠ってのはないのか!」 「先輩は厳しすぎる!」「後輩のくせに生意気だ!」 同じ会社の客4名のようですが、えらい剣幕... 続きをみる

  • グルグルさんに聞いてみよう

    うちの社に採用された男、今まで見たことのないタイプだった。 モジャモジャ頭、無精髭、よれよれジーンズ。机の上にはアニメのフィギュアや妖しいラバランプがずらり。しかも給料は一切受け取らないって話だ。 名はケンサクとかいうらしいが、ボクらはグルグルさんと呼ぶようになった。 グルグルさん、ただの変人じゃな... 続きをみる

  • そんなカレーならやめちゃえば!

    最近見つけたカレーの店に一人で行ってみた。 『蛾眉山』・・・厳めしい店名だ。店員の大半はインド人。こいつは本格的な店らしい。 お冷やを置いた店員が愛想笑い浮かべたまま立っているので、こっちから聞く。 「メニューは?」 「ありませんよ」 「ないって・・・どうやって頼むの?」 「食べたいカレーを言ってい... 続きをみる

  • ブラジル

    映画の世界に没頭していたはずが、ふと我に返ってしまうことがある。 地元では上映してなくて、ずいぶん離れた町の映画館まで出かけたことをふと思い出す。 いずれ映画は終わり、長い時間をかけて家に帰る現実に溜め息をついてしまう。 映画の世界が現実ではないってことも寂しい。 帰る道のりこそが現実だということも... 続きをみる

  • オニが来た

    むかぁしむかし、ある村にヘイちゃんという若者がおりました。 ヘイちゃんはおっ母と二人きりで貧しい生活をしておりましたが、おっ母が死んでしまってからというもの、ひとりぼっちでした。 そんなヘイちゃんを、神様がかわいそうに思ったからでしょうか? 年の暮れせまったある朝、ヘイちゃんの家の前に、お米やお餅な... 続きをみる

  • しゃべるカイロ

    何を買うでもなく立ち寄ったドラッグストア、使い捨てカイロひとつ買う気になったのは、それが喋るカイロだったからである。 「あら、社長さん、あったまらない?」 ワゴンに山積みのカイロのひとつが僕を誘った。 「え?喋るんだ、カイロのくせに」 「くせにって何よ!失礼しちゃう!買ってってヨ」 使い捨てカイロな... 続きをみる

  • 矢菱虎犇危機一発

    スペクターの刺客レッド・グラントが逃走用に手配したトラックを強奪した俺、矢菱虎犇は、国境へと向かった。 睡眠薬で朦朧としたタチアナが、荷台いっぱいの花に囲まれて眠っている。 ヘリコプターの爆音が近づいてくる。畜生、もう追いつかれたか! トラックの進路を妨害して、手榴弾を次々と投下、車は火煙と爆音に包... 続きをみる

  • 寄生虫

    再び診察室に入ると、ドクターが深刻な顔でパソコンのMRI画像に睨んでいた。 画面上では、僕の脳味噌がカラフルに画像処理されている。やはりどこか悪いのだろうか。 「自覚症状はありましたか?」 「いえ・・・妻が『最近、変わったわね』と。会社の同僚も前と様子が違うって言うんですが。自分ではまったく。どこか... 続きをみる

  • にぎにぎがえし

    平日午前のコンビニのバイト中。 いつものように、あの人がやってくる。 店内に入った途端、店の中は花が咲いたみたいに明るくなったの。 すらりとした長身、ロマンスグレイの豊かな髪を撫でつけた紳士。 いぶし銀っていうのかしら?最近のチャラ男にはない。昭和の香り・・・ リチャード・ギア!! そうだ、リチャー... 続きをみる

  • ミッドナイトおにやらい

    鬼はぁ外ぉ~! 福はぁ内ぃ~! ママ「ケンタ、もう豆は6つ食べた?」 ケンタ「うん、もっと食べたいなぁ!」 パパ「アッハッハ、食いしん坊だなぁ!豆は年の数だけ食べるもんだ、食べたら早く寝なさい」 ケンタ「え~、まだ眠くないよう!パパ、どうして節分には豆をまくの?」 パパ「昔の人も一年に一度くらい食べ... 続きをみる

