今後の分娩場所のトレンドは?
最近の数十年間だけを見ても、我が国の分娩場所のトレンドは何度も何度も大きく変遷してきました。各地域によってそれぞれ独自の歴史があると思いますが、大きな流れとしては、自宅分娩が中心で町の産婆さん達が大活躍していた時代、助産院やバースセンターが各地に林立していた時代、町の産婦人科開業の先生方が中心になっ... 続きをみる
最近の数十年間だけを見ても、我が国の分娩場所のトレンドは何度も何度も大きく変遷してきました。各地域によってそれぞれ独自の歴史があると思いますが、大きな流れとしては、自宅分娩が中心で町の産婆さん達が大活躍していた時代、助産院やバースセンターが各地に林立していた時代、町の産婦人科開業の先生方が中心になっ... 続きをみる
コメント(私見): 基幹病院産婦人科の常勤医を確保するメドがなかなか立たないので、窮余の一策として、『開業資金を1億円助成するので、誰か市内で開業してとにかく分娩を取り扱ってほしい』というような趣旨の制度と思われます。 しかし、小児科医や麻酔科医のサポートが得られない環境で、一年中全く休みもなく、産... 続きをみる
「鉄は熱いうちに打て」といいます。若い医師たちにとっては、勤務病院の待遇改善やQOL(生活の質)ももちろん大切な要素ですが、多くの症例を経験し、基本的な技術や考え方をしっかりと修得できる研修環境が必要です。多くの仲間と一緒に切磋琢磨して、腕を磨いていけるような研修環境が理想的です。 多くの若い医師が... 続きをみる
コメント(私見): 我が国では病院の勤務医の多くは大学医局から派遣される仕組みが長年の慣行として続いてきましたが、最近は大学病院にも医師不足の荒波が押し寄せはじめて、地域の中小病院への医師派遣がだんだん難しくなりつつあります。そのため産科閉鎖が相次ぎ、多くの地域で分娩場所の確保が難しくなっています。... 続きをみる
自ブログ内リンク集 05/12/25 周産期医療の危機的状況 05/12/26 分娩に伴うリスクの説明責任 05/12/27 分娩における安全性の確保 05/12/30 周産期医療体制の崩壊を阻止するために 05/12/31 持続可能な周産期医療システムの構築 06/01/01 『自然分娩』と『医療... 続きをみる
多くの病院で産婦人科が規模縮小~閉鎖に追い込まれて、全国各地で地域の産科医療供給体制が存亡の危機に直面してます。窮地に立たされている産科医療供給体制を今後どのようにして立て直していくのかという問題について、多くの議論があります。 行政で助産所の開設を資金援助して、助産所の新規開設を誘導することによっ... 続きをみる
最近の産婦人科医の予想以上の減少のために、全国各地で産科医療が崩壊の危機に直面しています。産婦人科医が減少している要因としては、高い訴訟リスク、長い拘束時間、過重労働、女性医師の高い離職率など、さまざまな因子が考えられます。 現在の日本では、診療科別の医師の定員枠が全くないので、どうしても一部の人気... 続きをみる
コメント(私見): 最近になって、産科医不足の問題が全国的に急にクローズアップされてきましたが、実はこの問題って急に今に始まった問題ではなく、ずっと以前から産科医不足は全国的に非常に深刻でした。 以前であれば、地域の中核病院であっても1人医長体制の病院が多く存在してましたし、社会的にもそのような不十... 続きをみる
****** 産経新聞、2008年5月5日 闘う女医さん(上)出産、育児 ■離職させない努力を 医師不足の解消策として、出産、育児などで現場を一時離れた女性医師らの登用が注目されています。厚生労働省も都道府県に、女医さんの復職支援策などを求めています。しかし、厳しい勤務形態で、“男社会”だった医師の... 続きをみる
地域の産科医療提供体制が崩壊してしまってから、あわてて今後の対策をあれこれと協議し始めても、もはや手の施しようがありません。 完全に手遅れになってしまう前に、『いかにして、地域の産科医療提供体制を将来的にも継続可能な構造に建て直していくのか?』を、地域の皆で考える必要があります。 今、産科医は日本中... 続きをみる
