大人は、不愉快な努力を続けていく
平和とは、バラ色の世界ではなく、忍耐や妥協といった不愉快な努力を続けていく世界なのだ。 週刊文春の「文春図書館推薦」という短いコーナーに記されていた一文。未読だが、丹羽宇一郎氏の話題本『Z世代は戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない』がされていた。おそらく引用ではないだろうが、丹羽氏の精神に近いか... 続きをみる
平和とは、バラ色の世界ではなく、忍耐や妥協といった不愉快な努力を続けていく世界なのだ。 週刊文春の「文春図書館推薦」という短いコーナーに記されていた一文。未読だが、丹羽宇一郎氏の話題本『Z世代は戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない』がされていた。おそらく引用ではないだろうが、丹羽氏の精神に近いか... 続きをみる
先月中旬の地元紙「首都圏発」に載っていた名前には見覚えがあった。もう十数年も経つのに、当時六年生だった彼女の横顔は不思議なほどくっきり浮かび上がってきた。 記事には、学生時代の仲間と共に劇団をつくり、旗揚げ公演に臨む一人の女性が紹介されていた。 「あっ、あの子だ」と確信めいた気持ちを抱いた訳は、朧気... 続きをみる
何か書こうと決めている日の一つである3月11日。平凡な日常を綴っておくのもいいだろうが…と思いつつ、前年までのブログを眺めてみた。今から10年前、つまり退職間近の2016年3月12日にアップした駄文が目に留まった。 10回目の卒業式式辞の文章を、結構長くだらだらしているが「読んでみたら、案外いい」と... 続きをみる
小学校2年生の孫の音読カードに、『スーホの白い馬』が登場した。このとても有名な物語はずいぶんと長く教科書に載っている。自分が担任として2年生を受け持っていた頃にも当然あったが、通信などでの記録は残っていない。読書教材的な扱いだったか。しかし唯一、鮮明な記憶として忘れられない思い出がある。 それは、校... 続きをみる
どんな意義付け、理由付けをしても、「政局」という自分たちの都合で選挙を行うことに変わりない。まして2月?雪国のことなんか考えてもいない。雪祭りを予定している地域も多いはずだ。天候の関係で外出をおっくうがる人もいるから投票率は下がるか…とすれば有利なのは…そういう読みもあるのだろうな… 選挙は欠かさず... 続きをみる
地元紙に載っていた写真家小松由佳さんのエッセイが目に留まった。この一コマは学校教育いやこの国の社会が抱える問題点として象徴的ではないかと考えさせられた。校内持久走大会に意気込んで参加したお子さんが、レース途中に転倒し職員に抱えられ戻った。その子が涙の後に語ったショックだった訳は… 「追い抜かれたこと... 続きをみる
「デモクラシーのいろは」(森絵都 角川書店) 600ページを超える単行本は久しぶりだ。一週間ぐらいで少しずつ読み続け読了した。終戦直後の日本の話は本当にたくさんあるけれど、こうした視点から捉えた物語は初めてだった。民主化政策がなかなか進まないなか、GHQが若い女性4人を集め行った実験としての「民主主... 続きをみる
先週、花巻での研修会へ向かう前日に、隣市の図書館から5冊の絵本を借りていた。バッグに入れたままになっていた本たちを、ようやく昨日出して一冊ずつめくってみた。書評などを頼りに借りたので、予想通りの本もあれば、少し外れた本も当然ある。そのなかの一冊に…「うん、いい。これこれっ!!」と思った。 『わたしゃ... 続きをみる
三年ぶりに花巻の「野口塾」へ。今回は自分も講座を一つ持つことになり、少しプレッシャーを感じつつ向かう。しかし会場で野口芳宏先生のお顔を拝見しとたんに嬉しい気持が湧いてきた。先生の卒寿のお祝いをメインとした研修会は非常に充実していたし、学校現場にいない者にとっても学ぶべき点が多かった。 「エピソードか... 続きをみる
「11月17日、幻の読み聞かせ(笑)」と題して、参加している読み聞かせグループの交流通信に載せた拙文を残しておく。対象がはっきりしているので、同じ進め方はできないだろうから…。さて、その後も二校からも中止連絡が入り、構想していたプログラムは立ち消えた。これから年の瀬に向けて感染が蔓延しなければ良いが... 続きをみる