  • 念には念を入れました。

    今回、『念』で書いてみました。下の空白部分をじっと見つめていると、『念』が伝わるようになっています。 シュン君、今日はシュン君にビックリする話があるんだ! ネットで知ったんだけど、本当に『念』を送ることができるんだって。 『念』ってのは、思ったことを直接心に語りかけるテレパシーみたいなアレ。 意外と... 続きをみる

  • にぎにぎ

    取引先を回ってから会社に遅出の午前。 出勤時の習慣のままに、コンビニに立ち寄り、温かい缶コーヒーとスポーツ新聞を手にした。 「お客様、どうぞ」 いつものオバチャン店員じゃない涼しい声が呼ぶ。 言われるままに若い娘に商品を手渡す。 娘が商品を受け取り、レジを打つ。 美しい娘だ。清純派っていうんだろうか... 続きをみる

  • 字限爆弾

    2010年1月12日、『文章塾のゆりかご』投稿未遂に終わった痛恨の駄文です。 『塞翁が馬』をお題に、800字限定の文章を書きました。 いやはや人生何がおこるやら。人間万事・・・ 登場人物 赤西泰造(51) 爆弾処理班チーフ。妻子あり。長年、プロ中のプロとして仕事一筋、にもかかわらず、先日爆弾解雇され... 続きをみる

  • ズンドコのカメ

    (2009年1月7日初出) (2010年1月22日「トッシー・ほったまのバカだなぁ~♪って言われたい」で朗読していただきました) 百年に一度できるという涸れ川を道にして、我々「世界不気味発見」取材スタッフは、四輪駆動車で川を遡った。 そして、幸運にも、幻の原始部族ズンドコ族に遭遇した。 我々スタッフ... 続きをみる

  • サルまわし

    研究室の真ん中に僕の作ったタイムマシンが鎮座していた。 飼育係のヨネダさんが、チンパンジーのラミーちゃんにヘルメットを被せている。 準備を見守りながら、僕は会長に話しかけた。 「ついに研究成果をお見せできる日が来ました。人間で試す前、最終チェックの動物実験です。過去に送りますか?未来に送りますか?あ... 続きをみる

  • ミツバチ

    (2009年4月文章塾に投稿した文章です) 全ての始まりはミツバチだった。 世界中で大量のミツバチが忽然と消える不可解な現象が発生したのだ。 ロシアのイワン・コチャナイネン博士が危機を訴えた。 「ミツバチ、宇宙人ノ地球探査機デスニコフ。ミツバチ、人類ノ様子、偵察続ケテマスフスキー。ソノ使命終了シタノ... 続きをみる

  • ワインの品格

    「Aだ。Aのワインが高級ワインだ。」と、青年。 「Bだ。Bにきまっている!」と、中年親爺。 テーブルに置かれた二本のボトルは白い紙筒で覆われている。 そのどちらかが、一本88万円の極上ワインであり、もう一方が一本1850円の安物ワインなのだ。 「Bのワインには洗練された気品がある。芳醇だ。Aとは大違... 続きをみる

  • お願いの海

    惑星アガペの夜。 僕ひとり乗り込んだ惑星探査機は制御不能に陥り、惑星の暗黒の海へと落下していく。 ブースターの全力噴射はなんの効果もなかった。数分後に墜落する。 惑星は、生命の存在を示唆する信号を発していた。その調査のために雇われたのが僕だ。 だが、惑星は海が広がるばかり。海といっても、青透明のゲル... 続きをみる

  • 老人K

    高齢者介護製品の新作発表会アリーナで、ひと際注目を集めているブースがあった。 『高齢者用パワードスーツ新世代!』の電飾パネルが派手に輝いている。 「お集まりの皆さん、柳下製作所が世界に先駆けて開発したパワードスーツを今日、ご披露できますことを光栄に思います!」雇われ女子アナが滑舌よく語りかける。 気... 続きをみる

  • そりゃあやっぱりNGでしょう

    彼女との出会いはホテル最上階、夜景を楽しめるラウンジバーだった。 「お暇ですか?ちょっとお話いいですか?」と誘うと、彼女は、 「ごめんなさい。ひとりでいたいので」と断った。さらに誘うと、 「しつこいですよ。よそに行ってください」と睨む。 ダメか・・・ 「はい、カット~!」と僕。その瞬間、僕以外彼女は... 続きをみる

