• ガザの洗礼(使徒の働き第8章より)

    私はエチオピアの女王陛下カンダケ様に使える宦官です。 女王陛下の身の回りに仕える官僚は去勢された宦官に限られます。 畏れ多くも女王陛下との関係を疑われてはなりません。また子をつくるものは自らの一族の繁栄を考えて、女王陛下への忠誠を軽んじかねないからです。 私のように家柄も後ろ盾もない者にとって、宦官となることは栄達のためのごく限られた道だったのです。 覚悟を決めてこの道に入り、幸いにも女王陛下のご

  • キリストの復活は事実か?

    虎猫「図書係のTさん。イースター関係でお勧めの本はありますか?」 T「あります、あります!薄くて読みやすくて、中身は濃いですよ。リー・ストロベル著『キリストの復活は事実か?』という本です。」 虎猫「題名からすると、なんだか神学的な難しそうな本みたいですが・・」 T「いやとんでもない。これは図書係として『イチ押し!』『いいね!』と言いたくなる本ですよ。」 虎猫「どんな本ですか」 T「ジャーナリストの

  • ヘンデル「ブロッケス受難曲」

    4月1日土曜日:開演17時30分 終了21時 三鷹市芸術文化センター風のホール 合唱:ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京  器楽:ユビキタス・バッハ   3時間半に及ぶ演奏の後、風のホールを出ると外の景色が全く違って見えました。 ヘンデルの「ブロッケス受難曲」初めて聴いた曲です。こんな曲があることも知りませんでした。 聖書に書かれた登場人物のほかに、その場に居合わせ躊躇いつつ成長していく「シオンの娘

  • ゴルゴタの丘の兵士(ルカの福音書第23章より)(ゴルゴタの丘その3)

    ユダヤのイエスという人が二人の盗賊とともに十字架刑にされた、あの時のことを話せ、とおっしゃるのですか。 ずいぶん昔のことですが、今でもありありと覚えておりますよ。 私はそのときエルサレム軍団第一百人隊の兵士でありました。 第一百人隊というのは、軍団のあまたの百人隊の中の一番の精鋭部隊です。 処刑が行われたのは、ユダヤの過越しの祭りのときです。彼らの最大の祭りであり、ローマへの反逆や暴動などの企ても

  • おっちゃんの出る映画(その2)-「ローマの百人隊長」(ゴルゴタの丘その2)

    前回のブログ「おっちゃんの出る映画」では、イエス様の生涯を描いた映画「偉大な生涯の物語」の中で、あのジョン・ウェインがローマの百人隊長役で登場し、仁王立ちで「彼こそ真の神の子であった。」と語るシーンを紹介しました。おっちゃんの役としては、何とも不似合と申し上げました。 では、同じシーンでジョン・ウェインらしいシーンとは、どんなものでしょうか。 登場人物(キャスト) ローマ百人隊長 (ジョン・ウェイ

  • おっちゃんの出る映画―偉大な生涯の物語―(ゴルゴタの丘その1)

    「偉大な生涯の物語」という映画をご存知でしょうか。 "The Greatest Story Ever Told" (1965) イエス様の生涯を描いたハリウッド映画です。 監督はジョージ・スティーブンス。「シェーン」や「ジャイアンツ」などを製作した巨匠です。ライフイフワークとして是非とも実現させたかったのがこの作品でした。 趣旨に共鳴した名優たちが手弁当(出演料5ドル!?)で駆けつけました。 私が

  • 明るい高齢化社会「病院ボランティア」

    「虎、病院行くぞ!さっさと支度しろ!」 松ばあさんの割れ鐘のような声 嫁の吉江さんも孫の美樹もくすくす笑っている。 「早く行ってあげてください。」と吉江さん。 「おじいちゃん、いつものおにぎり、今日は私が作ったのよ。」と美樹。 仕方ない。パソコンなどが入ったキャリーバック、美樹が作ってくれた弁当を手に、松ばあさんと一緒に愛車カローラで病院へ。 「今日はいったい何の用だ?」と松に聞いてみた。 「入院

  • お見舞いの心得「実践編」

    Sさん、以前に投稿した「お見舞いの心得」をお読みいただき、有難うございました。 いただいたご質問について、Q&A形式で虎猫の考えを纏めてみました。 なお、これ以外でも何かお気づきのことがあればぜひお寄せください。 私のわかる範囲でお答えして参ります。 1.お見舞いの電話はやめよう Q. 家族が入院したばかりのときについて、「いつお見舞いに行けるか?」「退院の目処?」とか毎日電話がかかってくるのには

  • インフルエンザはなぜ恐ろしいのか。

    インフルエンザがなおも猛威をふるっているようです。 インフルエンザの感染者は毎年1,000万人程度(!)と推定されています。 しかし、多くの人は免疫があり、体力もあるので、ほとんど発症にすら至りません。発症しても、数日程度苦しい思いをすれば自然に回復します。最近ならタミフルなどでたちまち熱が下がるようです。 重篤化し命を失うのは、高齢の方などが中心です。実際には他の疾患との競合が多く、後で統計的に

  • そのときどうする?(「喜びの力」実践編)

