ドラクロワという画家は、歴史に、戦争しか見なかった人であったそうで、戦争の絵を描くのに、とても長けた画家であった。 かと思うと、平和そのもののような絵を描く大画家もいて、じっさいのところ、今の世の中自体も、戦争と平和とが、絶え間なく入り交じっているような、けったいな現状である。 わたしは、ごく若い頃... 続きをみる
ベルクソンのムラゴンブログ
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モーパッサン 若い女性 「その心は疑い深く、頭はよく働き、勘が良い。」 アラン 手相 「魔法使いに、手の内を見せることはない。」 ベルクソン 人類 「人類はまだ、自分の未来は自分次第だということを、知らないでいる。」 ドストエフスキー 人間 「人間は、どれだけ複雑に見えようと、根は単純なものである。... 続きをみる
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ご存知の方は、少ないと思うが、フランスにユダヤ系のベルクソンという哲学者がいた。この人はまた、ノーベル文学賞受賞者であるが、その作品の難解性もあってか、あまり知られていない。 フランスの、例えば、サルトルやカミュという人なら、一度でも、その名前を聞いたことのある人は多いと思うが、ともかく一般には、馴... 続きをみる
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「知は力なり」とは、イギリスの哲学者ベーコンのことばであるが、儒教でも、「知」を徳として五徳の中に入れている。 西洋と東洋では、知というものの捉え方がまるで違っていると言って良いが、そうした大きな話は、置くことにして、大まかに、東洋では知恵を主眼とした「知」で、西洋では理論を主とする「知」と取って、... 続きをみる
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わたしの絵は、まったくの独学で、絵の先生についてあれこれ習ったということはまるでない。 高校生のとき、美術の授業で、「消しゴムも筆のつもりで描け」と教えられた限りである。わたしは指も筆代わりにしているから、これはわたしの独創かと思っていたら、ある本で、指で描く画家がいるということを知り、独創というも... 続きをみる
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わたしは「おすすめ本」の中では、白水社イデー選書の本を薦めているが、それには理由がある。2001年5月に、岩波文庫で新訳が出て、当時、それに飛びつくようにして勇んで読んだのだが、まったく辟易してしまった。 ベルクソンは一体何を言いたかったのか、さっぱり分からない訳になっていた。苦労して、最後まで読ん... 続きをみる
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※東日本豪雨台風、台風19号で被災された方々にお見舞い申し上げます。どうぞ、めげずに頑張ってください。 フランスのユダヤ系の哲学者「ベルクソン」です。 以前にも、このブログに載せましたが、目がどうしても気になって、加筆・修整しました。台風の最中でしたが、何故か、筆を執る気になりました。 とても、知的... 続きをみる
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ベルクソンは言葉による解決を放棄してから、哲学を始めたと言っています。この書は、西洋哲学を総覧した著者が、なにゆえ哲学は、さまざまな学派に分かれなければならないのかという盲点をするどく突き、言葉による概念上の分析が、そのことに深く関わっている様をあぶり出していきます。言表不可能な直観を哲学の第一義に... 続きをみる
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ベルクソンの遺書と言える著作です。聖書に由来する神とギリシア哲学における神々とが混交してしまった西洋哲学の弱点とも言える神観念をきれいに解きほぐして行きます。ベルクソンは決して難問を一挙に解決することを望みません。着実な一歩を進め、後は後世の哲学に託そうとします。この著作の最後で「人類はまだ自分たち... 続きをみる
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良書には、正解はない。その代わり、よくよく吟味された問いがある。 〇 何かにつけ、正解を求めずにいられない人は、まだ、学校を卒業できずにいる人である。 〇 本を読みたいが、何を読んだら良いのかわからないというのは、今の多くの人の悩みのようである。岩波文庫は一部を除いて、新潮文庫はある本を除いて、角川... 続きをみる
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ヴァレリーは、ベルクソンやアランと並ぶ同時代の哲学者で、詩人でもあり批評家でもありました。明晰な純粋意識を徹底して実験して見せた『テスト氏』は、数学的な意識研究報告書といっていいものです。『ドガ・ダンス・デッサン』では親交のあった画家ドガの言葉をモチーフに、批評文のあらゆる可能性が試され、深遠な哲学... 続きをみる
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精神と脳との関係は、パラレルではないことを結論づけた哲学史上画期的な論攷です。ベルクソンはこの著作のために長年失語症の研究を行いました。その知見の上で、脳は現実世界に対する注意の器官であって、記憶を司っているのは精神であると述べ、両者は確かに密接な関係にあるが、決して厳密な対応関係にはないと論じます... 続きをみる
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重厚で難解な著作の多いベルクソンの中では、比較的軽いと言ってよい論考ですが、ベルクソンの並外れた直観力と鋭敏な分析力が十分に味わえる「笑い」についての卓越した名著です。笑いの本源的な勘所を「こわばり」に見、この一見なんでもないように思える言葉を取り上げ、するどくたくましい分析力によって笑いの本質その... 続きをみる