コメント(私見): 常位胎盤早期剥離(早剥)は、『正常位置に付着している胎盤が、妊娠後半期または分娩経過中に、胎児娩出前に子宮壁から部分的または完全に剥離し、ときに重篤な臨床像を呈する症候群』と定義されます。早剥は全妊娠の0.44~1.33%程度に発症すると言われてます。癒着胎盤のようなまれな疾患で... 続きをみる
コメント(私見): 周産期医療は、産科医、新生児科医、麻酔科医、助産師などで大きなチームを組んで実施されます。あまりの逆風に、いったんは緊急避難的にこの業界を離れたものの、どこかに働きやすい魅力的ないい周産期医療チームがあれば、自分もぜひまた参加してみたいと考えている先生方もきっと少なくはないと思い... 続きをみる
我が国で分娩を取り扱う施設の46%は産婦人科医が1人しかいませんし、分娩取り扱い病院の84%が勤務する産婦人科医数3人以下です。このように、分娩を取り扱っている施設の多くは産科診療を今後も継続することが非常に困難な状況に置かれています。 また、近年の女性産婦人科医の増加はめざましく、30歳代だと2/... 続きをみる
地域内に多くの産科施設が隣接して存在し、少人数づつに分散した産科医が一人また一人と去っていき、各施設の最後の一人が力尽きた時点で、やむなく産科閉鎖に追い込まれるというような状況が続けば、その地域の産科機能はジリ貧となり、次世代に残すことがだんだん困難となっていきます。 充実した産科医療施設の条件を、... 続きをみる
これまで地域の産科医療を支えてきた長老の産婦人科の先輩の先生方は、常勤の産婦人科医数がせいぜい2~3人の体制で、身を粉にして長年にわたり頑張ってこられました。 まだ多くの産婦人科医が存在している地域では、従来通りの体制のままでも、この先何年かは持ちこたえることが十分に可能なのかもしれません。 しかし... 続きをみる
私が産婦人科教室に入局した当時(二十数年前)、大学病院の産婦人科の医局員は全員が男性医師で、女性医師は一人もいませんでした。 その後、女性医師がだんだん増えはじめて、現在では、二十代の若い産婦人科医師では男女比が1:2と女性医師の方が圧倒的に多くなってきました。 従って、産婦人科の労働環境を、女性医... 続きをみる
産婦人科・小児科の医師不足対策として、今回、産婦人科や小児科の分野で診療報酬がかなり加算されました。しかし、この加算によって得られた収益を実際にどう使うのか?については、各病院の経営陣の判断に任されていますので、ほとんどの場合、病院の赤字補填に使われるだけになりそうです。 横浜で日本産科婦人科学会の... 続きをみる
この新聞記事に書いてあるような過酷な労働環境であれば、よほどの根性のあるスーパー医師でもない限りは、とても長続きする筈がありません。それほど無理をしなくても勤務を続けていけるような労働環境に変えていかないと、産科医が減少し続ける今の大きな流れは決して止められないと思います。 ****** 朝日新聞、... 続きをみる
周産期医療の立て直しのためには、基本的には、周産期や救急に対応できる病院を集約化するという基本方針で医療提供体制を変えていくしかないと思います。現在はその変革の途上にあります。病院数が減少する過程では強い抵抗があるのは当然ですが、地域住民や行政に病院集約化の重要性を理解してもらうことが重要です。 *... 続きをみる
私が母校の産婦人科に入局した二十数年前は、県内に1人医長体制の病院がまだ多く存在してました。当時の大学医局の目標は1人医長体制の関連病院の常勤医数を2人以上の体制にすることでした。3人以上常勤医がいる病院は別格の存在でした。ましてや、常勤医4人体制とか5人体制など夢のまた夢の世界でした。 従って、当... 続きをみる
産科部門が閉鎖の危機に直面し、医師の緊急派遣を必要としている病院は非常に多いです。医師派遣元の大学病院でも、医師を派遣する余裕がだんだんなくなってきています。将来の担い手である新人の勧誘活動はもちろん非常に大切ですが、新たに産婦人科医を養成するのには相当に長い時間を要します。まずは、今、現場で働いて... 続きをみる