  • いつものとおり

    定刻どおり起床して、御飯、味噌汁、目玉焼きの朝食を食べる。 私はいつもどおりを愛している。 髪を切りに行く。無口な店の主人が「いつもどおりで?」とだけ声を掛ける。一時間後、先月と同じ髪形に戻る。 行きつけのお好み焼き屋に入る。女将が「いつもので?」と声を掛ける。キムチ入りスペシャルが運ばれる。 いつ... 続きをみる

  • アツアツ神社

    「ヒロシ君、行こうよ、初詣。近くにかわいい神社があるんだ」 って、サトミちゃんが言うから、行ってみることにした。おそろいのマフラーを巻いて、手をつないで。 お正月も終わった日曜の午後。石段の両わきに昨日の雪がガチガチになって残っている。 サトミちゃんの言ったとおり、ちっぽけな神社だ。朱塗りが真新しく... 続きをみる

  • メカ=レプリカントス・ビギンズ

    最初に疑問に思ったのは、日曜の午後、趣味のサントラCDをプレイヤーにかけた時だった。 『続・夕陽のガンマン』のコヨーテの遠吠えのようなリフが鳴る・・・ あれ?違うぞ、コレ。 シンセで安直に再現された薄っぺらな演奏。でも、聴き覚えがある! これはたしか・・・『アンサンブル・ブチとスクリーンランドオーケ... 続きをみる

  • メカ=レプリカントス・リベンジ

    茫然自失の僕は駅へと向かい、いつもの通勤電車に乗った。 妻から三行半を突きつけられて追い出され、自然に会社に足が向かうというのも悲しい習性のなせる業だ。 いや! きっと僕はレプリカントスの前に出社して、僕こそ本物であることを同僚や上司に訴えたかったのだ。 会社の仲間なら、僕とあのデクノボウを正しく評... 続きをみる

  • メカ=レプリカントス

    意識がゆっくりと戻る。無影灯の眩しい光が目を射た。 白い実験室、手術台の上、僕は四肢を革バンドで縛り上げられていた。 光の洪水を遮るように、老博士が僕の顔を覗き込む。 「こ~んなに早く計画を見破るとはね~。おかげで君が一番じゃよ~。贋物ロボット、レプリカントスの町内第一号は君じゃよ~」 「レプリカン... 続きをみる

  • チョウチョがひらり

    最近のマイブームは朝刊の星占いだ。 『ムッシュー鴨志田の今日の運勢』ってやつ。 毎朝、占いが掲載された中ページをガバリと開く。 さてさて、今日の僕はどんな一日を過ごすんだろう? まるで僕の今日を見透かしたようによく当たるのだ。 金運アップと書かれた日に、それを思い出して帰宅途中にパチンコ屋に寄ると、... 続きをみる

  • 兄王子の上下半分ものがたり

    昔々、ハフハフ王国という国がありました。 年をとって重い病気になった王様は、枕元に兄王子と弟王子を呼びました。 「わしはもう長くない。わしが死んだ後は、兄弟で仲よく国を治めるのじゃ。国の全ては兄弟二人で半分こにするものとする。上半分と下半分に真っ二つに分けるのじゃ。兄王子、お前は上がよいか下がよいか... 続きをみる

  • 新春企画!オヤヂことわざクイズ全5問!

    あけましておめでとうございます さぁ、新春恒例企画、「オヤヂことわざクイズ」が今年もやってまいりましたぁ! 今年は大盤ブルマ~全5問の福袋!はたして答えが見抜けますかな? (やり方がわからない人は、去年の「親爺諺三題」を直下に再アップしていますので参考にしてくださいな) それでは早速行ってみよう! ... 続きをみる

  • 親爺諺三題

    あけましておめでとうございます。 このお目出度き元旦に、まことにオメデタイ親爺諺を三題。 果たして、途中で親父諺が見抜けますかな? (例題) 「コーチ、もう私、立てません!これ以上バレーはできません、コーチ!」 「何を言っているんだ、立てっ立つんだっ、谷水!」 ・・・というわけで、このお話からできた... 続きをみる

