哀しくのムラゴンブログ

あなたの知らないところで

夜明けの頃に見た色は 哀しく滲んで部屋を染めた 遠くに聴こえる列車の音に 得も知れぬ懐かしさを感じて 泣いた 誰も知らないところで あなたの知らないところで 泣いた 重ねた嘘が私を苦しめる あなたの知らない夏が来る 不安で押し潰されそうになっても 素知らぬ顔で歩けるけれど 誰も知らないところで 私は... 続きをみる

追随

いつもよりも白く見えるのは いつもよりも青いから いつもよりも哀しく見えるのは いつもよりも賑わっているから 相反して追随している 反発し合いながら惹かれ合う 君もどこかで同じ思い そんなこと願っている

無口な二人

あなたの小さな溜息が 振動して私を不安にさせる 切り刻んだ今を風に飛ばして 私の憂鬱を消してしまいたい 闇に降る雨は見えないのに 確実に濡れていくように 平気だったはずなの心が 哀しく傷ついていく 「どうして」が湧いてくる 溜息が感染していく 憂鬱も同じように 溢れる想いはあるのに 無口なままの二人... 続きをみる

さよならダーリン

酔って同じ話を 何度も繰り返すから 聞いているうちに 情けなくなって やがて哀しく思った 昔と変わらないね 変わったのは私 何度だって同じ話 笑って聞けていた 愛おしいと心底思ってた そう思う自分も好きだった ごめんね、ダーリン もう会わないわ

改めて知ったこと

滲んだ景色は あの頃と変わらないのに 隣に誰も居ないってだけで こんなにも寒くなるんだね プレゼントを選ぶことも 新しいレシピを振る舞うことも 意味も無くなって それなのに 無意識に指先が探す 夕刻は魔の時間 寂しさが背中を押す 何にか分からないけど なんだか負けちゃう気がして 隣に誰も居ないってだ... 続きをみる