全国的な産科医不足のため、産科医確保はなかなか困難な状況にあります。国全体の産科医数が激減している現状の医療環境において、今後も産科医療の質を確保していくためには、各医療圏内の限られた人数の産科医が協力して産科救急にきちんと対応できる医療体制を確立する必要があります。 例えば長野県の場合には、『地域... 続きをみる
かつては、小~中規模の産科施設が県内に数多く存在しました。しかし、最近では産科施設数が激減しているため、稼動している少数の産科施設に地域の妊婦さん達が集中するようになってきて、1施設当たりの分娩件数は従来と比べて明らかに増加傾向にあります。 施設の分娩件数を増やすためには、産科医や助産師などの増員が... 続きをみる
『自科の診療規模(分娩件数、手術件数など)をどの程度に設定するべきなのか?』は非常に難しい問題だと思います。 『診療規模を現状程度に維持してほしい』という地域住民や病院事務方の強い要求(願望)があり、その要求にはできる限り応えたいという思いもある一方で、ここで無理をして常勤医が1人でも減ってしまえば... 続きをみる
医師たちの職場環境がどんどん悪化して、『この職場で仕事を続けたい』という医師たちの意欲が著しく低下してしまった場合、早晩、医師たちは黙ってその職場を去っていくことになるでしょう。 また、医師たちの立場や気持ちを考えない住民や行政の行動が目立つ地域でも、『この地で仕事を続けたい』という医師たちの意欲が... 続きをみる
私が大学を卒業した二十数年前は、地域中核病院でも産婦人科は1人医長体制の病院がまだ少なくありませんでしたし、今と比べても、医師不足ははるかに深刻で、医師の勤務もはるかに過酷だった気がします。 それでも、当時は、それが普通だと思って、何の疑問もなく生きてましたし、その旧システムで世の中全体が何とか回っ... 続きをみる
長野県内の地域中核病院における産婦人科勤務医数が、最近4年間だけで3割減ってしまった!という非常にショッキングな調査結果が、本日の信濃毎日新聞の第1面に掲載されました。 地域中核病院の産婦人科勤務医数は予想をはるかに超えるスピードで減少しています。多くの地域中核病院が相次いで産科部門の閉鎖を余儀なく... 続きをみる
新年、明けましておめでとうございます。 お産難民という言葉がだんだん現実味を帯びてきました。今年は地域の産科医療にとって大きな試練の年です。ただ、この1年間さえ無事に乗り切ればOKというものでもありませんし、自分の住んでいる地域さえ困らなければOKというものでもありません。 燃え尽きないように体力温... 続きをみる
現在は少ない産科医の奪い合いの状況にあり、各自治体であの手この手の対策を講じても、産科医を新たに確保するのは本当に至難の業です。 いくら働く意欲があっても、職場の勤務環境があまりに過酷な状況のまま放置されたら、誰だってその職場での勤務を続けることはできなくなってしまいます。 体力・気力とも充実してい... 続きをみる
コメント(私見): 上田市を中心とした「上小医療圏」(人口約22万人)では、長野病院の産婦人科が唯一の産科2次施設としての役割を担ってきました。その長野病院で産科機能の存続が困難になってきたと報道されています。 産科2次施設がなくなってしまうと、その医療圏内では高リスク妊娠や異常分娩は取り扱いが困難... 続きをみる
コメント(私見): 新聞記事を読むと、『正常分娩のみに対象を絞ったバースセンターを地域内に設立すれば、産科医の負担はその分だけ軽減する筈なので、産科医不足の立派な対策となるのではないのか?行政はすぐにでもバースセンター設立を実行に移してほしい。』などと主張して熱心に署名活動に励んでいらっしゃる住民運... 続きをみる
コメント(私見): 全国各地で分娩を取り止める産科施設が相次いでいる中で、何とか生き残って、分娩取り扱い業務を続けている医療機関では、業務量が以前と比べて急増しているにもかかわらず、勤務する産科医師の絶対数はむしろ年々減少し続けてます。 それぞれの地域の実情に合わせて、病診連携、助産師の活用、分娩予... 続きをみる
