胸撫で晴らす 梅雨の戻りに
久方ぶり 夏夕刻の空に鈍く転がる 豪大な重低音 せなせな と寂しげに下る蜩の声は 次第 仄明る 薄帷の向こうで 人気ない通りに 浮かび始めた 細かな雨脚の響くなか 遅れ拍子で 地面に打ち弾ける 甲高い雨垂れに また一瞬 手品のように隠されては か弱く零れる 耳を澄ませば 嬉しそな かわずの遠鳴き届き... 続きをみる
久方ぶり 夏夕刻の空に鈍く転がる 豪大な重低音 せなせな と寂しげに下る蜩の声は 次第 仄明る 薄帷の向こうで 人気ない通りに 浮かび始めた 細かな雨脚の響くなか 遅れ拍子で 地面に打ち弾ける 甲高い雨垂れに また一瞬 手品のように隠されては か弱く零れる 耳を澄ませば 嬉しそな かわずの遠鳴き届き... 続きをみる
真夏の8月5日だが、7日はもう立秋。 6月に満開だったあじさいの花が、まだ残っていた。 各地に暴雨をもたらす台風に恐れを抱きながら、 季節は梅雨から真夏、そして秋へと、 グラデーションのように移りゆく。 蜩の声に秋を感じるこの時期、 まもなく西風が吹いて、ふと感じる秋の気配。
作品No.1938 サンダーバード2号のメモ帳
作品No.1937 詩と言葉のあわい
作品No.1936 『言葉のあわいに架かる橋』
作品No.1935 問羨望 — 「君という絶縁」
作品No.1934 問羨望
作品No.1933 生者の行進
作品No.1932 空気時計のさいしゅう者
作品No.1930 エピローグから生まれる世界
作品No.1929 海嶺(やま)のにぎわい
作品No.1928 駆り立てるもの
作品No.1926 五人の囚人
作品No.1927 誤認しない四人
作品No.1925 「彼岸の白狐、此岸の岸辺」
作品No.1924 「袋小路の先」
作品No.1923 「生きることから、言葉になるまで」