ショートショート『透明光速』
地球から太陽まで1億5千万キロなんだって。でも、そのころのボクに1キロの実感もなければ、1億5千万なんて数字、今も実感がない。でも太陽は、望遠鏡なんか使わなくても、いつもすぐそこに見えていた。 タカシくんの家に行くと、ママはいつもと違う顔をした。 「タカシくん、遠くにお引っ越しをすることになったの。... 続きをみる
地球から太陽まで1億5千万キロなんだって。でも、そのころのボクに1キロの実感もなければ、1億5千万なんて数字、今も実感がない。でも太陽は、望遠鏡なんか使わなくても、いつもすぐそこに見えていた。 タカシくんの家に行くと、ママはいつもと違う顔をした。 「タカシくん、遠くにお引っ越しをすることになったの。... 続きをみる
あたし、決めたんです。今日、ファーストキスします。 だって彼のこと、愛してるんですもの。 つぶらな瞳。ノーブルな顔立ち。彼のこと、全部大好き。 ファーストキスの相手は彼以外考えられません。 で、どうすればいいのかしら? ソフトかしら、ディープかしら。 軽く触れあうバードキスで、チュ。ソフトすぎて気持... 続きをみる
西日の差し込む取調室。机の上にはボクが書いた本が山積みになっている。 刑事はその中の一冊を読み終えて、山の上に置いた。 『犯人は元夫殺人事件』 これはなかなかの野心作だ。題名で犯人をバラしつつトリックで勝負。で、どうだった?刑事さん。 「Dameda-na」 ダメ?どこが? 「Chanto Niho... 続きをみる
スチールドアを開くと、画廊は真四角の白い部屋だった。 箱の内側みたいな室内の正面には、絵が一枚だけ掛けられている。 温度計の絵。 学校の教室に掛けられていそうな、ごくありふれた温度計の原寸大の絵だ。それにしてもリアルな絵だ。 絵の背景も、額の外の壁も同じ白で区別がつかない。 それにしても、なんで温度... 続きをみる
近未来。突如飛来した宇宙人タイラー星人によって地球は危機に瀕していた。 地球防衛軍の必死の防衛が続いていた、そんなある日の夕刻である。 昼間の激戦を終えて、タイラー星人の戦闘機が続々と母船に向かって帰っていく。 すべての戦闘機が母船に収容されると、一隻の小型艇が現れた。 艇の舳先には竿が立てられ、竿... 続きをみる
意識が戻ると椅子に縛りつけられていた。 両手首、両足首もロープできつく縛りあげられ、身じろぎひとつできない。 「気がついたようだな」 デスクライトの白色灯を真正面から向けられて、あまりの眩しさに思わず顔を歪めた。 「どうだ、素直に吐いたほうが身のためだぞ。おまえは今日のことについて、どんだけ知ってる... 続きをみる
ゴングと同時にオレは弾かれたようにコーナーから飛び出す。高まる歓声。 リング中央、眩いライトのもとでオレのグローブとヤツのグローブがぶつかり合う。 ヤツは左ジャブで突きながら、右ストレートを狙ってくる。 対するオレは左で突き放しながら、打ち終わりを狙って左右から応酬した。 互いに牽制しながらのワンツ... 続きをみる
久しぶりに友人宅で飲み明かし、朝方仮眠して目を覚ましたらもう8時半になっていた。 携帯を開くと、別居中の妻からメールが届いていた。 〈翠の父親参観、遅れないように〉 あいかわらず愛想がない。忘れるものか。先月会ったとき、娘と指切りしたのだから。 「朝飯、食っていけよ」 友人が台所から声をかける。目玉... 続きをみる
「実はボク、二股してしまいました」 「ダメだろ~、二人同時に結婚話を進めちゃあ」 「いやそれが同時じゃないんです。タイムマシンを発明しちゃって、20年前に行ったら、どストライクの女性と出会って」 「で、その女性とも関係をもっちゃったわけ?」 「ハイ。おまけに身籠もっちゃって。生まれた赤ちゃんが、現在... 続きをみる
「首相、またしてもトモダチ党の勝利です。これはゆゆしき事態ですぞ」 「わかっとる」 首相官邸執務室。官房長官の報告に首相は頭を抱えた。 あ~あ、どうしてこんなことになっちゃったんだろう。 思い返せば二年前。 富士山麓にUFOが不時着。宇宙人ひとりを救出、保護した。 スカシッペ星人。名前からしてクサイ... 続きをみる
お父さんが咳払いをする。これで何回めだろう。 尻を動かすと、黒革のソファがギュウギュウきしんだ。 気まずいのはこっちも一緒だよ。ハルカ、どこ行ってんだよぉ。 「ハルカさんをください!」って言ってから10分?15分? お父さんは丹前に手ぇつっこんで腕組みして黙ったまんま。 リアクションしてくださいよ~... 続きをみる
単調な機械音、唸り続けるモーター音が工場内を満たしている。 スパナを手に見渡す長い長いベルトコンベアーの先はかすんで見えない。 ベルトコンベアーを流れてくる黒いボディ部分の四箇所にネジを留めるのがボクの仕事だ。 と言っても、コメディ映画みたいな早回しじゃない。 1分間に1部品ずつ。十分手が足りる。 ... 続きをみる