コメント(私見): 多くの分娩を取り扱ってきた産婦人科の一つが分娩の受け入れを休止すれば、近隣の病院の産婦人科に地域の妊婦が集中することになり、近隣病院の労働環境も急激に悪化します。 今は、どの病院の産婦人科でもギリギリの体制で維持されてますから、急激な業務量の増加にはそうそう簡単に対応できません。... 続きをみる
コメント(私見): 読売新聞の全国調査の集計によると、最近1年半の間に全国で少なくとも127か所もの病院が分娩の取り扱いを中止しました。今の分娩施設減少の勢いは、今後も当分の間はおさまりそうにありません。 半年後、1年後、2年後に、分娩施設の数がどこまで減少してしまうのか?の予測は非常に難しいと思い... 続きをみる
病院に勤務する産婦人科医師の数が予想以上のスピードで減少し続けているという現実がある以上、今後、分娩を取り扱う病院の数がさらに減少していくのは当然の帰結です。 絶滅の危機に瀕している近隣の病院間で、病院の生き残りを賭けて少ない医師を奪い合っていれば、共倒れの危険性が高くなっていくだけです。分娩を取り... 続きをみる
ある地域の産科医療が崩壊の危機に陥って、産婦人科医を緊急避難的に増員しなければならない事態に陥った場合には、地域ごとの産婦人科医数のバランスを考えて、産婦人科医数に多少とも余裕があるように見える地域の医師を引き揚げて、不足地域に人員を投入するような調整も当然行なわれます。 従って、各施設で産婦人科医... 続きをみる
コメント(私見): 医師確保に悩む自治体病院で、医師確保対策と称して、高額研究資金を貸与し一定期間勤務で返済免除にする制度を設ける制度を創設するという報道です。何が何でも頭数を揃えたい切実な気持ちはわかりますが、医師不足に悩む自治体病院の数は非常に多く、全体の医師数がすぐには増えない現状では、他地域... 続きをみる
特に産婦人科と小児科で、診療を休止する病院が予想を超えるスピードで急増しています。 地域の中で、産婦人科と小児科を標榜する医療機関が次々に診療を休止して脱落していけば、最後には、地域で唯一かろうじて生き残っている病院に地域のすべての患者が集中することになります。そして、その最後の砦が陥落すれば、地域... 続きをみる
コメント(私見): どの産科施設でも、その施設のスタッフと設備の規模に応じて、自ずと患者受け入れ数の限界が存在します。施設の許容量を超えて無制限に患者を受け入れてしまえば、安全な医療ができなくなってしまいます。分娩の予約数が受け入れ限界に達した場合、その月の予約はそれ以上に増やすことはできませんから... 続きをみる
コメント(私見): すでに多くの県において、『分娩機能を維持する重点化病院を指定して、その指定された病院に、産婦人科医、小児科医などを重点的に配置する』との将来の方向性が示されています。 宮城県においても、産婦人科医を拠点病院へ重点的に配置する『分娩機能の集約化』の方針が決定されたとの報道記事です。... 続きをみる
岐阜県で、6病院の産科施設を3病院に集約されることが決まったそうです。現状では、6病院の産科常勤医数はいずれも3人以下(1人~3人)で、集約化によって産科施設数は減るものの、残った産科では産科常勤医が増えるため、医師一人一人にかかる負担が軽くなり、緊急時にも多くの医師で対応できるので分娩のリスクが小... 続きをみる
コメント(私見): 上伊那医療圏の年間分娩件数は約1600件程度で、従来は、この地域のほとんどの分娩を伊那中央病院(約1000件)と昭和伊南総合病院(約500件)の2つの基幹病院で担ってきました。 来年の4月からは、この地域の主な分娩施設が伊那中央病院だけとなってしまう情勢にあり、これからの半年間で... 続きをみる
妊婦検診を受けずに病院に救急搬送されるなどした出産例の場合は、周産期死亡率は全国平均の17.6倍、2500グラム以下の低出生体重児は全国平均の約4倍の頻度だったという調査結果の記事です。 分娩施設が減少し続けていて、分娩場所の確保がだんだん難しくなっています。切実な問題として、妊娠の初期に産婦人科を... 続きをみる