  • 戦え!トラやん(大晦日危機一髮の巻・後編)

    来年につづかない!! 今年中にケリをつけてやる!! そう叫んだトラやん、いそいそと全裸に! 「な、何をする気だ?まさか」 青ざめる鬼塚! 「ジョワッ」ブボボボボボボボ!! 全裸のトラやんは肛門よりガスを大噴射、ウルトラマンのごとく空間飛行、鬼塚へと一直線! 頭頂で黄金水の蒟蒻ゼリーを撃破、粉砕!黄金... 続きをみる

  • 戦え!トラやん(大晦日危機一髮の巻・前編)

    トラやんが目を覚ますと、居住棟にただひとり。 鬼塚は? トラやんは眠る前の状況を思い出した。ここは地球から800キロ離れた宇宙空間。狭い円筒型の宇宙船内部。 もう一人の宇宙飛行士、鬼塚の姿がない。 鬼塚が作ってくれた年越しそばを食ったあと、急に眠くなって・・・ ア!見っけ!! モニタに鬼塚の姿!実験... 続きをみる

  • ニュー〇〇〇パラダイス

    (子供の声は『プライバシー保護のため音声変えてあります』の高い声) (お祖父ちゃんの声は『プライバシー保護のため音声変えてあります』の低い声) (文中のPは、放送規制のP音) 子供「お祖父ちゃん、どうして昔の番組は口にモザイクなの?」 テレビでは、懐かしい『シャーロック・ホームズの冒険』が放送中です... 続きをみる

  • 『修羅界、その後』2

    京極愛介が菖と桔梗を招いたのは、二人が本土に渡ってくると聞いたからだ。 島を出てまで二人が来るのは、葦朗と未央の話だろうと見当がつく。 「澪。俺、間違ってるか。このまま、二人には彼女を会わせるべきじゃないかな」 少しだけ不安げに、澪に対し問いかける。 「いいと思うよ。特に菖は、いつかは知らなくちゃな... 続きをみる

  • 『修羅界、その後』1

    その知らせは、京極菖を慟哭させた。 大学の執務室にあって、思わず席を立ってしまうくらい。彼は窓際に移動し窓を見上げる。 「桔梗。他に方法はなかったんだろうか」 菖の言葉には、ただ独りの男の悲しみを含んでいるように映った。 少なくとも、藤村桔梗にはそう見えた。 「覚悟をして家を出たようです。両親を殺め... 続きをみる

  • 『修羅界』2

    「未央。お前ってさ、この世にいない存在だろ」 そだね、と屈託無く笑う未央に、俺は何もできなかった。 狂った両親の罪は大き過ぎて、償いきれるものじゃない。 「こんな傍系の親戚である京極なんて、今更菖に太刀打ちできる力なんか何も持ってないのに」 「ママがまた何かしたの」 澪を誘拐してきた時も、暫くはこの... 続きをみる

  • 『修羅界』1

    『修羅界』1 「愛介が入籍したんだって」 そうか、と一言だけが零れた、父の口から。 休学していた愛介も、無事に復学したらしい。いっこ下だったが二年下になったということか。 良かったな、京極の当主が物分かりのいい奴で。 否、違うか。 我が家くらいの弱小傍系など、端から相手にされていなかったということだ... 続きをみる

  • ママがサンタにキッスした

    つるさんのプログの X'mas 短編競作企画 の作品を読ませていただいて、とっても楽しそうだったので、初参加させていただきました。 ブラック・クリスマスですけど、能天気な曲とのコントラストってことで・・・。 過去クリスマスショート・ショートも引っ張りだしてアップしております。 「ワオ!プレゼントだ!... 続きをみる

  • 今年もサンタがやってくる

    (2008年11月27日初出。2009年12月24日再アップ) 朝食の食卓で、顔を紅潮させて息子が私に聞いた。 「ねえ、パパ、今年もサンタさん、来てくれるよね?」 息子の声さえキンキン頭に響く。 疲れているのだ。 「パパ、サンタさん、僕にもプレゼントもってきてくれるよね?」 うるさい・・・ 私は、何... 続きをみる