11時の巡回を終了、ナースステーションに戻った。 集中管理モニターで全室の患者様のSPO2値と脈拍を確認する。大丈夫、皆様ぐっすり休まれている。 一人きりのナースステーション。見渡す病棟通路は照明が落とされ奥は闇に包まれている。 人工呼吸器や計器類の電子音が時折聞こえるだけ、なんて静かなんだろう。 ... 続きをみる
「誘拐? そんなんじゃないわ。われわれは公的な機関なの。国土交通省、気象庁、気象研究所セクター9。 ヒロシ君、あなたは選ばれたの。 わがセクターは公には存在していないわ。世間に知れると、その、いろいろ面倒なことになるから。あなたも秘密は守ってね。 何をしているところかって? う~ん、ヒロシ君は最近天... 続きをみる
漆黒の闇に耳を澄ますと、対岸の蚊柱の羽音さえ聞こえてくる。 上流から篝火が見えはじめ、数を増し、穏やかな川面をオレンジに染める。 篝篭にくべられた薪が爆ぜて火の粉が舞うたびに、腰蓑姿の鵜匠の姿が浮かび上がる。 十数本の縄を自在な手さばきで操っている。 その一本一本が鵜の首に。その嘴に捕らえられて光る... 続きをみる
議長「えっとじゃ決採りま~す。副議長さん、も一回、演し物案、読み上げて」 副議長「ハイハ~イ、今年度の学祭の演し物案は、次の五つで~す。 1案『大奇術ショー』! 2案『歌声喫茶』! 3案『アングラ映画』! 4案『オペラ劇』! 5案『マグロの解体ショー』! では投票はじめ~」 数分後。 副議長「では集... 続きをみる
ひさしぶりの雨の午後、店の外を行き交う傘を見つめていた。 レインコートのナフタリンのにおいに、さらに憂鬱になる。 「なんで嘘つくんだよ」 ボクの言葉に瑠璃が震えた。 血の通っていない頬。青白い手。触れればきっと氷みたいに冷たかったはず。 「同窓会なら同窓会だって言やあいいだろ」 沈黙。そして、 「ご... 続きをみる
博士「お、誰かと思えば、かつてわしの助手を務めていて勝手にアメリカに渡って三年。突然舞い戻ってきた小林君じゃないか」 助手「苦節三十年、世間からすっかり忘れ去られた孤高の研究家、神谷博士、お久しぶりです」 博士「ま、さりげない人物紹介はさておいて、入りたまえ」 助手「どうですか?進んでます?研究のほ... 続きをみる
(ガーガー・・・) 「CQCQ、応答願います。あ、ステーション?よかったぁ。 こちらアルファ探査船。惑星オメガ探査の概況を報告します。 えっと、惑星の印象は、そうだなぁ、タイムマシンで地球の過去に出掛けたかと錯覚しましたよ。 空気の組成も同じ、重力も同じ。青い空、青い海。生い茂る植物、魚に鳥に哺乳類... 続きをみる
(佐智子) なになに?今日4月23日は『サン・ジョルディの日』? 愛する女性には赤い薔薇を、愛する男性には本を、互いに贈りあう日なのね。ふ~ん。 ドラゴンの生贄になろうとしていた姫君を白馬の騎士が現れて救ったんですって。ロマンチック~。 ウフ、一郎さんに本を贈ったらきっと驚くわ。 でも今月きびしいの... 続きをみる
ボクが幼稚園に通っていた頃、『サイボーグ009』という漫画があった。 ボクはすっかり009にかぶれてしまい、自分は009で、将来は003としか結婚しないものと信じていた。 サイボーグのボクは秘密裡に一般家庭で育てられていて、有事になったら博士たちが迎えに来るにちがいない。 当然、ボクの身体の中には精... 続きをみる
例によって老媼が川で洗濯をしていると流れ来るものがあった。 川辺に引き寄せ引き揚げると、大きな箱である。 例によって媼嫗、箱を持ち帰り、翁が柴刈から戻るのを待った。 さて、翁が戻ると箱を俎板に乗せて思案した。 仮に箱の中から、桃太郎のごとく箱太郎が出てきたとしよう。 なんらかの超自然的な成長を遂げて... 続きをみる
此んな処にガウヤが。 民子は、はたと足を止め、母屋差し掛けに立てた竹組を覆ふガウヤを見上げた。 暑苦しく密生した葉の一枚一枚は守宮の脚裏に似た形をしてゐる。 彼方此方に真緑をした紡錘形の実がぶら下がつてゐる。 沸沸と泡立つ疣は緊密な疱瘡を思はせ、首筋にぞぞと痒みが走つたその時。 にも増して悍ましい物... 続きをみる
まもなく競技が始まる。 緊張のあまり、身震いがする。 鼻息が荒くなっているのに気がついて息をととのえようと思うが、ままならない。 ボクの隣にもボクと同じ連中が肩を並べて、開始の合図を今や遅しと待っている。 あるものは目を閉じて集中している。 あるものは興奮のあまり身じろぎしている。 この中で勝者とな... 続きをみる