今週末に、「絵本」のことを話す機会があるので、少しだけれど改めて関連書を見直してみた。だらだらと読み聞かせを続けてきてはいるが、この齢で研究者になるわけでもないので、自分が語り続けていくなかで心に留めておくべきと感じたことを反芻していけばいい。確認または更新できる言葉は何度でも記すといい。 「新・絵... 続きをみる
題名に惹かれて買い求めた。表紙カバーそでに「パソコンがとくいなロバくんと、本がだいすきなサルくん。本を知らないロバくんは、サルくんに本の使いかたを聞きますが…」と案内文が載っている。四角の形状は同じにしろ。まったく本について知識のないロバくんが最初に訊いたのは「どうやって スクロールするの?」 「ブ... 続きをみる
昨日は町保育会設立20周年ということで、式典と祝賀会に参加した。法人化の前に当然ながら「保育所」としての歴史を持っている。関連資料によると、町内のお寺に設けられた幼児学級の後に、町立としての正式施設の事業開始は、昭和36年11月1日である。建物自体はかなり老朽化しているが現存されている。 「就学一年... 続きをみる
先月最終週からのこども園読み聞かせは、4つの園を同じプログラムで通してみた。期間が詰まっているので、下手に組み直すより自分の語りを意識したほうがいいと思った。時期としては秋の始まりをイメージできたし、選書としてはまずまずか。モニターに映すタイトル画面をこのようにした。初の試みである。 「この花の名前... 続きをみる
わらび座劇場に足を運んだのはいつ以来だろう。たぶん『アテルイ』の時だったはずで、もう10年以上前だ。今回の『秋田は何もない』はぜひ観に行きたいと考えていた。午前中の部がある平日をねらっていて、昨日ようやく実現した。団体客もいて100人以上は入っていた。前から2列目のかぶりつき観劇となった。 musi... 続きをみる
先週、隣市のホテルに併設している温浴施設へ行った。部屋のカードキーと交換して脱衣場ロッカーのキーを受け取るシステムである。平日午後であり、さほど利用者は多くなかった。どの施設も似ていると思うが、上下二段式のロッカーが100ほど並んでいる。割り当てられた番号の箇所は、三つ並んで使われていた。 隣を使用... 続きをみる
spring254.hatenablog.com 『図書館には人がいないほうがいい』には、今、我々が考えるべき大事な知見がある。それは「境界を意識する」と言ってもいい。この本の中では、図書館や学校にある図書室、保健室などが例として挙がっていて、その「ゲートキーパー」として図書館司書、養護教員が存在す... 続きをみる
(内田樹、他 2024 アルテスパブリッシング) 図書館勤務を離れてちょうど一年半。辞めると決めたいくつかの理由があったが、それらをずっと燻らせていたのは、読み続けてきた著者からの言葉であったと今さらながらに思う。既読感のある文章を読み直し、何度も打たれ続けなければ自分には沁み込んでこないのかもしれ... 続きをみる
(内田樹 2025 光文社) 著者の本で「○○について」という書名は今まであったろうか。読了しているものにはないし、今Wikiを見てみたが一冊も挙がっていない。平凡過ぎる題だったからか、「はじめに」で記された昨年韓国オリジナル版で発刊されたという2冊の書名に驚いた。『図書館には人がいないほうがいい』... 続きをみる
(2025 朝日新聞出版) 今が旬の作家の一人と言っていいだろう。早見和真の新作『問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい』を読む。なかなか洒落た題名だ。中学受験を控える小学生女子が主人公である。そこから想像できるように、テスト設問の形で登場してくる文言だ。家族小説というジャンルがあれば... 続きをみる
・・(前回「心の教育をまとめてみる」から続く)・・ 3こたえになる考え 上記のことを踏まえながら三つのパターンを考えてみた。 1 オーソドックス型 「心の教育」っていうのは、一つのスローガンなんです。物質的な豊かさを求めてきたわが国が、精神的な豊かさを求めて教育を転換させようとしたとき、「心」という... 続きをみる
PCデータの整理など思いつくと、いつものように拾い読みを始めてしまう。 99年11月とあるから、もはや前世紀の戯言か。 「心の教育をまとめてみる」として、あるメールマガジンに寄稿した原文が残っていた。 その頃教えていた子たちも、もはや立派な大人。子育て世代といってよい。 そういう意味では何か残ってい... 続きをみる