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歎異抄 たましいの奥底に墨で大書されたような文言 これはどんな人間のたましいにも応ずる 善人だろうが悪人だろうが 「たとへ、法然上人にすかされまいらせて、念仏して地獄に堕ちたりとも」 「すかされ」という俗語が、肉体的に痛切と言っていいくらいの血の匂いがする なんという奥深さだろうか 親鸞の手振りや口... 続きをみる
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フランスの哲学者、アンリ・ベルクソンです。「創造的進化」の著作で知られていますが、その顔がよく知られている人ではないようです。じつに、端正な顔立ちをした人で、顔を見ただけで、とても深い知性の持ち主だと、感じられる顔です。 この人は、ユダヤ系の血を引いている哲学者で、ユングが、現代にも通用する哲学者と... 続きをみる
- # ベルクソン
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プラトン初期の傑作です。アテネの法廷に立ったソクラテスが不当に断罪され、死罪を言い渡される有名な話ですが、ソクラテスは判決を言い渡された後、親しい人々に不思議なことを語ります。「諸君、驚くべきことが起こった。私のダイモーンがまったく沈黙してしまったのだ。」ソクラテスのダイモーンは、ソクラテスが子供の... 続きをみる
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エラン・ヴィタール「生命の飛躍」と訳される有名な言葉の登場するベルクソンの進化学説です。ダーウィンの「進化論」では説明できない生物の進化の過程を、非常な知力を用い、徹底的に考究していきます。そこから直観されたのが、先に書いた「生命の飛躍」です。付言しておかなければなりませんが、ベルクソンの言う「直観... 続きをみる
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原題は「意識に直接与えられたものについての試論」という長い題です。ベルクソンは、われわれが日常感覚として持っている当たり前な自由感から決して離れません。自由が哲学者の間でどう論議の対象となろうが、この自由感からものを考えようとします。ベルクソン自身が、わたしは実在論も観念論も行き過ぎていると感じた。... 続きをみる
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ツァラトゥストラはゾロアスター(拝火教の祖)のドイツ語読みである。ニーチェは原水爆という史上もっとも熱い火を手に入れるに至った現代を予見していただろうか。詩人の千里眼とはそういうものであろうとも思うが。 ベルクソンは、最後の著作で、「人類はまだ自分たちの運命は、自分たち次第だということをよく分かって... 続きをみる
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ベルクソンの本をぱらぱらめくっていたら、内容の深奥性は不明だけれど妙に澱みのない文章にあたりました。 意識の諸状態の有機化について―自由 真の持続と偶然性 すなわち、時間は空間なのか。もしも私が地図の上に描かれた道を眼で追うとすれば、後戻りをして道がところどころで二つに分かれているかどうかを捜してみ... 続きをみる
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アリス
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4月27日 魔術主義、浪漫主義宣言。
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4月26日 欲望との付き合い方 ~ムダと有用の間~
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4月25日 中華ビュッフェで3皿+ライス3杯を爆食した。
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4月24日 出張時、電車で読んだ本や、書いておいた言葉(リルケ、山中教授)など。
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ミャクミャク描いてみた"私家版ミャクミャク渾沌獣バージョン"
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4月23日 今日は図書館へ行く予定。
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4月22日 ”コトバ”による世界生成。井筒俊彦「意味の深みへ」より。
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4月21日 花より団子。散文的だが美しくも楽しい生。
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4月20日 人間には3つの要素がある。
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4月19日 ミレニアムシリーズ、2019年度の映画”蜘蛛の巣を払う女”を視聴。
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4月17日 一瞬は永遠で、時間は奇跡の連続である。
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4月17日 アマプラ視聴雑感。「BOYS]「アビゲイル」「モンキーマン」「ボッシュ」などなど。
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4月16日 アサーティブネスに必要なのは、率直、対等、誠実、自己責任。
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4月14日 昨日は図書館へ。
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4月13日 作家はどれくらい稼ぐのか。森博嗣さんエッセイの魅力。
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- # 悟り