バーン! 息急き切って駆け込んだ私の背後で、重い防火扉の閉じる音が響いた。 閉鎖された狭い空間に、私は犯人と至近距離で対峙した。 逃げ場を失い、飛び出しナイフで威嚇する、目出し帽の犯人と。 抵抗を止めるように警告を発したがまったく応じない。。 再度警告したあと、マニュアルどおりにしかたなく拳銃を抜い... 続きをみる
わたしは地球。 46億年前には数千度のマグマのカタマリだった。 温度が低下すると硫化水素の海が誕生し、地殻が形成した。 わたしは地球。 原始の海に原始生物が誕生するのを見た。 カンブリア爆発の海を悠然と泳ぐアノマロカリスを見た。 三葉虫が栄え、アンモナイトが栄えるのを見た。 わたしは地球。 3億5千... 続きをみる
はじまりは、ユータが登校中に拾った、ゴミコンテナに捨ててあったソレ。 ソレは、ピノキオほどの大きさのロボットだった。充電したら動き出して、ユータは大喜び。 いやもう昭和のブリキ玩具まんまのポンコツ。動きものろいしバランスが悪い。喋るのは喋るが間の抜けた感じだ。友だちに見せると笑われた。ろくに売れずに... 続きをみる
貸し切りの展望ラウンジ、窓際の二人掛けテーブル。 彼女が右手を伸ばせば届くところに特殊強化ガラス、それに反射してもうひとりの彼女が彼女の隣に座って見える。ガラスの外側には、宝石を散りばめたように星屑が煌めいている。お気に入りの白ワインの芳醇な味わいに、グランドピアノの生演奏が華を添える。 よ~し、決... 続きをみる
巷じゃ家電の値崩れがとまらないなんて大変です。おかげでとうとう、うちも買っちゃいました。 タイムマシン。 といっても生身の人間が時間旅行できる装置じゃありません。ほら、この昭和のテレビみたいなシロモノです。 この画面を通して見るだけなんですよ。しかも見えるのは過去だけ。 白黒テレビの画面が鏡みたいに... 続きをみる
「エ~、テス、テス」 カコッ。キーン。 「おっと失礼、ハウっちゃいましたぁ。(咳払い)只今御指名に預かりましたウマゴヤシです。 僣越ながら乾杯の音頭をば務めさせていただきます。ご唱和、よろしくお願いします、 と、のその前に新入社員の諸君、入社おめでとうございます。心より歓迎いたします。 今年一年は諸... 続きをみる
コンビニで雑誌を立ち読みしていると、駐車場で少年たちが掃除をしている。 おや?珍しいな。ボーイスカウトじゃないか。 つば広帽子、カーキ色のシャツに短パン、首にはネッカチーフ、肩にはワッペン。 楽しげに知らない歌を合唱しながらゴミを拾い集めている。 どっからどう見てもボーイスカウト。 ボクも小学生のこ... 続きをみる
♪ぞうさん♪ぞうさん ♪おはながながいのね ♪そうよ♪かあさんも ♪ながいのよ (『ぞうさん』まど・みちお詩・団伊玖磨曲) 私はこの歌がきらいだ。テープのせいかスピーカーのせいか、割れた音が耳に障る。 「象物園にようこそ。さあこちらから」 飼育員が愛想笑いを浮かべて案内する。 「最初の象は、はいこち... 続きをみる
「太陽系外縁、冥王星軌道距離に到達しました」 観測船の操縦士の言葉に、窓に寄って太陽を探したがあまりに小さかった。 太陽系の大きさを実感するために、太陽直径を地球人である私の身長ほどに縮小してみよう。 すると地球は小指の爪ほどの大きさしかない。私から150メートル離れて私の回りを公転している小指の爪... 続きをみる
「ただいま~・・・つって」 薄暗い玄関でひとりごち、靴箱の上のキーフックに鍵を掛けた。 もう11時か。風呂入って寝よう。 真っ暗なダイニングに入ると、部屋の片隅にぼんやりとした人影・・・ ゆ、ゆ、幽霊だ! 女の霊が顔をあげ、俺を見つめた。 その顔は・・・まちがいない。妻だ。妻の幽霊。 「おまえ、なん... 続きをみる
平日昼下がり、急ぎの用事があって商店街はずれの理髪店に入った。 初めて入ったその店に先客はなかった。 ヨークシャーテリアがちょこまか駆け寄って、しゃがれ声で吠えた。 続いて現れた床屋のオヤジはボクと似た背格好、少し年上か。 コラ、と犬を叱りつけて奥へ連れて行き、ボクを中央の理髪椅子に座らせた。 三つ... 続きをみる
「ママ~、今日のおやつ、何~?」 ママがダイニングテーブルの上にお皿を置きました。 「やったぁ!あんまんだぁ!」 「さあ、そう決めつけてしまっていいのかしら?ヒロシちゃん」 「え。まさか肉まん?」 あんまんか?肉まんか?割ってみないとわかりませんもん。 「はたしてそうかしら?」 ママがハミングします... 続きをみる
ちょっと、いい?なんて美佐子さんが急に呼び出すもんだからどぎまぎ突っ立っていると、 いちばん嫌いな食べ物はなに?なんて聞くのさ。 納豆かな、くっさいからってマジで答えたら、彼女、ボクの鼻先に指立てて、 その、くっさい納豆を毎日毎日食卓に出されたらどんな気分?毎日手紙寄こすの、やめてくんない?ゴミにな... 続きをみる
