恋愛小説のムラゴンブログ

  • 「氷島の漁夫」ピエール・ロチ 岩波文庫

    豊かな色彩感覚に溢れた美しい小説です。自分が非常な美貌の持ち主であることに自分でも気がつかないような純粋な心情を持った女性と、寡黙だがたくましいアイスランドの美青年の漁夫との恋愛悲劇です。ロチは、さまざまな経緯をへて二人を結びつけますが、物語の最後で、美青年の漁夫をまるで海の女神が嫉妬したかのように、アイスランドの海へ飲み込ませます。可憐な乙女は半ば気が触れたように亡き夫のシャツにぬくもりを求めま

  • ぼく明日♪ 文庫本「ぼくは明日、昨日のきみとデートする(七月隆文)」の清らかさ、うつくしさ

    「ぼく明日」の原作読みました! 「ぼくは明日、昨日のきみとデートする(七月隆文)」 宝島社文庫 「ぼく明日」の文庫本、読みました! 七月(ななつき)隆文さんの恋愛小説「ぼくは明日(あす)、昨日のきみとデートする」を一気に読みました。夜、なんとなくモヤモヤした気分だったし、先日京都に行ったばかりだったので、前に買っておいたのを一気呵成に読み終えました。 春の京都を舞台にした高寿(たかとし)と愛美(え

  • モモさんの恋愛事情1

     僕の大好きなモモさんはとってもきれいなヒトだ。 すごい美人ってわけじゃない。 でも、なぜか女優やモデルのように見える時がある。 華がある、というのはこういうことをいうのだろうと思う。  僕がモモさんに出会ったのは今からちょうど10ヶ月前のことだ。 僕は一浪して東京の大学に進学し、そのまま東京でシステム開発の会社に就職したのだが、毎日深夜まで残業、休みもロクにとれない忙しさにすっかり身も心もボロボ