  • おばあちゃんのクリスマス

    (2008年12月7日初出。2009年12月24日再アップ) ピロロロロ・・・ピロロロロ・・・カチャ 「ハイ、田中シヅですがの」 「あ、田中シヅさんですか?こちら水前寺町立病院外科医、野々村ですぅ。田中シヅさん、年齢77歳、ひとり住まい、携帯あり、自宅から数100メートルに農協のATMあり、性格はい... 続きをみる

  • 飛べなくなった男

    「ケント君、すごいやんか!なんでサイコロ、右手に入っとんの、わかるん?」 「え・・・ヒロ君、見えんのん?手の中のサイコロの、黒い四角の影、見えんのん?」 最初に僕のチカラに気づいたのは、僕じゃなくて、うちに遊びに来てたヒロ君だった。 僕にとって透けて見えるのはあたりまえ、ヒロ君に言われるまで気がつか... 続きをみる

  • ワンランク上の旅

    「じゃ、ボックスのランクを決めましょうか」 「ランクがあるんですか?夢にも?」 店員は笑顔でうなずくとフロアの展示コーナーに僕を案内した。 ステージには三つのボックスが並んでいた。大人が横になって納まりそうな長方形の箱。 ファーストクラス・・・ 自然木、それも桧の一枚板に全面手彫りの最高級ボックス。... 続きをみる

  • 旋回舞踊~降りそそげ神の恵み~

    舞台上で位置についた8人の男たちが一斉に黒マントを脱いだ。 真っ白なロングスカート姿となった男たちは自らの肩を抱くように両腕をクロスする。 そしてネイの旋律に合わせて体を回転させ始めた。 次第に白いスカートが波打ち、ゆっくりと広がり、そして円を描き出す。 クロスしていた腕は解き放たれ、右掌は天に左掌... 続きをみる

  • バベルタワー構築と解体

    世界に散らばっていた人類が一人また一人と集った。 彼らはまず、広大な平野に基礎を建造した。 そして持ち寄った建築資材を並べた。 基礎の上に柱を立てて巨大な塔の建設を始めたのだ。 彼らは楽しく歌をうたい、心ひとつにして塔を築いていった。 柱に柱をつなぎ、高く、高く。 聳え立つ塔は、やがて天を突くばかり... 続きをみる

  • ストレンジャー・ザン・パラノイア

    クライアントは約束の時間どおりにやってきました。 30代半ばの男性会社員。これまでに5回カウンセリングをおこなっています。 仮にSさんとしておきましょう。 Sさんは無言でカウンセリングルームのソファに腰を下ろしました。 「どいつもこいつも・・・油断できない・・・」 Sさんが唸るように言いました。 「... 続きをみる

  • 世界の中心で愛を叫んだけど

    チャペル前の噴水広場で、ウェディングドレスのマユミがブーケトス。 ブーケが青空にスローモーションで舞う。参列の独身女性の歓声が上がる。 参列者が再び、花嫁に視線を戻したとき、花嫁はその場に崩れるように倒れた。 フロックコート姿の新郎の僕は、マユミを抱きかかえる。 「マユミ!しっかりするんだ!」 「カ... 続きをみる

  • 金の斧

    (2008年11月25日初出) (2009年12月11日「ばか言わシアター」で朗読していただきました) 父「おい、タカシ、座りなさい」 タカシ「なんだい、父さん」 父「いいから、座りなさい。タカシ、また、母さんに嘘をついたそうじゃないか」 タカシ「嘘なんかついてないよ」 父「それが嘘だというのだ。嘘... 続きをみる

  • 無食の人

    「びっくりチャレンジTV、さぁ続いてのチャレンジャー、カムイン!」 「東京都杉並区から来ました。若穂珠九郎、五十六歳、無食です」 「ニャホ・タマクロウさんですね?タマクロウさんのびっくりチャレンジは?」 「無食」 「・・・皆さ~ん、タマクロウさんのムショクって、実は食べないムショクなんですよ~!ずっ... 続きをみる

  • 原子力潜水艦浮上せず

    「水深200・・・400・・・500・・・」 コーン・・・コーン・・・ 規則正しいソナー音に混じって、潜水艦の外殻が水圧に軋む不吉な音が艦内を満たした。 司令塔直下、作戦司令区画にいる全員が蒼白となってガバチョフ艦長を見つめた。 艦長は機関室長をマイクで呼び出す。 「推進装置回復の見込みは?」 「反... 続きをみる

