人というものを、広く見渡してみて、先ず思うのは、普通の俗な人々がいかに多いかということである。 現今の社会は、やたらと創造性を発揮せよとか、独創を重んじるとかいうのだが、さて、普通の人にそうしろと言ってみたところで、創造性も何もなく、生活態度も知識も知恵も、何も変わり映えもせず、旧態依然そのままであ... 続きをみる
人というものを、広く見渡してみて、先ず思うのは、普通の俗な人々がいかに多いかということである。 現今の社会は、やたらと創造性を発揮せよとか、独創を重んじるとかいうのだが、さて、普通の人にそうしろと言ってみたところで、創造性も何もなく、生活態度も知識も知恵も、何も変わり映えもせず、旧態依然そのままであ... 続きをみる
わたしは、同じ県の出身なのだが、詩に「ばかもの」とか「ばかものどもよ」という語句を、入れなければ、気の済まない女流詩人がいた。 言わば、俗を俗語で、断つ、という案配の詩と言ってよかろうと思うが、どうにも、こうした詩は、わたしは好まない。 俗は俗として、厳としてある。詩を書く者の、端くれの立場から言え... 続きをみる