コメント(私見): 今週の読売ウィークリー(2007.9.30)の記事(全国で〝お産難民〟50万人へ)を読むと、神奈川県では、現時点で、横浜・横須賀などを中心に「お産難民」が年間約900人発生していて、このままだと5年後に5888人、10年後に8412人の「お産難民」が発生する計算になるらしいです。... 続きをみる
まず、各医療圏ごとに、周産期医療(小児科・産科)の1次医療および2次医療の提供体制をしっかりと整備する必要があります。患者さんは最初に1次医療施設(診療所など)を受診し、そこで対応できない症例は2次医療施設(地域の基幹病院など)で対応します。 たいていの症例は、医療圏内の1次または2次の医療施設で対... 続きをみる
****** 中日新聞、2007年9月11日 愛知・知多市民病院が産科診療休診へ 来年4月から、常勤医実質ゼロに 愛知県知多市民病院(13科、300床)が産婦人科の医師不足を理由に10月から妊婦の受け入れを制限し、来年4月から当面、産科診療を休診することが分かった。名古屋大が派遣医師の引き揚げを決め... 続きをみる
コメント(私見): 数年前より、県外の大学から医師を派遣されていた産婦人科の多くが、地元大学への医師の引き揚げにより分娩の取り扱い休止を余儀なくされてきました。 最近になって、ついに、長野県の医師派遣の総元締めである信州大から医師を派遣されてきた基幹病院の産婦人科までもが、次々に分娩取り扱い休止に追... 続きをみる
****** 共同通信、2007年9月5日 「箱あっても医師不足」 妊婦死産で不備鮮明に 過酷勤務の現場に悲鳴 奈良県橿原市の妊婦の搬送先が決まらずに死産してから、5日で1週間。昨年に妊婦が約20の病院に転院を断られ死亡したケースに続き、県の周産期医療体制の不備が鮮明になった。 県は遅れている総合周... 続きをみる
コメント(私見): 『総合周産期母子医療センター』は、各県に最低1カ所の設置が求められています。総合センターの位置付けは、県の周産期医療の「最後のとりで」であり、総合センターから急変患者の受け入れ要請を断られた場合は、その患者さんの収容先として県外の施設も考慮しなければなりません。 『地域周産期母子... 続きをみる
コメント(私見): 新聞の記事を読むと、「若い産科医を1人でも確保できれば、お産は続けられる」というような県側のコメントもあったようですが、万一、そんな中途半端なマンパワーで分娩の取り扱いを再開していたら、この先、産科医の誰かが妊娠したり退職したりする度に、分娩取り扱いを即刻中止していかざるを得なく... 続きをみる
コメント(私見): 地元紙の記事を読むと、長野県・上伊那地域でも、産科問題に関する関係者間の協議が何度か実施されたようではありますが、市長や院長などのそれぞれの思惑が相当にかけ離れていて、『地域の周産期医療の危機的状況に対して、地域として今後どう対応していくのか?』についての具体的な対応策の協議を開... 続きをみる
コメント(私見): 地元紙の記事を読むと、長野市に隣接する須高地域(須坂市、小布施町、高山村)で唯一の産科施設である県立須坂病院でも、分娩取り扱い休止を検討せざるを得ない状況に追い込まれているようです。 全国的にこれだけ厳しい状況になってくれば、広域医療圏の周産期医療が崩壊するのを防ぐためには、地域... 続きをみる
コメント(私見): ここのところ、地域の周産期医療を支えてきた基幹病院でも、分娩取り扱い業務を縮小ないし中止するという報道が相次いでいます。 基幹施設の産科では、24時間体制で緊急事態に対応しなければならないので、産科医、新生児科医、麻酔科医、助産師など、非常に多くのマンパワーを要します。 いくら地... 続きをみる
コメント(私見): 地元新聞の記事によると、『上伊那地域では、来年4月以降の里帰り出産を原則すべて断って、伊那中央病院の受け入れ分娩件数を現状よりも年間100件増やしたとしても、最終的に年間100件程度は分娩の受け入れ先が地域内で見つからなくなる(お産難民が発生する)見込み』と、記者会見で発表された... 続きをみる