『桜丼はじめました』の貼り紙が気になって仕方がない。 なじみのうどん屋に向かう路地裏にその食堂はあった。 軒の低い家並みの一軒、貼り紙さえなければ気づかなかった小さな店だ。 出入り口横のガラス棚にはメニューの見本などひとつもなくて、空っぽの水槽みたいだ。 だまされたと思って。 桜のほころび始めたある... 続きをみる
コンサート会場のスクリーンに四人の演奏者たちが映し出される。 第一バイオリン、第二バイオリン、ビオラ、チェロ、それぞれの演奏者たちが座席に納まった正面映像。 彼らそれぞれが別々のヘリコプターに分かれて乗っている。 エンジンタービンからメインローターに回転が伝わり浮上し始める。奏者たちが『上昇』を演奏... 続きをみる
「おっ、いいねぇ。いいじゃないの、コレ。手をとりあう人。抱き合う人。拍手する人。で、このコブシを握ってる人は?」 「ガッツポーズですよ。全身に喜びが満ちあふれて感極まってる感じ、芸術的でしょ?」 「確かになぁ。で、この感動のワンシーンはどんなふうにして記録されたんです?」 「ええ、実は・・・」 一週... 続きをみる
ガタンゴトン、ガタン、・・・ゴトン、・・・ 単調なレール音のリズムが次第に間遠になって、駅が近いとわかる。 上にあげた窓から、菜の花のむせる香りとともに、到着を待つ客の声、そして弁当売りの声が届く。 「弁当いかがっすかー、弁当ーにお寿司ぃ、お茶はいかがっすかー」 鳥打ち帽に半纏前掛け、草履姿の弁当売... 続きをみる
ステージの上、マイク片手に博士は会場を見渡した。 溢れんばかりの科学者連中、取材記者。そして最前列には政府の要人たちが鎮座している。 できるだけ平易に、この大発見を伝えなくては。博士は口を開いた。 「昨年、わが国の宇宙探査船が、かもねぎ座タウ公転軌道航行中に偶然、宇宙空間を浮遊するカプセルを発見、回... 続きをみる
(ポロン星人) ボク、宇宙人なんですよ。しかも地球侵略に来た悪~い宇宙人。 んなこと、のっけからバラす侵略者はいないって? ポロポロ~ン!ボクたち、地球人より数倍かしこいから、心配御無用。 ただね、ボクたちってカナブンくらいに小さくて、カゲロウみたいに弱っちいんですよ。 で、光を屈折させて姿を隠すシ... 続きをみる
彼女の言うことを無視してハンドルを切ったら、山道に迷い込んで。 日が暮れて、黒々とした山々が威圧するように聳え立って、気分まで重くなって。 彼女が引き返すように繰り返し言うもんだから、ますますむきになってアクセルを踏んで。 工事を終えたばかりの道が終わって、古いアスファルトの田舎道になって、 とうと... 続きをみる
あまり鳴ったこともない携帯が朝から鳴りっぱなつだ。 「ねぇねぇ、矢菱君、今日さ、デートなんかどう?」 「おーい、元気だった?今夜飲まないか?俺のおごりだぞ」 最近会ったこともないのに。どゆこと? ちらりと壁のカレンダーを見て気がついた。 ハッハ~ン、そっか。そ~ゆ~ことね。 4月1日。それで、みんな... 続きをみる
むかしむかし、ジャックという少年とお母さんが貧しく暮らしていたんだけど、 家の中の売り払うものも底をついて、泣く泣く大切な牝牛を手放すことに決めて、 市場でなるたけ高く売るように頼まれたジャックだったんだけど、 途中で会った男に言われるまま、牝牛と豆を交換してしまって、 豆の袋をもって家に帰ってお母... 続きをみる
愛想のいい店員に勧められるままに、新型軽自動車に試乗した。確かに乗り心地いいわ、コレ。 助手席のミサキが腰を弾ませてはしゃぐ。 母ひとり子ひとり、これからはこの軽で十分だ。 がんばんなきゃ。ぐんとアクセルを踏んだ。 さすがは軽、エンジン音が軽い。だが車内は広々、計器盤にもよくわかんないメーターがズラ... 続きをみる
げっ。 突然、目の前が真っ暗に。なんてこった。 書斎で読書に夢中になっていたら、突然のこのザマ。 停電のときって、もちろんパソコンもダメ、テレビもダメ。 でも暗くて本が読めないってのがいちばん辛いよなぁ。 「お~い、停電だぞ~」 声をあげると、妻が居間から来てくれた。 「停電じゃありませんよ、あなた... 続きをみる
「君はさぁ、人を殺したことある?」 唐突な言葉にわが耳を疑った。 「まさか。ありませんよ、そんな。木嶋さんはあるんですか?」 「・・・あるよ」 そう言って美味そうに煙を吐いた。居酒屋の店内に、まったりと甘ったるい香りが漂う。 ココナッツミルクのような。ビスケットの封を切ったときのような。 タバコの箱... 続きをみる
久しぶりに彼が来た。よかった。元気にしてたんだ。 うどん専門店の厨房奥で洗い物をしながら、わたしは全神経を彼に傾ける。 四週間?うん、そのくらいは姿を見せなかった。 それまでは毎日、平日のこの時間になると店に現れていたのに。 以前と変わりのない、どこにでもいる五十がらみの役人風の男。 名も知らぬこの... 続きをみる
