エッセイ きれぎれ草 82 <明治、昭和>
明治そして昭和 明治生まれの正宗白鳥という作家は、内村鑑三の「偶然に生まれた国を愛するに足らず。」という言葉に出会い、快哉を叫んだという。 私事で恐縮だが、昭和生まれのわたしは、福沢諭吉の「福翁自伝」の中にある「日本は大事な国だぞ。」という、福沢が日本の役人を叱咤した言葉に、深い感銘を受けた者である... 続きをみる
明治そして昭和 明治生まれの正宗白鳥という作家は、内村鑑三の「偶然に生まれた国を愛するに足らず。」という言葉に出会い、快哉を叫んだという。 私事で恐縮だが、昭和生まれのわたしは、福沢諭吉の「福翁自伝」の中にある「日本は大事な国だぞ。」という、福沢が日本の役人を叱咤した言葉に、深い感銘を受けた者である... 続きをみる
あまりにも高名な本ですが、この書だけで、福澤の思想を代表させるには、少し無理があるようです。福澤の思想の本領が発揮されるのは、やはり「文明論之概略」や「福翁自伝」においてである、というのが撰者のかんがえです。「学問のススメ」で、福澤は、新時代の徳というものを列挙します。軽薄は鋭敏に、鈍感は重厚に、吝... 続きをみる
日本で、最も名高い自伝ですが、世界を見渡してみても比類がないと言っていいほど、清廉で鮮やかな精神の足跡が、まざまざと見えてくる自伝です。江戸末期から明治に至る日本史上、空前絶後の大変革期の時代を、なんの気負いも外連味もなく、正しい精神がしっかりした足取りで着実に歩を進めて行くさまを、目の当たりに見る... 続きをみる