  • 猟奇!これが大量殺戮現場だ

    自宅の電話がけたたましく鳴った時にはもう日付が変わろうとしていた。 「警部、もうこんな夜中に・・・すみません・・・すぐに来てください」 ジミーの声がいつになく上擦っている。ただならぬ事件だと察しがついたので、私は場所を確認すると現場へ急行した。 現場は閉鎖された工場の地下だった。 工場の入口では警官... 続きをみる

  • あなたに似た人

    「先日、出直し町長選が行われ、即日開票の結果、摩原町町長に、元町長とどろき鎮八郎氏が返り咲きました。 とどろき氏は12年間にわたって摩原町長を務め、森林開発および灌漑治水を精力的に進め、町の発展に貢献しました。 一昨年、対抗馬として立候補した元副町長の軽部氏が町長となり、とどろき氏は老齢を理由に引退... 続きをみる

  • 驚愕の真実!コレを摂り続けていると必ず死ぬ!

    ようこそ、虎犇秘宝館へ。 「驚愕の真実!コレを摂り続けると必ず死ぬ!」というタイトルを読んで、訪問くださったアナタ! ラッキーでした! コレを扱っている業者や当局からのクレームは避けたいので、この情報は期間限定です。 ラッキーでしたね! 私は、科学的統計学的検証をこよなく愛する理論派です。 この文章... 続きをみる

  • 夢の罐詰

    20年前から私に電話がかかってきた。 そんなふうに錯覚してしまったのは、中学時代の友達、典子の声が20年前そのままだったから。 「ミチ、タイムカプセルだよ、覚えてるよね?」 タイムカプセル? 「もう!ブロマイドとか映画のプレスシートとか、宝物一緒に入れたじゃない!」 男性アイドル歌手のブロマイド・・... 続きをみる

  • 人生にツブ高あり

    「市の体育館だろ?10時には応援に行くよ」 「絶対だよ、絶対!」 中2の娘、加奈は卓球部のレギュラー選手。 今日の春季市内大会、娘のチームは優勝候補らしい。 朝から応援に行きたいのはヤマヤマだが、昨晩持ち帰った仕事を片付けなくてはならない。私はこの春、下請け会社に出向を命じられ、不慣れな仕事に追われ... 続きをみる

  • 小人プロレスを覚えているか?

    女子プロレスの前座・・・ ロープの下をゴロリン転がってレスラーたちが次々とリングに上がる。 アフロ頭のリトル・フランキー! モヒカン頭のミスター・ポーン! スキンヘッドの天草海坊主! 白木みのる似のプリティ・アトム! リングに上がった彼らは一様に1メートル少しの短躯である。小さな、小さなガニ股の足。... 続きをみる

  • ナンタラ・カンターラとほにゃらほにゃらのほにゃら

    なんか、そんな感じの題の映画でしたが、忘れちゃいました。 (最後まで読んでいただいてありがとうございます。バナーをクリックしていただくと虎犇が喜びます)

  • アントニオ・ペペロンチーノ博士は蟻型ロボット研究の第一人者である。 人型ロボット研究開発全盛の昨今、ペペロンチーノ博士は異端者であった。 日陰で細々と研究をしてきた博士のもとに、ある日、制服の男たちが訪ねてきた。 「われわれは宇宙開発局の者です。博士、蟻型ロボットを・・・ロボットの働きアリたちを宇宙... 続きをみる

  • 料理の鉄人

    約束の時間に鉄人はやってきた。 ガッチャンゴロゴロ、ガッチャンゴロゴロ、歩く音がして、玄関のピンポンが鳴った。 妻が玄関を開けると、鉄人が立っていた。 ようこそ、「料理の鉄人」! 数週間前、ネットで料理の鉄人をオーダーした。料理の鉄人が自宅まで出張して、極上の御馳走をしてくれるのだ。旬の特選素材を使... 続きをみる

  • 実在した!