あ。 彼ったらまた見てる。 私の視線に気がつくと、真っ赤になって目を伏せる。 もう!まったく奥手なんだから。 授業中にこんなふうに見つめられる日もあるし、まったく見ない日も。 男の子の気持ちって気まぐれ。 トオル君と同じクラスになって、最初から私のこと気になってるのはわかってたわ。 修学旅行のとき、... 続きをみる
え?採用? 私が採用されたんですか?本当にいいんですか、私なんかで。 中肉中背、標準的な日本人体型なのがいい?客も同じように着こなせそうなところがいい? 早速?いいですとも。 ヘアスタイリストの方ですか。お願いします。 え?次は下着になれ?そりゃそうですね、マネキンのモデルですもんね。 写真をたくさ... 続きをみる
チリンチリン。 「はい、どなたさま?」 「あ、初めまして。私、こういう者です」 「カスタム放送局?なんですか、それは」 「テレビ業界は、かつて一方通行に情報を送りつけるばかりでした。ニュースしかりドラマしかりバラエティしかり。デジタル情報にしても双方向機能にしてもおまけに過ぎませんでした」 「ほほう... 続きをみる
昔の人は言ったもんです。『万物に精霊が宿る』、なんてね。 博士は、ついに『精霊を見る』方法を見つけたんですよ。 それは、偶然の産物だったんですけどね。 博士の研究は、限りなく人間に近い人工知能ロボットを作ることでした。 電子回路で、感性や感情の領域を再現するのは至難の業でした。 博士とボクは寝食を惜... 続きをみる
「ただいマンゴー!」 「おかえリンゴ。まあケンタ、そんなあわてて」 ケンタくん、玄関にズックを脱ぎ散らかして、ズダダダダダダ! 二階に駆け上がると、部屋にランドセルをドーン! 「ミチオくんとこで遊んでくるー!」 そのまんま、遊びに行ってしまいました。 静まりかえった部屋の片隅で、ひっくりかえったラン... 続きをみる
アパートの階段下で、ルカが赤ん坊を抱えてボクの帰りを待っていた。 「その赤ん坊はどうした」と尋ねると、「あなたの子どもだ」と言う。 「身に覚えがない」と反論すると、「この子は天使だから」と言う。 「天使なものか。ただの赤ん坊だ」と確かめる。翼など欠片も生えていない。 するとルカは、「わたしにははっき... 続きをみる
プルルル~ 「ハイ、日本赤十字社、なんでも電話相談窓口です」 「もちもちぃ、ボク、質問があるんでちゅけど」 「スミマセン、ベルク・カッツェみたいなオジサン声で子どものフリをした方はちょっと」 「オジサン声で悪かったわね。質問あるんだけど、いい?」 「ハイ、こちら電話相談窓口では、赤十字に関する質問に... 続きをみる
午前10時。父さんから電話。 父「お~い、すまん、すまん。靴を忘れて来ちまって。いやぁまさか靴を忘れるとはなぁ。ハッハッハッ。すまんがおまえ、こっちまで持って来てくれないか?」 母「もう、靴を忘れていく人がありますか。そそっかしいったらありゃしない。自分で取りに帰ってきてくださいよ」 父「こっちにも... 続きをみる
あ、また始まった。町田さんのポンコツ自慢。 「いやその結果がこれですよ。尿酸値も肝臓も全部※ですよ。※、知ってます?即時治療を要す。それでここに来たんだけど、数値見たドクターが驚いてんですから」 そこまで話して、ボクの反応を待つ。ボクはどうにも居心地が悪くなって仕方なく、 「それは大変ですね」 すか... 続きをみる
「ただいま~」 ただいまって、もう1時、過ぎてっぞ。ショッピングに行ったら、いっつもこの調子だ。 「お父さんゴメンナサイ、お昼は『ピコリッチ』のサンドイッチでいい?」 『ピコリッチ』?ああ、近所にできたテイクアウトの店。 『本場の味!』なんてノボリがパタパタしてたけど、本場ってどこやねん。 オープン... 続きをみる
真夜中、おれはトンネルの中を歩いている。 日没からも日出からもかけはなれ、入口も出口も見えなかった。 酔いはすっかり醒めちまった。 歩みをとめて見上げる。水滴の音がコンクリに反響する。湿っぽくてイヤなにおいがする。 早く出よう。腐ってない空気が早く吸いたい。 前よりも急ぎ足で歩み始める。 間もなく、... 続きをみる
アーケード街中央広場・・・メールだと確かここでバイトのはず・・・ パンダの着ぐるみが目印だってんだから、わからないわけがない。 いたいた、ウララさん。 パンダになって、チビッコたちと握手してる。がんばってるなぁ。 え?ふたり?パンダがふたり?胸に名札がついてる・・・『シンシン』と『クンクン』? 名札... 続きをみる
丁重に捧げ持ったレコードを、ターンテーブルにセットする。 静かに、静かに、息を詰めてレコード針を下ろしていく。 微かなクラック音、回転ノイズ。 それが一瞬収まった静寂を突いて、曲のイントロが始まる、この瞬間がたまらない。 ステージ上でバンドが互いに目で合図を送り合い、せえので演奏を始める、あの呼吸み... 続きをみる