NHK「プロフェショナル仕事の流儀」に登場するプロフェショナルたちの凄さやひた向きさは疑うべくもない。しかし、多くの場合その人の周りには、「別のプロ」が存在し、形は多様であっても支えたり、つながったりしている。番組に取り上げられた方々の共通点に、けっしてその事を蔑ろにしないことがあると思う。 「どん... 続きをみる
私の住む集落や地区にも、空き地、空き家が目立ってきた。以前から予想はしていたものの現実を目の前にすると、ため息は深くなる。しかしそこに生活者がいなくなったわけではない。昨日、町関連のある委員会視察で町内の小中学校全てを回った。児童生徒数は激減していても、その活動の姿に大きな変化はない。 「見て見ぬふ... 続きをみる
昨日午後から、参加している読み聞かせグループの研修会があり「大人のための読み聞かせ」を中心にそれぞれが持ち寄った絵本を紹介しあった。その中で、戦時や平和をテーマにした本が2冊ほど取り上げられ、話題になった。珍しいことではないが、ふと、自分がこうした絵本をほとんど扱っていないと気づいた。 子ども相手に... 続きをみる
来週から学校の二学期が始まる。猛暑のせいもあり、去年の夏休みのように孫の自転車練習をつき合えなかった不満は残るが、多少勉強は見る手伝いはできた。改めて学年が進むと覚えることも加速度的に増える。漢字練習にもずいぶん時間を割いた。必死になって?文字を書きつける孫を見ながら、ふと考えたことがある。 10年... 続きをみる
(2025 岩波書店) 著者は毎日新聞秋田支局の記者。経歴を見ると著書がいくつもあり、いわゆる社会派として名が通ってるのだろう。発刊元が岩波書店とあることからもそんな印象をうける。内容は「現状」「分析」「提言」がセットになって、秋田県の今を掘り起こしている。概ね、頷くことばかり。県民としてエッと驚く... 続きをみる
隣市図書館で廃棄処分となった資料が「図書館で役目を終えた本」として、エントランスに並べられていた。今回は結構な量の紙芝居もある。持ち帰り自由ということで、ざあっと目を通して十数本を選んだ。今朝から改めて一本一本見直してみる。直観的に手にとったが、いい作品ばかりだ。役目は終わっていないよ。 (1979... 続きをみる
(2023 ポプラ社) よく注文するネット書店のメルマガで紹介されていた。ベストセラー本『嫌われる勇気』の著者だ。しかしそれは読んでいない。ただ、「糸井重里」をテーマにした本を数年前に読んでいてメモは残っていた。今回の書名もなかなか洒落ているし、図書館から借りて読んでみた。対象は中高生と言えるが、十... 続きをみる
図書館エントランスに、「町の未来」をテーマに来館者が付箋を自由に貼り付けるコーナーがあって、何気なく目を落とした。「子育て・教育」の箇所に「テストがんばろう 頭よくなるよ」という一枚があり、すぐ下に「頭よくなると なぜ良いのかを 説明できる 親が ふえるともっと よくなると あたしは、おもう」という... 続きをみる
(2021 ミシマ社) ユーモア系のエッセイは久しぶりな気がする。著者は医学研究者として賞をもらっている有名な方らしい。医学雑誌連載で書名が記すように、肩の凝らないような話題が並んでいる。「隙あらば秘境を目指す」という章が国内、国外と二つあることが示すように結構アクティブ派だ。サイクリングも義太夫も... 続きをみる
(2024 岩崎書店) 「100年後えほん」という企画シリーズの第一冊目らしい。小学校の図工学習で「100年後の世界を描く」ことから始まる。多くは明るく愉快な発想の絵だが、現実社会を反映させている面もあり、今の子どもたちの心境も垣間見させる。ファンタジー的に登場する未来人?が語る100年後は、微笑ま... 続きをみる
学校に勤めた者にとっては、やはり三月は特別な月だ。離れてしばらく経ってもこのシーズンは連日TVで卒業式などの話題になると心が寄る。今朝もニュースを見ながらコーヒーの準備をしていて、画面を観つつ、妻と一言二言話していたら突然思い出したことがあった。そういえば「卒論」を書かせたことがある。 採用され3年... 続きをみる