    銀行の正面ドアを開けたところで通信機が鳴った。 司令官からだ。ロビーの隅、大きな観葉植物の陰に走り込んで私は電話に出た。 ・・・ 「え?入金は待てと?もう地球銀行まで来ているんですよ!え!マーズ物産が赤字経営で不渡り?」 ・・・ 「関連企業全体、不良債権が増え自己資本が枯渇してるって?」 ・・・ 「... 続きをみる

  • トンカツ(未完成)

    材料(4人分) 豚肉(トンカツ用4枚) 塩コショウ・・・少々 小麦粉・・・大さじ1 卵・・・1個 パン粉・・・1カップ 揚げ油・・・適量 作り方 1 それじゃあ、豚肉の入手方法から詳細に説明していきましょう。 豚の寿命はおよそ6~9年。でも、生後6ヶ月、100キログラム程度に育った子豚ちゃんが一番お... 続きをみる

  • パンジー

    「ミキちゃん、だめですよ。おかあさまの口紅使っちゃあ」 鏡台を見ていたミキちゃんがふりかえりました。 ミキちゃんのお口の周りは真っ赤っか、おかあさまは思わず吹き出しました。 「おませさんね!でもそれじゃあ変ですよ。いらっしゃいな」 居間のテーブルには新聞紙が敷かれ、花のお手入れの途中です。 「まあ、... 続きをみる

  • 中学一年の夏。学校から戻ると玄関でいきなり父に殴られた。 「お前がリツちゃん、殺したやろが!」 僕がリツコを? 客間にリツコの両親が来ていた。二人とも泣いていた。リツコの母が懇願した。 「タカ坊、本当のこと言うてくれ。それだけでええ。絶対責めんから。鍋倉の石段からリツコ、突き落としたんか?」 「しと... 続きをみる

  • 美談

    太平洋マリアナ海域。 月のない夜、大型客船のデッキから漆黒の海へと、妻が転落した。 マリアナ海溝はエベレストを逆さにしても届かない。妻は地球の底へと沈んでいったのだ。 こうして俺は、最愛の妻JJを二度失った不幸な亭主となった。 一度目のJJは結婚して一年後にあっけなく病死した。 最愛の妻を取り戻した... 続きをみる

  • イルカ知恵袋

    解決済みの質問 イルカは恒温動物やろか? bandouさん ほんばにぼ~イルカが大好きやっちゅうねん。ほんばかしこいんやからぼ~ユデタマゴぐらい大好きやっちゅうとんねん。なんや哺乳類らしいんや。ほんなら、イルカ、恒温動物なんやろか? ベストアンサーに選ばれた回答 kamakamaさん bandouさ... 続きをみる

  • テヅルモヅル

    (日本の図書館にある本より) 昔々、佐渡島は佐渡島公国として独立しました。ミンミンゼミが鳴く夏に佐渡島公爵に耳たぶの大きな双子の男子が生まれました。兄をテヅル、弟をモヅルと名付けました。公爵は公国の公民におふれを出しました。 「我が子の誕生を祝って、本日よりタチツテトの音はすべてテに、マミムメモの音... 続きをみる

  • サブリミナル効果

    (2009年8月27日初出。 2009年11月13日に、トッシー・ほったまの「ばかだなぁ~♪って言われたい」で朗読していただきました。) (電話の呼び出し音) 「はい、こちらSCFC・・・サブリミナルチャンネル・ファンタジークラブ・・・略してサブちゃんファンクラブです」 「えっと、サブちゃん装置の購... 続きをみる

  • 食べれども食べれども

    食べれども食べれどもふとらない体質っていうのがある。僕がまさにそれ。 食べてもすぐまた腹がへって食べる。なのに、体重はいつも平均体重。 ショーウィンドウに並ぶケーキを片っ端から食べても体重そのまま!焼肉バイキングの店で際限なく食べ放題!わんこそば選手権日本一! 羨ましいって? ・・・そうでもないんだ... 続きをみる

  • 何だかわかるか若旦那

    (TVニュースより) 9月2日 「イダンモンテ天文台は、宇宙からメッセージを受け取ったと発表しました。天文台でワープ通信を研究していた小比方孝彦博士によると、先週、実験で地球から送ったメッセージの返事が戻ってきたそうです。解析の結果、返事には、2進法で我々地球と全く同じ数字体系が示されていました。博... 続きをみる