「お、犀田くん、愛妻弁当かね?」 上司の野々村さんの声に、事務所のみんながのぞきこみます。 注目を浴びて、顔が火照ってしまいました。 ボクが新婚ホヤホヤなのは、みんなも知ってのとおり。 いつもは社員食堂で食事を済ませているボクが、新婚早々、弁当を広げたんですから。 フタをパカッ、 おお!さすがは初め... 続きをみる
えっと、他のオッサンの汗ジミのないタオルのところは・・・と。 よし、この辺。 どっこいしょ。 ふ~、12分計・・・今、『5』のところね。5!5!っと。しっかり覚えろよっと。 一回めだもん、12分行っちゃうかぁ? ふ~、それにしてもこのサウナ、平日はいっつも『水戸黄門』の再放送だよな。オッサンたち、ど... 続きをみる
四方八方、火の海だ。もう助からない。 ボクがバカだった。生徒総会の原稿なんてまた作りゃ済むことなのに。 煙にむせながら床にへたりこんだそのとき、炎の向こうから人影が見えた。 目の錯覚か?いや、間違いない。人だ。銀色の防火スーツに身を包んだ消防士だ。 「あきらめるな!さあ、こっちへ!」 がっしりとした... 続きをみる
「中央管内火災発生、直ちに現場に急行せよ」 緊迫したアナウンスが署内に谺する。 耐熱防火服を身にまとった消防士たちがわらわらと格納庫に駆け込む。 現場は、7階建てデパート。いよいよ出番だ!次々と乗り込む、それは消防車ではない。 ロボットだ。テレビアニメでお目にかかった、あの巨大ロボだ。 真っ赤に塗り... 続きをみる
「ねぇ、パパ。フルフィーって可愛いのよ。ユウちゃんち、もう飼ってるんだって。いいなぁ」 フルフィーか。知っています。今、巷で評判の猫です。 先日も『おはようテレビ』で紹介されていました。 『見てください。しっぽがふわふわもふもふ、体と同じくらいおっきいんです。人なつっこくて、とっても飼いやすい猫ちゃ... 続きをみる
担任が呼名したら、立ち上がって、左足から一歩前。 向きを変えて中央通路へ。それからステージ下で来賓へ一礼、教師に一礼。 ステージの上では3歩前・・・左、右、左?右、左、右? どうだっけ?どっちだっけ? ああ、この張り詰めた空気はどうだ。 自分の呼吸音が気になって、ゆっくり息を吐こうとすると余計に音が... 続きをみる
「じゃ出掛けてくるから。俊夫君、留守番よろしく頼んだよ」 「ええ、おまかせください」 「あ、ひとつ申し添えておくが、台所にある附子には気をつけてくれたまえ」 「え?附子、ですか?」 「君、附子を知らんのかね?附子とはトリカブトのことじゃ。その風に当たってさえ滅却するという猛毒じゃよ」 「ヒィィ、おっ... 続きをみる
9時20分。田中頼子。 あ、キス、しちゃうの?抱き寄せて・・・唇が近づいて・・・ うわ、やっちゃった~・・・濃厚~! この二人、マキオと美紗って本当に交際してるらしい。私生活でもやってるんだろうか。こんなふうに。 いや、さらに過激に違いないわ。互いの唇を貪りながら、相手の服を一枚一枚脱がして・・・ ... 続きをみる
長い長い孤独な航海の末、ボクは地球に戻ってきた。 宇宙艇の窓から見える地球の姿を、どう形容すればいいだろう。 燃え尽きたマッチの軸?火山が噴き出した軽石ボール? とにかく目の前の地球は、見るも無残なスカスカの球体に過ぎなかった。 ボクが地球人でなかったら見過ごしていただろう。 だが、ボクに他に帰るあ... 続きをみる
「先生!蘊蓄斎先生!」 「おお、これはオシエロ君とオネダリちゃんじゃないか。久しぶりじゃのう。なんじゃ?今日も今日とて自己解決を放棄してあなたまかせの他力本願かね?」 「先生、どうしてミシンはミシンって言うんですか?」 「おやオシエロ君、小学生らしい質問じゃな。英語の『Sewing Machine』... 続きをみる
ドン、ドン、ドンドンドンドン! 『北町奉行、遠山左衛門尉様、ご出座~』 「あ、リカ。どうしたんだよ、何度も電話したんだぞ。え?もう電話しないで?って、なんだよ、いきなり。夕方待ち合わせに来ないから心配してたのに」 『これより船大工喜助殺しの一件について吟味を致す、一同の者、面を上げい』 「え?女たら... 続きをみる
え? 今、なんつった? なに、その言い方。セクハラかっつーの。 会社の給湯室でカップラーメンにお湯注ぎながら、急須のお茶っ葉捨ててる女子に言う話? デリカシーないっちゅーか、なんちゅーか。 思わず、引きつった笑顔で固まってたら、お茶っ葉がゴミバケツにボト。 サエキさん、何もなかった顔でお湯入れたラー... 続きをみる
『続いてのニュースです。S岳周辺地域で本日震度3を観測。昨年から相次ぐ地震に地元住民は不安を募らせています』 「あのさ、今週末の合コンのことだけど」 「7時30分だったよね」 「サクラダ君には無理言ったんだけど、タクヤ、やっぱ来れんだってさ。サクラダ君、乗り気じゃなかったよね?」 「ああ、まあ」 「... 続きをみる
