胸撫で晴らす 梅雨の戻りに
久方ぶり 夏夕刻の空に鈍く転がる 豪大な重低音 せなせな と寂しげに下る蜩の声は 次第 仄明る 薄帷の向こうで 人気ない通りに 浮かび始めた 細かな雨脚の響くなか 遅れ拍子で 地面に打ち弾ける 甲高い雨垂れに また一瞬 手品のように隠されては か弱く零れる 耳を澄ませば 嬉しそな かわずの遠鳴き届き... 続きをみる
久方ぶり 夏夕刻の空に鈍く転がる 豪大な重低音 せなせな と寂しげに下る蜩の声は 次第 仄明る 薄帷の向こうで 人気ない通りに 浮かび始めた 細かな雨脚の響くなか 遅れ拍子で 地面に打ち弾ける 甲高い雨垂れに また一瞬 手品のように隠されては か弱く零れる 耳を澄ませば 嬉しそな かわずの遠鳴き届き... 続きをみる
真夏の8月5日だが、7日はもう立秋。 6月に満開だったあじさいの花が、まだ残っていた。 各地に暴雨をもたらす台風に恐れを抱きながら、 季節は梅雨から真夏、そして秋へと、 グラデーションのように移りゆく。 蜩の声に秋を感じるこの時期、 まもなく西風が吹いて、ふと感じる秋の気配。
記憶の灰、情熱の火 ― 境界線を越える旅人
空を舞う親心 ― 電線に並ぶ小さな「待合室」
琥珀の追憶 ― 凍てつく夜の、熱い一滴
群青の躍動 ― 記憶の中のイルカと、本来の姿への回帰
星淵(せいえん)の長城 ― 世界の果て、深淵に灯る光
ひかりを纏う小さな命 ― マガモのヒナが教える「黄色の奇跡」
蒼き深淵の静寂 ― 富士の伏流水と忍野八海が語るもの
借り物のゆりかご ― 苔むしたスニーカーに宿る命の物語
視点の対話 ― 都市という名の、二つの重力
津軽の夕暮れ、オレンジの記憶 ― 岩木山と走る小さな電車
五月の息吹、奥入瀬の調べ ― 記憶の中の清流を歩く
水鏡が繋ぐ空と海 ― 京丹後・袖志の棚田に流れる穏やかな時間
海を抱く家、波に生きる心 ― 伊根の舟屋、祈りの静寂
蒼と黄金の境界線 ― 英虞湾、静寂を独り占めにする贅沢
清冽なる水芭蕉の森 ― 戸隠の記憶と、自然の峻厳さ