  • ハーメルンのほら吹き男

    理事長室に入ってきた男は、紅白縦縞のコスチュームに黒縁眼鏡・・・くいだおれ太郎にそっくりだった。 こんな男に、この窮地を救えるのだろうか? くいだおれ太郎が肩をすくめる。 「これ、うちら『何でも解決屋』のユニフォームやねん」 ことわりもなく黒革ソファに腰を下ろして足を組む。 「そんでワシ、どないした... 続きをみる

  • 『至極近距離恋愛』~続編~

    澪が、軟禁誘拐から無事に帰ってきて二週間が経った。そして新しい年を迎えたら、高校に復学する。 愛介の方は無罪放免というわけにはいかなくて暫くは外来通院という形になったが、それも原因がはっきりしている以上、誰もが安心している。 祖母は、菖から直々にお小言を食らったらしく、もう許嫁としての掟の話はしなく... 続きをみる

  • 現金報酬

    未明、俺は郊外の牧草地をバイクで駆け抜けた。 農場の柵を開けて、納屋へ向かう。ヘルメットを脱ぎ納屋に入るとすでに二人は来ていた。 「ジム、遅いじゃないか」 チャーリーの不機嫌な声を聞いて、問題が発生したのを知った。若造のビリーがうつむいている。 俺は現金輸送車を見て、即座に事態を察知した。 俺たちの... 続きをみる

  • 『至極近距離恋愛』3 完結

    ぼんやりと、ただぼんやりと日がな一日、窓の外を眺めている。 澪がいなくなって二度目の冬がやってきた。愛介は長期療養という名目で大学を休学し、系列の大学病院に入院したままである。 個室の扉をノックされる。 珍しいことだ。最近では、彼が嫌がるから母親以外が病室を訪れることはなかった。 しかしノックの後、... 続きをみる

  • 『至極近距離恋愛』2

    澪がいなくなって、学年がひとつ上がった。 エスカレーター式の私立大だ。本来なら、そのまま澪と一緒に登校する筈だったところだ。 (俺、澪がいなくなっても平気なんだろうか) ふと、そんな考えが脳裏を掠める。 こんなに長い間、澪と会っていないことなどなかった。それこそ物理的に無理な時(学校とか、部活とか)... 続きをみる

  • 人間失格

    ライム氏は最後に僕の健康診断結果を開くと、見る見る顔を曇らせた。 「一年間で7キロ増?」 二人の男と三人の女が僕の体を一瞥した。 「え、ええ、ちょっと肥っちゃいました」 「肝臓の数値もひどい・・・飲み過ぎですな。尿酸値も高い。血圧も!」 男の一人が舌打ちをした。もう一人の男は無関心を装う。 おいおい... 続きをみる

  • 『至極近距離恋愛』1

    恋を知って、女は美しくなる。 遠距離恋愛を成就させると、それは美しい恋物語となる。 でも近づき過ぎた恋愛は、何と言われるのだろう。 「ね」 「何」 「遠距離恋愛ってしてみたくない?」 そんな澪の言葉に、思わず目を瞠ってしまった。 「遠距離…」 「うん。何日も会えなくて、電話の声も聞けなくて、メールと... 続きをみる

  • 毒解力問題

    夏のある日、水辺の牛蒡の茂みの中で、(A)のお母さんに子供が生まれました。 でも、その子供は、キモ~い(A)の子でした。 キモ~い(A)の子が庭を歩いていると、(A)たちが集まってきて、小突きました。 「チョ~キショいんですけど!みんなでハブっちゃえ~」 イジメは日に日にひどくなっていきました。 母... 続きをみる

  • 独占スクープ!奇跡のダイエット宗教、驚愕の実態!

    「何を食べても大丈夫!いくら食べても大丈夫!信じるだけでみるみるやせる!」 「信じただけでスリムな体に!彼氏とラブラブ、もうすぐ結婚!」 朝バナナダイエットだ、納豆ダイエットだ、と次々とヘンテコなダイエットブームの起きる昨今、ついに登場したのが、コレ。新聞折込広告でおなじみの奇跡のダイエット宗教、本... 続きをみる

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