• 山径

       山径(やまみち)            天竺浪人  山林幽深(おくぶか)き 径(みち)歩み 浮雲に梢搦(こずえから)みて根岸  靑丹(あおに)の匂ふが如く 山肌の側の葉乾き落つれば紬の生壁色、  踏捨(ふみすて)の桑染(くはぞめ)見たやうに、濕(しめ)らし土が  床しきは 煤竹(すすだけ)の帷子(かたびら)を想ふ。      霄(そら)諦見(ながむ)るに 菱星(ひしぼし)滑る刹那交睫(まばた