    このブログは2010年10月に東京カベナント教会のブログ「重荷をおろして」に掲載したものです。在職中の忙しいとき、気が滅入りそうになるときに、読み返して自らを励ましていました。どうか、ちょっと手を止めて読んでみてください。 Q1.忙しいですか?」と職場で聞かれたら? A1.「商売繁盛です!」と明るく答えましょう。 ウソではありません。正真正銘の真実です。仕事がある、それもやりたい放題いくらでもある

  • 中央線の勇士たち(「権限なきリーダーシップ」の実例)

    朝の9時。荻窪から中央線に乗りました。御茶ノ水で仕事の打合せをするためです。 電車はかなり混んでおり、私も通路近く何とか吊り革にぶら下がって立っていました。 突然、近くの若い女性がうずくまりました。そのまま立ち上がれないようでした。少しためらいましたが、女性の側にひざまずいて声をかけました。「次の駅で降りますか。」女性は首を振って「いえ、降りたら会社に遅れます。」 でも、うずくまったままです。もう

  • 介護老人体験記

    三毛猫の三毛「虎猫おじさん、入院したんだって?もう大丈夫なの?」 虎猫「ありがとう。お陰様で何とか治ったよ。危うくICUに入れられるところだったんだ。」 三毛「え!ICU?キャー、素敵!」 虎「?」 三毛「だってICUでしょ。国際基督教大学でしょ。佳子様に会えるかもしれないじゃん!」 虎「それはICU違い!『国際基督教大学(International Christian University)』じ

  • 君は星を見ているのか

    あるアメリカの女性が軍人のご主人と共に、インディアン居留地近くの任地にやってきました。 都会を遠く離れ、話し相手もありません。 女性はお父様に「こんなところは寂しくて嫌です、早く都会に帰りたい。」と手紙を書きました。 お父様から返事がきました。こう書かれていました。 「二人の囚人が鉄格子から外を眺めていた。 一人は泥を見ていた。一人は星を見ていた。」 Two men look out throug

  • 生死の向き合う場所

    私の病室は6人部屋で、ナース・ステーションからは少し離れています。 ある朝、病室を出てみると、ナース・ステーションの前でお医者さん・看護師さんが整列しておられました。 ご家族でしょう。女の方が「まだ若いのに」とむせび泣き、男の方が人目はばからずしっかりと抱きしめておられました。そして、ナース・ステーションの前の個室の病室に入っていかれました(特に重い患者さんはナース・ステーション前の個室に入ってお

  • 患者の心得(江戸前のパリの街角)

    私が入院していた時です。 朝、目が覚めて洗面などに立ったとき他の患者さんとお会いすると、ごく普通に「おはようございます。」とあいさつしました。 ところが、あいさつを返していただける方が殆どおられません。 次の日も同様に「おはようございます。」 それでもあいさつゼロ。 ばかばかしくなって、あいさつはやめようか、と思いました。 しかし、たぶん病気で気が滅入っておられるだけだろう、ひょっとしたら、自分の

  • お見舞いの心得

    知り合いの方や御親戚などが入院されて、お見舞いを考えるとき、どんなことに注意すべきでしょうか。 以前にも東京カベナント教会のブログ「重荷をおろして」に投稿していましたが、改めて手直ししてみました。あえて過激な書き方をしてみました。 皆さんはどうお考えですか。それぞれの項目について、虎猫の意見を付していますが、ぜひ皆さんの意見をコメントにてお寄せください。 【基本的な心構え】 患者さんは命がけで病と

  • 子育てお助け隊

    (エピソード1) 私は事情があって息子を遠くの小学校に通わせていました。毎朝、妻と交代で子供を電車で送っていました。 息子が駅のホームで急にパニックを起こして「ギャー!」と叫ぶことがありました。 通りがかりのおばあさんがニコニコ顔で「がんばれ、がんばれ」といっていただき、ホッとしました。 (エピソード2) その息子があるとき、道路の真ん中で寝転がって「ギャー!」と叫びだしました。こちらも負けじと、

  • 公共交通機関の勇士たち

    明けましておめでとうございます。 お正月はゆっくり過ごされているでしょうか。 私たちがゆっくり過ごしている間も、公共交通機関の皆さんは休むことなく業務に従事されています。 そのような方々について、私が体験した二つのケースをご紹介します。 いずれも私がメールで各機関のお問い合わせ窓口にご連絡したところ、心のこもった回答をいただきました。このような方々によって、私たちの日々の生活が支えられていることに

  • クリスマスの選択

    いよいよクリスマス。 この時期に本当にふさわしい本をご紹介します。 J.D.クロッサン/M.J.ボーグ著 浅野淳博訳 「最初のクリスマス―福音書が語るイエス誕生物語」 その当時「神の子」「主」「解放者」「救い主」と呼ばれる人がいました。 ひとりはローマ帝国の皇帝でした。もうひとりはイエス・キリストでした。 本書は、この両者を比較しながら、クリスマスの本当の意味を問いかけます。 「神々しいアウグスト

  • クリスマス小話(2)三人の訪問者

    東方の三博士がイエス様を礼拝したときのお話です。(東方の三博士がイエス様を礼拝したのがイエス様が公に現れた、いわばメジャーデビューされたとき、とされます。これを「公現」そのお祝いが「公現節」です。) 冬の寒い夜でした。 私がそろそろ戸締りしようと外に出たとき、馬に乗った立派な身なりの三人の方がいらっしゃいました。ちょっと珍しい服装でしたが、身分のある方と一目でわかりました。 「奥さん、申し訳ありま

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