コメント(私見): 私の居住地の周辺の病院でも、産婦人科の閉鎖、分娩取り扱い中止が相次ぎ、社会的に大問題となってきています。今は、まだ産婦人科や小児科の問題だけが大きくクローズアップされている段階ですが、実際問題として存亡の危機に直面している診療科は、麻酔科、救命救急センター、外科、内科など、非常に... 続きをみる
****** 毎日新聞、岐阜、2007年7月21日 医師不足 広がる地域格差 恵那市内で唯一、分べんを扱っていた「恵那産婦人科」を今年5月、22年間務めてきた1人の産婦人科医が辞めた。 一杉明員(あきかず)医師、60歳。「今夜、自分の身に何かあったら、患者はどうなるのか」。1人で24時間対応しなくて... 続きをみる
コメント(私見): 神奈川県の産科の状況が厳しいことは、以前より、繰り返し報道されてきました。横浜市でも、他市からの『お産流入』が顕著になり、かなり深刻な状況のようです。 参考: 神奈川県の産科医療の状況 厚木市立病院 出産受け入れ停止へ 神奈川県の産科医不足の状況 分娩予約は抽選 閉院も続々 “お... 続きをみる
コメント(私見): 高リスク妊娠・分娩を管理できる『産科2次施設』のバックアップ体制があって初めて、低リスク妊娠・分娩を扱う『産科1次施設』群の存在も可能となります。 しかし、現実の社会では、全国各地の『産科2次施設』が相次いで閉鎖に追い込まれていて、国家レベルの大問題となっています。 万一、地域で... 続きをみる
コメント(私見): 長野県・上伊那医療圏の中核病院の一つである昭和伊南総合病院・産婦人科の常勤医が、来年4月以降はいなくなってしまう見通しであることが公表されました。同時に、この秋以降、同病院の整形外科の常勤医が1人だけになってしまうので、整形外科的な救急対応が難しくなる見込みであること、小児科の存... 続きをみる
コメント(私見): 種子島の年間250件の分娩を1人で担当してきた医師が12月で島内での診療活動をやめるため、今後、島内では出産ができなくなる恐れが出ているそうです。 緊急時には、鹿児島県か自衛隊のヘリコプター出動を要請し、陸路を含め片道3時間以上かけて鹿児島市内の病院に搬送しなければならないそうで... 続きをみる
コメント(私見): 『県南部の産科医療は大淀病院が担っていました。年間で250~300件の出産がありました。なのに数十年にわたり、産婦人科医が1人しかいませんでした。外来、手術、当直を毎日繰り返す。病院で寝泊まりして、土日も休めない。県南部のお産を個人の奉仕精神に頼っていたことが問題でした。』 分娩... 続きをみる
コメント(私見): 上小医療圏(上田市周辺)の産科医療の実態が今どうなっているのか?については、報道記事で公表されている以上のことは全く分かりませんが、今のところ、この地域で正常分娩の受け入れ施設が不足して困っているという情報はあまり伝わってきません。 現在、この地域で一番問題となっているのは、分娩... 続きをみる
コメント(私見): 横浜市内でも、妊娠と気付いたらすぐに病院に行かないと、なかなか分娩予約ができない状況にあるそうです。妊娠初期なら流産する人もいて予約の空きが出る可能性もあるので、キャンセル待ちという手もあるにはありますが、キャンセルが出るかどうかは確実でないので、第2志望や第3志望の病院も決めて... 続きをみる
コメント(私見): 長野県・上伊那地域の年間分娩件数は約1600件程度で、現時点においてこの地域で分娩を取り扱っている施設は2施設ですが、来年4月以降は現体制を維持するのが困難な状況にあり、この地域の分娩取り扱い施設が1つだけになってしまう可能性もあるようです。 そこで、今後のこの地域の産科医療提供... 続きをみる
コメント(私見): この事例は、本来、担当医個人の責任に帰する問題というよりは、むしろ、地域の周産期医療システムの不備に帰する問題だと思われます。 周産期医療システムが整備されてない地域では、分娩中に何か異変が発生するたびに、担当医が苦労して母体搬送の受け入れ先を探し出さねばなりません。近隣に受け入... 続きをみる