昨日の朝刊文化欄に久しぶりにK先生の文章が載った。数年前にかつて勤務した学校の職員等による集まりがあってお会いした折は、多少足腰が弱っていたように見えたが、相変わらずにこやかにお話をされていた。今回のエッセイも非常に淡々としてはいるが、先生独特の観察眼を駆使され達意の文章になっている。 プール清掃の... 続きをみる
昨年秋から何度か出向いた高校の、いわゆる「総合」の発表会があった。町の歴史をレクチャーしたが、自分にとって勉強になった点は多い。まあ、それより高校生の学びがどの程度だったかが肝心だろう。しかし短い発表であり何とも評価し難い。ただ、他グループを含め中身を概観し考えさせられたことがある。 それは「総合的... 続きをみる
アドリブということにまったく弱いと自覚しているからだろう。『AI支配で人は死ぬ。』の養老氏の語りで、もう一つなるほどなあと思わされた言葉がある。 よく人は「クリエイティブ」って言うけど、でも、その本当の意味は個性的なんてことじゃなくてね、自分の前に「先が見える道」と「先が見えない道」があったら、「よ... 続きをみる
今、図書館ブログの内容の一つとして不定期ながら地域文集紹介をしている。そんなこともあり、家の書棚の古い文集を引っ張り出す必要が出てきた。 案の定、ページをめくり始め、懐かしがったり読みふけったり…。 「平成9年度」だから、まだ(?)25年くらいしか経っていないが、勤務先の卒業学年文集に寄せた手書きの... 続きをみる
古生物・恐竜学者の小林快次氏のインタビュー記事を読んだ。そうした分野に興味があるわけではないが、語る言葉に惹きつけられる魅力を感じた。発掘調査の実績が抜きん出ている氏は、その秘密を「他人と同じことをしない、同じところを探さないこと」と言う。視野・研究の幅を広げるためのポイントに唸った。 『「自分がや... 続きをみる
最近気にかかっていることの一つに教師志望者の減少がある。全国的な傾向のようだ。我が県も小学校は競争率2倍を切っていた。職を退いた者があれこれ口を出すのは少し憚られるのだが…。端的にいえば「魅力ある仕事」に見えないのが原因だろうか。学校に通い、教師という仕事をずっと見てきているのだから。 昔、こんな話... 続きをみる
先月読んだ『スマホ脳』(アンデシュ・ハンセン 新潮新書)は印象深く、二つメモを残した。先日珍しく買ったビジネス誌の表紙には「スマホ利用者9割は『使い方が間違い』『頭が悪くなる』」と大きな見出しがあった。それは最近の脳科学分野で著書を連発している中野信子氏が書いた切れ味鋭い論考だった。 https:/... 続きをみる
デスク周りの片づけをしていると、以前の資料が目に入ることがある。図書館勤めも三年目に入ったが、初年度には続けて研修機会があり、多くのことを学び、メモを残してあった。今までとは違う環境だったので新鮮に思えたのだろう。しかし、人は忘れやすい生き物で(と言い訳か)、いつの間にか散逸している。 こうした公共... 続きをみる
今朝の地元紙一面に大きく載った記事にある、一つの語が気になった。いわゆるGIGAスクール構想により、小中学校の児童生徒にデジタル端末が行き渡ることについて、こんな見出しがついた。「新たな『文具』になるのか」…「文具」と使った意図はわかるが、素直に疑問を持ち、改めてこの語を辞書で調べてみる。 電子辞書... 続きをみる
昨日の続き 通知表の所見について活字化を積極的には認めなかった。ただ前例としてあった場合、それを禁止する判断も出来ずじまいだった。職員向けの通信で繰り返し書いてきたのは「活字の文章は、直筆よりも不利ですよ」ということ。つまり、貴方が伝えようとする考えや思いが伝わりにくいはずですよと。それは何故か。 ... 続きをみる
ちょっと難しそうな?本を読んでいる。意識的にゆっくり読み進めているが、なかなか入ってこない部分も多い。『三位一体モデル』(中沢新一)というその本は、章ごとの見開きに、格言というか箴言というか、偉人や著名な学者の文章が引用されている。第二章は折口信夫の「古代研究(民俗学編1)」からだった。 ふゆは触れ... 続きをみる
11./24図書館出前講座より 中学校への資料提供(というか激励文だな)の二つ目は、「総合的な学習の時間」のことだ。中学生相手にこんなことを記すのは、立場上「読書」へ結びつけることが使命と言えるからだ。書きながら、改めて自分の教職歴の中で、いわゆる「総合」創設の意義は考えさせられた出来事だったことを... 続きをみる