(誠忠中学、職員室) 「見てごらんなさい。近藤さん、あなた、どうお思いになって?」 「茶髪金髪、丈の短いスカートに腰パン、指輪にネイルにお化粧・・・腐りきっています、先生」 「そう、膿んでるわ。わたくし、この学校の未来を憂えておりますのよ」 「わたしたち生徒がしっかりしなければ学校は亡びます!」 「... 続きをみる
空間モニタに恒星間巡航艇が浮かび上がる。 生徒たちが見守る中、ぐるりと一回転、その全容を披露する。 「ずいぶん旧式な船だなぁ」 「これってカンリン号でしょ?」 「え?地球人が初めて、地球人だけの力で恒星間航行に成功したっていう、あの?」 「こんなんでアメリゴ星まで二千光年の旅を?無理だよう」 先生が... 続きをみる
わたしが子どもだったころ。 岡本の姉ちゃんの、肩かけスカートがあこがれでした。 わたしたちはといえば、足首をゴムでしめた、花柄のネルのもんぺをはいていましたから。 もう小学校に上がってらした岡本の姉ちゃんの家は宮司さんでお金もちで、 それは立派なおひな人形が飾ってありました。 お座敷に置かれた石油ス... 続きをみる
金曜日の夕刊、テレビ番組欄の下に待ちに待った映画の広告。 「未知との遭遇」 地平線の彼方へと一直線に続く道、その道の果てが光を放つ、あの印象的な広告! 広告を見ただけで心臓がバクバク高鳴った。 翌日半ドンで学校を退けると、ボクはシュンタとチャリを漕いで、アーケード街を駆け抜けて映画館に直行した。 シ... 続きをみる
男「コラ~おとなしくしろ!」 女「イヤアアア!」 女学生のか細い腕をひっつかみ連行せんとする、黒装束にサタンのお面の怪しい男。 ブロロロロン! エンジンの音も高らかに現れ出でた仮面の男、三日月を背に男を制す。 ?「やめろ!サタン野郎!」 白タイツ上下に白マント、白ターバンにサングラス、サタンより不審... 続きをみる
調査船ディスカバリーの甲板に報道陣が集まっていた。 巨大な油圧ウィンチが回転し、海水を滴らせたワイヤを巻き上げていく。 『先月、深海探査艇が発見した謎の物体がついに引き揚げられます!果たしてこれは何なのだぁ?』 海水が泡立ち、波間から石柱のような物体が姿を現した。 黒い。とらやの羊羹『夜の梅』よりも... 続きをみる
はてさて俄雨に祟られまして街道行きかう馬子もお侍も芸者衆も右往左往でござんす。 あるは木の陰あるは庇陰と身を寄せますがさらに雨足強く、 街道筋の旅籠屋は旅客山為してさてさて相部屋となつた次第でござんす。 「先生、蘊蓄斎先生とやら」 「そう哮るな。お客人」 「こう雨に降られちや遊びにも出れねえ。どうだ... 続きをみる
『ボクのパパ』 ボクのパパのおしごとは、プロレスラーです。 ゆうめいなだんたいのゆうめいなわるものレスラーです。 きょうきをつかったり、いすをなげたりします。 くろいふくめんをかぶって、いいもんレスラーとたたかって、わざとまけます。 パパはいつも言っています。 わるものがつよければつよいほど、いいも... 続きをみる
瀟洒な洋館の大広間、探偵は関係者一同を見渡した。 「皆さん、夜分申し訳ありません」 館の女主人が首回りにショールを寄せながら尋ねた。 「こうして集まるからには、真相を突き止められたのね?探偵さん」 「ええ」 一同がどよめいた。 探偵が質問していく。 「白ヤギさん、あなたは黒ヤギさんにお手紙を書きまし... 続きをみる
ギュギュと合成皮革のソファが軋む音がしたので目を開くと、隣に痩せた男がいた。 薄暗い午後の病院の待合室、コの字に並んだソファに他に患者が待つ姿はない。 なぜわざわざボクの隣に?それにしても華奢な男だ。生気がまったくない。 足を患っているらしく、洒落た杖を手にしている。日焼けで剥けた皮みたいにカサカサ... 続きをみる
けたたましく繰り返す警告音。 基地通路を赤く浮かび上がらせる点滅ランプ。 ボクは彼女の手をしっかりと握りしめて、脱出艇へと急ぐ。 間もなく、基地は惑星もろとも爆発して消え去ってしまうのだ。彼女だけは救わなくては! 作業用エレベーターに乗り込み、地上階へのボタンを押す。ゆっくりと閉じるエレベーターのド... 続きをみる
ゴンッゴンッ 「おい、起きろ」 ゴンッゴンッ いたたたたっ、痛いじゃないか。 ボクが目を開けると、博士がボクの顔を覗き込んでいた。 「お、気がついたな。どうだ?頭を叩かれて痛かったか?」 「そりゃ痛いですよ。勘弁してください」 博士は満面の笑みを浮かべた。 「大成功じゃ。世界初、痛覚を持つロボットを... 続きをみる