コメント(私見): 地元紙に長野県・東信地域の厳しい産科医療の状況について掲載されていました。東信地域の2次医療圏は、上田市を中心とした「上小医療圏」(人口約22万人)と、佐久市を中心とした「佐久医療圏」(人口約21万人)とに分かれています。 佐久医療圏には有名な佐久総合病院(1190床、職員総数1... 続きをみる
目前に迫りつつある、地域における周産期医療の崩壊をくい止めるために、一体全体、我々はどう行動したらいいのでしょうか? 国も、県も、大学も、今後、我々が進むべき道の指針・方向性をアドバイスしてくれるだけで、直接的に危機から救済してくれるわけではありません。基本的に、それぞれの地域の自助努力により自力で... 続きをみる
コメント(私見): 地元新聞のインターネット上の記事を読むと、岐阜県の東濃5市(多治見市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市)の産科医療もかなり厳しい状況にあることがわかります。この地方では、多治見市以外の4市で産科施設が急激に減少しつつあり、その結果として、多治見市では「お産利用者の4分の3は市外か... 続きをみる
小児科・産科は、全国的に休診・閉鎖が相次いでいて、県の医師不足対策として集約化策を実施する以前に、自然淘汰的な集約化がどんどん進行しています。 残った施設には地域の患者さんが一極集中することになり、その施設の医師数が増えない限り、医師たちは過重労働に耐え切れず次々に辞めていきます。 従って、伝統のあ... 続きをみる
この事故は、癒着胎盤という極めてまれなケースで事前診断が困難であり、かつ予想外の大量出血であり、医療ミスではない。このような患者に対して適切な対応ができないシステムこそを問題とすべきなのである。 ****** 産経新聞、2007年6月1日 【正論】参議院議員、国際政治学者・舛添要一 2007年を医療... 続きをみる
コメント(私見): 分娩中は、一定の確率で、いろいろな異変が起こり得ます。異変が起こった時に、自施設で対応できなければ、一刻も早く基幹施設に緊急母体搬送しなければなりません。 しかし、周産期医療システムが整ってない地域では、分娩中に何か異変が発生するたびに、大慌てで、母体搬送の受け入れ先を探し出さね... 続きをみる
コメント(私見): 産科の場合、どの妊婦さんでも、妊娠や分娩の経過中にかなりの確率で異変が突発する可能性があり、24時間いつでも緊急事態に適切に対応できる体制を維持する必要があります。異変はいつ誰に起こるのか全く予測できませんから、産科業務を少ない人員で回そうとすれば、スタッフの負担は非常に大きくな... 続きをみる
コメント(私見): 今、地域中核病院の産科が、次々に分娩休止や分娩制限に追い込まれています。 今は何とかギリギリの診療体制で持ちこたえている病院であっても、常勤医の一人が個人的都合で辞職してその補充がない場合には、残された医師たちの仕事量が急増してしまい、病院の分娩体制維持が困難となってしまうかもし... 続きをみる
コメント(私見): かつては、医学部を卒業後、多くの新人医師達はまず出身大学の医局に所属し、医局人事で地域の病院を数年間づつ回っていろいろな臨床経験を積み、大学に戻った時に研究に従事して博士号の取得を目指すというコースが一般的でした。 当時は、まず最初はどこかの大学医局に所属しないことには、まともな... 続きをみる
産科・小児科を中心に、医師集約化によって医師の過重労働を改善しようという動きが全国的に活発になってきました。 産科・小児科の医師不足に関しては、最近ではマスコミでも大きく取り上げられていますし、国や県などでも対策がいろいろ協議されていて、一般の方々の間にも周産期医療の崩壊に対して危機感を持ってくださ... 続きをみる