昨日、近くの中学校でキャリア学習の活動が行われ、「図書館出前講座」という形で協力させていただいた。今日の図書館ブログに、そのことをアップした。 後半部に書いた資料提供だが、能書きタレの性格が出てしまい余計なことかと若干思いつつ、二つのことを書いた。 一つは「仕事」のことである。再記してみる。 ・・・... 続きをみる
もう二十年近く前だ。隣市の大きな会場でPTAの県大会が開かれ、当時『国家の品格』でベストセラー作家となった藤原正彦氏の講演を聴いた。繰り返し語られた「一に国語、二に国語、三四がなくて、五に算数、あとは十以下」というその言葉に、「国語人」として強く背中を押されてきた。しかし、時は過ぎて…。 教育関係の... 続きをみる
図書館見学の引率で来館した知り合いや、読み聞かせで訪れた小学校の職員から、修学旅行の話題を聞いた。「一学期中の仙台・松島」が定番だった旅行先が、このコロナ禍により変更を余儀なくされ、東北の他県や県内などになっているとのこと。もちろんそれなりに活動も工夫され、楽しいひと時を過ごすことだろう。 しかし、... 続きをみる
昨日、10年前の9月の学校ブログを見始めたら、つい止められなくなり、月末まで見てしまった。休みの日以外はほぼ毎日更新していた。ネタに困ることはなかった。9月だったこともあり、各スポーツ少年団の大会なども休日に開催され、応援がてら様子を写真に撮り、その頑張りや結果などもお知らせしていた。 M小には相撲... 続きをみる
気まぐれにUSBに残っている昔のデータを覗いた。校長になってから勤務した4つの学校でブログを開設し、継続してきた。そのことに対する自分なりのねらいやこだわりは、以前記していると思う。そして転出と同時にデータをネット上からは消去することも続けた。これは一つのけじめである。でも懐かしい。 10年前という... 続きをみる
(前日からの続き)その「挑戦」問題は、5問で構成されていた。出した内容は、サークルでの話題を含めて、当時の自分の関心事を見事に表しているのだと思う。そっくり転記すると、こうだ。 ① 国語科指導の名人と言われる野口芳宏先生が開発した読解指導のための有名な手法は何ですか? ② 中島元文部大臣は「東郷平八... 続きをみる
驚いた。そしてちょっぴり嬉しくもあった。調べる事柄があり閉架書庫へ入った。以前の職員録を見つけ出し必要な資料を出そうとした時、その背表紙に目がいった。「あくと」と手書きで記されている。これはもしや…と思い、取り出すと案の定かつてのサークルの冊子である。日付は1990.3.28。30年前の集約だった。... 続きをみる
五味太郎という人は、結構辛辣な物言いをする。しかし、光村図書出版の『飛ぶ教室』の編集長になったりして、教科書関連でも取り上げられるし、多彩な活動は注目している。読み始めた文庫本『大人問題』の冒頭には、絵本や図書のことなどが書かれてあり、また興味深い。読む人によってはきつい一言がこれ。 「絵本の読み聞... 続きをみる
休み中の「放課後子ども教室」にお呼びがかり、持っていく本を選んでいたら、何気なく「ねこ」にはまってしまった。「ねこ」を題にした児童書は多いものだ。本館蔵書検索をしてみたら198冊と出た。いつもの学校読み聞かせは時間が限られているが、今回は少し余裕があるのでブックトーク的にできないと考えてみた。 もち... 続きをみる
読み聞かせにぜひ取り上げたいと思っていた一冊があった。『オレ、カエルやめるや』である。昨年11月に別サイトで紹介していた。その後チャンスがなく、今回2年生が相手だというので、満を持して持っていくことにした。もう一冊はネコが登場する話で、若干の余裕がありそうで、フリートークもいいかなと思う。 カエルの... 続きをみる
土曜日にEテレで放送された「ETV特集」は見応えがあった。 「映画監督 羽仁進の世界 〜すべては“教室の子供たち”からはじまった〜」 残念ながら直接観た記憶のある作品はなかったが、部分的に映された箇所だけでもその凄さが伝わってくるようだった。 羽仁進の著書はいくらか読んでいると思うし、TVなどで評論... 続きをみる
職員とは言えど当然貸出規定は守るわけで、休館になる前日にいくらかまとまって本を借りてきた。新書や小説の他に孫用絵本を探すうちに、ヨシタケシンスケの新しい本が目に留まった。見過ごしていたようで去年12月発刊とある。びっくりしたのはなんと「光村図書」とあること。教科書会社が…あのヨシタケを… 『なんだろ... 続きをみる