「タチワナ、タチワナ。応答せよ、タチワナ」 長い間。 「こちらタチワナ。聞こえますか、どうぞ」 「こちらアームストロング。タチワナ、現在のそちらの位置を報告してください、どうぞ」 互いの位置を確認。 「こちらアームストロング。そちらの軌道に合わせて、こちらから軌道修正します」 アームストロングがその... 続きをみる
2年の2学期、わんぱく学級にジュリアンが転校してきました。 「オハヨッゴザマ~ス!皆サン、僕トオ友ダチナテクダサ~イ」 キャ~!まるで王子様みたい!女の子全員の目がハートマークです。 ジュリアンは勉強も運動もバリバリ、性格もよくって、すぐに学級一の人気者になりました。 権木ツネ子はジュリアンと真反対... 続きをみる
2月22日水曜日。 彼女とよく利用するイタリアンの店で食事をした。 石窯焼きのカリカリのチーズピザを分け合ってから、 彼女はカルボナーラ、ボクはバジリコ。 よく冷えたジンジャーエールで喉を潤す。 いつの間にか、この店ではこのメニューが定番になった。 ボクたちがお互いの仕事の都合で水曜日に会うのが普通... 続きをみる
講堂には100人の大学生が犇いていたが、鉛筆を走らせるカリカリという音しか聞こえなかった。 今日、最終講義のこの時間、恒例の学期末履修試験なのだ。 単位の成績の如何、取得できるか否か、そのすべてはこの試験にかかっている。 この講義の教授がしかつめらしい顔で学生たちを見渡す。 演台の上のリンが、講堂全... 続きをみる
中学校、午前中の休み時間、女子同士が憤慨しているのを聞いた。 「バレンタインデーってずるいよね。男子ばっかりいい思いして」 「そうよそうよ。お返しとかじゃなくって、男子がチョコくれる日もないとね」 わかってないなぁ。 ボクは肩をすくめる。 いい思いをするのは、貰える男子だけ。逆を考えてみろよ。 人気... 続きをみる
>ちなみに、扉を開けたけどスカっていう落ちは候補にありましたか? by musashi211さん というわけで、毎日コメントをくれるmusashi211さんのリクエストに応えて、『扉を開けたけどスカっバージョン』を考えましたよぉ!男子中学生向きにエロいぞぉ。 昔、半野蛮の王の国があった。王女が家臣の... 続きをみる
いやぁパソコンって楽しいねぇ。 今宵も今宵でネット三昧、深夜布団にもぐりこんで目を閉じると何やら気配が。 まさか、幽霊? 目を開いてビックリ、枕元に裸んぼの少年が正座しています。 その頭の四角いことといったらテレビのよう・・・あ、これは以前使っていたパソコンのブラウン管モニターです。 暗い画面に浮か... 続きをみる
時は昭和。 猛吹雪がビュウビュウ吹きすさぶ夜、山小屋に孤立した山男父子が身を寄せております。 伝説の山男、星一穴とその息子星豹馬であります。 「ピューマ、眠ってはいかん!歌を、歌を唄うのだ!」 「父ちゃん、そのために『旅のしおり』を?」 ウム、一穴うなずきます。お手製のしおり、後ろページは父セレクト... 続きをみる
ボク、コウタ。わんぱく小学校1年2組の飼育係。 ウサギやハムスターのお世話をするのが大好き。 縁日から帰ってきた姉ちゃんが、ボクにピィちゃんをくれたんだ。 ピィちゃんは、まっ黄色のかわいいヒヨコ。 お父さんにインターネットで飼い方を調べてもらった。 段ボール箱にオガクズを敷いて、白熱灯で40度近くに... 続きをみる
昔、半野蛮の王の国があった。王女が家臣の若者と道ならぬ恋に落ち、やがて王の知ることとなった。怒った王は彼に右左二つの扉がある闘技場で扉の選択を迫った。一方の扉の向こうには人喰い虎が、もう一方には絶世の美女が待っている。王女はこっそりと右扉を指す。女か?虎か?さあどっち? コース⑥ 王「悩めるお前に朗... 続きをみる
昔、半野蛮の王の国があった。王女が家臣の若者と道ならぬ恋に落ち、やがて王の知ることとなった。怒った王は彼に右左二つの扉がある闘技場で扉の選択を迫った。一方の扉の向こうには人喰い虎が、もう一方には絶世の美女が待っている。王女はこっそりと右扉を指す。女か?虎か?さあどっち? コース① 男は、躊躇なく右の... 続きをみる
男に 捨てられた 初めて抱かれた男に見るも無残に 就職が決まって 町を出て行くからと言って 雑誌とか CDとか 古着とか 身辺整理をするついでに 私も捨ててしまうなんて 隔週一回の資源ゴミの日に捨てたのは 彼の最後の思いやりだったのか? ズタズタに細切れに粉砕して 泣いて 泣いて 泣いて キレイさっ... 続きをみる
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最推しの悪役令嬢に転生したので、シナリオ無視で「私」を全力で幸せにします!: ~王子とヒロインを論理と経済力で完全論破したら、隣国の氷の皇帝に溺愛されちゃいました~
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