●小説・・ 「じじごろう伝Ⅰ」 狼病編..(9)α
9. 住宅地の中に立つ、二階建てのアパートは、細長い直方体の白っぽいビルで、側面上部に“サンライズ・コーポB棟”と黒く銘打たれていた。一階二階にそれぞれ五室づつ部屋があり、ビルの片側に二階へ登る外階段が着いている。二階の一番端の部屋が、“ワカト健康機器産業株式会社”に勤める会社員、藤村敏数の住まいだ... 続きをみる
9. 住宅地の中に立つ、二階建てのアパートは、細長い直方体の白っぽいビルで、側面上部に“サンライズ・コーポB棟”と黒く銘打たれていた。一階二階にそれぞれ五室づつ部屋があり、ビルの片側に二階へ登る外階段が着いている。二階の一番端の部屋が、“ワカト健康機器産業株式会社”に勤める会社員、藤村敏数の住まいだ... 続きをみる
*(『狼病編..9α』の続きです。) 「オオゲサだな。三角関係の痴話喧嘩だろう」 そう言って達男は、アパートの外階段へ向かい、野次馬オヤジは、人だかりの塊へと戻って行った。二階外付け通路を一番奥まで行くと、藤村敏数の部屋に行き当たった。この部屋は過去に、三、四回は遊びに来たことがあった。一度は、藤村... 続きをみる