師と仰ぐ野口芳宏先生から直接聞いたお話には、ずっと心に留まっていることがいくつもある。この時期になると思い出すのは、ある学級目標の文言のことだ。教室前面の掲示には「すべてのことに一生懸命取り組もう」と書かれてあったという。これをご覧になった先生は、言葉が大事にされていないと言い切った。 「すべて」の... 続きをみる
昨日書いた情報冊子の記事で目に留まったもう一つは、秋田大学の阿部昇教授の特別寄稿。内容は「PISA『読解力』15位の要因を探る」と題され、その原因について、今回新たに加わった「質と信ぴょう性を評価する」「矛盾を見つけて対処する」に関する設問の正答率が悪かったことを指摘し、改善点を述べている。 阿部教... 続きをみる
教職を辞して4年、当然関連する雑誌は購読していない。しかし今も変わらず季刊で送られてくる情報冊子がある。連絡して止めればいいものの無料配布でもあるし、時々見入ってしまう文章に出会うこともある。今回は特に興味深かった。その一つは秋田喜代美東大教授の冒頭エッセイ。「ならでは」がキーワードだ。 内容は「日... 続きをみる
今の災禍により卒業式が出来なかったり、縮小されたりしたことが全国共通なので、「ずっと経ってから、2020年春の卒業生だったよと言うと(同じ境遇の人と)仲良くなれるかもしれない」とTVバラエティで発言した若い子がいた。そんなふうに振り返られたら幸せだろう。もちろんこれ以上の拡がりは望まないが…。 さて... 続きをみる
作家などがエッセイで、自作の小説や論考が大学入試の読解問題に取り上げられていて、その設問に対して所感を述べる(たいていは正解に対する疑問)ことがよくある。詳しい中身まで書いている場合が少ないので、ナルホドだから読解というのは難しいもんだね…といった結論になりがちのような気がする。 『ちくま』4月号で... 続きをみる
前代未聞とはこういう時に使うことを実感する。多少なりとも予想はしていたが、臨時ニュースとして伝えられた「全国一斉休校要請」には、えっと声が出た。40年近く務めた現場では、どんな混乱が起きるのだろう、自分がもし卒業担任だったとしたらどうするだろう…しばらくの間、頭を駆け巡って離れなかった。 様々な意見... 続きをみる
NHKクローズアップ現代で「大人のいじめ」と題された放送があった。神戸で教員による「いじめ」が大きく報道され、話題になった一件を前半に取り上げ、他の職場事例へつなげていた。コメンテイターの一人が「学校文化」という言葉を使いその背景を説明した。ある程度納得できたが、後からふっと思い直す。 辞書は広義だ... 続きをみる
☆6 ボツボツと四半世紀前の事 いくらでも書けそうな気はするが、思い出し疲れ(笑)も出てきたので、少し歩を速めて記し、いったん締め括ることにする。 研究指定を受け、翌年の公開に向けて学校が動き出した。 職員異動規模もその年度は大きく、少し様相も変わった。 教頭が昇任し異動となったので、この年から「学... 続きをみる
☆5 ボツボツと四半世紀前の事 『授業づくりネットワーク』誌(学事出版)94年10月号に「たのしい実践」という枠で5ページにわたって、「学級通信で鍛える」と題した文章を載せた。 それはその年に学級通信という「すばらしい特権」を失ってしまった自分の一つの区切りであったと言えるだろう。 一方で、職員間の... 続きをみる
☆3 ボツボツと四半世紀前の事 意を尽くす話し合いの価値は認める。 しかし、仕事としての会議はそれを幹とはできないだろう。 教員になった頃は、冬になると締め切った職員室にたばこの煙がたなびいていた。時にその中で繰り返される、思想や矜持のぶつかり合い…と、今は昔のはなし。 94年5月「職員会議実施要項... 続きをみる
☆2 ぼつぼつと四半世紀前の事 校長は留任だったが、教頭以下いわゆる7年部と称される担任外は総入替であり、4月当初は大変だった。 1日に赴任して、次の日だったろうか。新入学生の保護者が見え入学式のことについて、泣きながら「約束が違う」と訴えられたことがあった。特殊学級児の扱いに関することだった。 当... 続きをみる
学校を退職した年の4月冒頭から何回か懐古録を書いた。 https://blog.goo.ne.jp/spring25-4/d/20160402 https://blog.goo.ne.jp/spring25-4/d/20160404 https://blog.goo.ne.jp/spring25-4... 続きをみる