従来より、地方中核病院の産婦人科の多くは、医師の人事を全面的に大学の医局人事に頼ってきました。 従って、大学病院自体が極端な医師不足に陥って、大学病院の診療・研究態勢を維持するために派遣医師の総引き揚げを決定すれば、必然的に、引き揚げられたその日から地方中核病院の産婦人科は休診に追い込まれる事態とな... 続きをみる
今回の検討会の提言は、県内各地域の医療体制の現状をほぼ追認した形となっていますが、県内の産科や小児科の医師数は今後もしばらくは減少傾向が続き、状況はさらに厳しくなってゆくものと予想されます。 今回、連携強化病院に選定された病院であっても、今後の成り行き次第では、医師不足により産科や小児科が休診に追い... 続きをみる
三十代半ば以下の産婦人科医師は女性が過半数を超えていて、女性医師は、現在の産科医療を支える大きな力になっています。 今回の調査で、経験年数が十年目頃になると、女性医師の約半数、男性医師の約20%が分娩取扱い現場から離脱しており、特に、子どものいる女性医師にその傾向が強く現れていることが判明しました。... 続きをみる
妊産婦死亡の世界平均は、分娩10万件当たり約400人(分娩250件で1人の割合)です。 それに対して、現在の日本の場合、妊産婦死亡は分娩10万件当たり4~7人程度となって、多くの人が分娩は安全なのが当然と考えるようになりました。 しかし、実際の医療現場では、日本においても、分娩時に母体が生命の危険に... 続きをみる
コメント(私見): 3月18日の全国紙の朝刊に、日本医師会の全面広告が掲載されていて、 地域の産科が、次々と閉鎖に追い込まれています。それにより、将来50万人の「お産難民」が発生する可能性があります という非常にショッキングなメッセージがありました。 現状をこのまま放置すれば、現在、何とか持ちこたえ... 続きをみる
コメント(私見): 今、全国的に分娩取り扱い施設が激減しています。 新人の産婦人科医を増やしていく努力も大切ですが、中堅・若手の医師達が疲れ果てて集団で辞めていく現象をまずは何とかしなければなりません。 基幹病院の中堅・若手医師達が辞めないでも済む、ゆとりのある勤務環境を作ることが先決です。基幹病院... 続きをみる
コメント(私見): 群馬県や山梨県の病院に、他県からの産科救急患者を受け入れるような余力が残っていれば、佐久市長の「構想」も実現の可能性があるのかもしれません。 しかし、現実には、群馬県や山梨県も、産科医不足で周産期医療はかなり危機的な状況に陥っていて、自県内の救急車の受け入れだけでも精一杯の状況に... 続きをみる
***** コメント(私見) 周産期医療の崩壊を防ぐための急場しのぎのいろいろな対策が提唱されています。その中でも、産婦人科医の集約化は、まず今すぐ早急に取りくまねならない緊急の課題です。 しかし、根本的には、新人・若手医師を増やしていくことが一番大切なことだと思います。時間と手間が最もかかり、対策... 続きをみる
コメント(私見): 県から周産期母子医療センターに指定されているような地域の拠点病院であっても、医師確保が非常に困難となりつつあり、全国各地で産科休止に追い込まれる病院が相次いでいます。 この調子で分娩施設がどんどん減り続けていくと、一体全体、数年後にはどの分娩施設が無事に生き残っているのやら、全く... 続きをみる
関連病院に在籍する医師の大学への引き揚げにより、地方中核病院の産科や小児科が次々と閉鎖されています。大学の人事は4月1日付けで行われることが多く、人事は直前になるまで発表されないため、この年度替わり直前の時期になって、4月1日付けの診療大幅縮小・休診が多く発表され始めています。 周辺の病院が次々と診... 続きをみる
今、全国的に産科空白地域がどんどん広がりつつあります。地域内のすべての産科施設が分娩取り扱いを止めてしまった場合は、地域の妊婦さん全員が他の医療圏で分娩しなければならない事態となります。 居住する県では分娩場所が全く見つからず、仕方なく遠路はるばる何時間もかけて(県境を越えて)当科までお産のためにや... 続きをみる
オズの原罪〜その23
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