2007年の2月の全校集会だった。 児童数は70人ぐらいだったかなあ。懐かしい。 ボードで出す予定の言葉や数字に下線を引く準備もしている。 この原稿はローカル&限定的話題だから、雑誌等には載せていないはずだ。 (長文です) ・・・・・・・・ 「暖冬」…読めますか。ダントウ、暖かい冬ということです。 ... 続きをみる
相変わらず「僅かな努力の証し」が欲しかったのだろう。野口芳宏先生の個人誌に憧れ、平成7年「私の国語教室~すぷりんぐ」という冊子を作り、その後退職まで計9冊続けた。様々な思いからその作成を理由づけられるが、確実な一つは「研修」の強調であった。それが表裏を問わず仕事を支える矜持と信じた。 教頭になって数... 続きをみる
「秋田の新酵母」という比喩を用いたのは、当時「秋田流花酵母(AK-1)」が開発され話題をさらっていたからである。91年には全国新酒鑑評会では金賞数でトップに輝いていた。それはともかく教育界はどうだったか。新興勢力に対する圧力はいつの時代にもあり、珍しくもない。要はどのように根づいたか、である。 県内... 続きをみる
「本当の敵を…」と昨日書いた後に、サークル集約(第6集)を見返していたら、当時の私たちの「気分」を見事に表す拙文に出会った。 少し情けない感じもするのだが、面白いので再録してみる。現役の方もいるので実名は避けた。 (やや長文です) ・・・・・・・・・・・・ 「ヤクザがこわくて酒がのめるか!」 法則化... 続きをみる
学校を退職した春に、回顧録を数回書きつけた。85年から勤めた学校は六年も在籍したのでさすがに思い出が多かった。そこには詳述していないがサークルを正式に立ち上げ、極めて限定的な実践にねらいを絞って活動した。最初は体育科の後転指導。「一人残らずできる」をどう具現化するか、技術を追い求めた。 当時を知る人... 続きをみる
先週ある大会挨拶の原稿を考えたとき、主催する会ができた35年前の事を少し調べた。土曜日友人と一献を傾けた時、学校の活動が変わりゆく様に少し驚き、寂しさを禁じえなかった。日曜日に『街場の平成論』(内田樹・編 晶文社)を読み始めた。編者によるまえがきを読み、もう一度あの頃をおさらいしたくなった。 本で語... 続きをみる
昨日は花巻の野口塾へ。前夜からの雪は残っていたが、秋田道は県境の峠を越えたあたりから、通常の道路状況だった。山脈を境にがらりと空が変わるこの季節を改めて痛感する。心が少しだらけてきたときは、野口芳宏先生の話を聞くことが何よりの薬になる。幼子抱擁と同様、発する気に触れると元気づけられる。 研修会はまず... 続きをみる
久しぶりに教育雑誌に目を通した。学校の職を辞してからそうした機会は一度あったかと思うくらいだ。自分の原稿が載ったので発行元から送付されてきた。先月下旬、夜に電話があり、急遽以前の原稿の使用依頼があった。予定された方が台風被害に遭い亡くなったという事情を知り、一も二も無く承知したのだった。 それは「マ... 続きをみる
先週、右足痛が生じたことは書いた。昨日はなんだか口の中が変だ。歯が沁みているのかなんだかわからない痛さだ。さらにいつもの頭痛。これは慣れっこだが、こう続けざまだとちょっと辛い。追い打ちをかけるように、外仕事で重い材木を左足親指に落とす。全身痛みだらけで思い出した文章…たぶん、2001年だ。 ・・・・... 続きをみる
秋日和の週末となった。 コスモスもだいぶ目立ってきた。 先月、資料探しをしていて、見つけた一枚の印刷物。 あっこれは、と思った。 十数年前に赴任した学校の教育目標が 「やさしく たくましい コスモスの子」であった。 何か意味付けできないかと、下手な詩を作って貼りだしたことがあった。 十年以上、忘れて... 続きをみる
先月知り合いの方からいただいた小冊子を、何気なくめくってみた。「道徳ってなんだろう」と表紙にある。現実的にその問いはめったに耳にすることはないだろう。そしてもし仮に訊かれたとしても、辞書に書かれてあるような意味を求めての状況ではない気がする。教え方に悩む場合も含め、それは生き方の問いだ。 手元の電子... 続きをみる
木曜、一年ぶりに野口芳宏先生の講座を拝聴した。読了した『教育と授業』があったので、本当に久しぶりにサインをいただくことにした。先生に書いていただいた言葉は「異に学ぶ」。宇佐美寛先生との共著にふさわしいと言える一言なのだが、この著で結びに先生が記された、ある意味で意外な一文が思い出された。 それは「人... 続きをみる
昨日、思いつくままにブログアップした後に、ずいぶん前からそんなことを考えていたはずと、集約した冊子を開いてみた。 学校報に載せた文章が目に入った。 ちょうど10年前だった。 結構な長文だった。お時間があったらおつきあいのほどを…。 「子どもの時間を守る」・・2009.7.21・・・・ ある教育関係企... 続きをみる
『生物学的文明論』(本川達雄 新潮新書)を読んだ後にふと思い出したこと。 著者が記した「巷に四角がのさばり過ぎている気がします」とまったく同じ感覚を抱いたことがあったと思い出した。 あれは十数年前、ある実践家の研究授業を参観にいったとき、歯痛に悩まされた夜、そして親しい方の突然の訃報に驚いた朝。こん... 続きをみる
年度当初からやってみたいと考えていた展示物を、ようやく並べることができた。これは元号が替わると聞いてから、なんとなく頭にあったことだ。学校に勤めていた間、長く地域文集づくりに携わったが、その一つに『羽後の子ども』がある。町内の小中学生の作文・詩を集約して46号まで続き、3年前に休刊した。 その文集を... 続きをみる
久しぶりにアクセスした「内田樹の研究室」に昨年6月の私学研究会での講演録が載っていた。「英語教育について」と題したその内容は、印刷すると三十数ページになった。外国語教育ばかりではなく、いつものように広く持論を展開しており、学校教育に向けての提言は「成績をつけない」という一言に集約された。 そう言われ... 続きをみる
『漁師の愛人』という単行本のPRコーナーに森絵都作の絵本が載っていた。絵は荒井良二。これは興味があるなあと思って、文庫本もあるので注文してみた。『あいうえおちゃん』(文春文庫)と題されたその本は、ひらがな同一文字を句頭にした、言葉遊びが内容だ。現役時代だったら、必ずネタにしたはずと思う。 冒頭の「あ... 続きをみる
一昨日『ボクの自学ノート』という番組のことを書いてから、ふと前日に読書メモした『半市場経済』(角川新書)のことが思い浮かび、読み直してみた。 「存在感のある時間を求めて」という第三章は、杉原学という方が執筆しているのだが、冒頭にコミュニティ研究をしている社会学者マッキーヴァ―の述べたことを引用してい... 続きをみる
令和初日の夜にBS1で放送された『ボクの自学ノート~7年間の小さな大冒険』を観た。「自学ノート」という語に反応するのは、自分なりの思いがあるからだが、その捉え方や形態が違っても「自学」が目指す姿は一緒であるはずだ。ただ学校教育は真の意味で、そういう姿を志向しているのか考えさせられる番組だった。 番組... 続きをみる
昨日メモした本のこともあり、自分にとっての「昭和」が何だったのか、少し気になった。31年間の平成を振り返るなら、ほぼ同量の時間を生きた昭和を抜きに語ることはできない。そんな殊勝な(笑)考えで、頭を巡らしてみて出た結論は「生きる方向が決まった時代」という、言ってみればごく単純なことだった。 ポイントは... 続きをみる
今学校では始業式が済み、担任の先生方はそれぞれの構えを持ちながら、来週からの本格的な学習開始に備えていることだろう。 先週にまたぞろPCデータ整理を行って、つい懐かしい気持ちで開いた資料があった。 スタートの4/1に研修を入れてほしいと教頭や教務主任にお願いして語ったことの下書きがあった。 あの震災... 続きをみる
久しぶりに書棚の整理をしようと思い立った。整理下手を自認しているので心配だが、三年前の大整理で減らしており、その時点からどのモノを捨て、買い取りに出すか検討すればいいのだから、気楽だ。ただ平日の多くは邪魔をする可愛いギャングがいるので無理。従って勤め人並みに週末の限られた時間になる。 ほんの少し教育... 続きをみる
最近目にした記事で、納得しつつ落胆する思いになったのがこれだった。 優秀な若者を教職に引き寄せてきた日本で、とうとう始まった「教員離れ」 ここに載っている統計も(笑)、もちろん吟味が必要だが、傾向としては指摘されている通りだろう。 児童生徒の「将来なりたい職業」といったアンケート、ランキングなどにも... 続きをみる