• 江戸川柳 色は匂へ  「み」の2 水茶屋 3 神子(みこ)

    水茶屋の娘の顔でくだす腹    腹をくだすまでお茶を飲む馬鹿。  水茶屋=葉茶屋・料理茶屋・色茶屋・出会茶屋などに対してお茶を飲ませる茶見世。浅草の二十軒茶見世が有名。  今も昔も美人を置いて客を呼ぶのは同じ。 さわらば落ちん風情にて茶やはやり   誤解させる方が悪いのか。誤解する方が悪いの                    か。 水茶屋でせいいっぱいが手をにぎり   純なお方。朗報があるよ。

  • 江戸川柳 色は匂へ  「め」の2 妾  3 名物

     江戸時代、妾は合法であった。芭蕉は結婚をしなかったが妾は持っていたようである。  なお、江戸では「めかけ」上方では「てかけ」というそうである。目をかけるか。手をかけるかの違いはあるが、役割はどちらも同じ。 御主人と思はぬめかけ首尾がよし    奔放、大胆さに惹かれるものだ。 めかけのはねだり下女のはゆすり也   非合法の弱み。ゆすられますよ。 めの字からへの字になるとつけ上り   世継ぎを生んだ

  • 江戸川柳 色は匂へ  「ゆ」の2 湯上り 3 雪

    湯あがりは玄宗以来賞美する     湯上りが一番。まいった、まいった。 女房を湯にやり亭主酒をのみ     心置きなく・・・飲めるぞ。 不都合さ亭主湯あがり女房酒     逆も真なり。ゆっくり飲みましょ。 3 雪 銭のない雪はこたつと首ッ引      金があればどこへでも行くが、炬燵にかぎる。 此雪に馬鹿ものどもの足の跡     つわものどもが懐かしい。 雪の朝女房は逸をもって打つ     休養十

  • 江戸川柳 色は匂へ  「き」の2 生娘(きむすめ) 3 禁酒

    きむすめは片袖すててにげて行      いいね。清純な時代もあった。 生娘は膝っこぞうに五人力        凛とした抵抗。たのもしい。 手にあたるものできむすめぶって逃げ   怪我しなかった。なにより。 3 禁 酒 無刀で帰宅仕(つかまつ)り以後禁酒   刀を忘れた。始末書だ。 禁酒した目につれなき雪月花       酒なくて・・・あ~。 禁酒だとおっしゃりませと袴腰      賢い奥方。袴を手

  • 江戸川柳 色は匂へ  「さ」の2 里帰り 3 里の母

    里びらきこのごろに無い飯を喰い   遠慮なく、腹いっぱい。 参考=里開きは、里帰りのこと。結婚の数日後新婦が実家へ始めて行くこと。新郎と同道することが多い。 里帰り赤らむ顔をみやげにし     初夜、うまくいったのね。安心、安心。 里帰り夫びいきにもう話し      よかったね。いい人で。 むづかしい方だと咄す里帰り     大丈夫かな、そのうち慣れるわ。 里帰りぢゝイばゝアをまづ咄し    同居

  • 江戸川柳 色は匂へ  「あ」の2 愛 嬌  3 洗 髪

    愛嬌はこぼれてへらぬ宝也      愛嬌だけでいいんだよ。(父) 愛きょう娘そこからもここからも   縁談多くて困ちゃう。どうしよう。 3 洗 髪 挨拶をうしろへほうる洗髪      洗い髪お妻さん。いきだね。 洗髪にぎってたもと見て貰ひ     たもとのひもとって。はやく、ばか。 色白はかくべつ目立つ洗ひ髪     雪の肌に黒髪、めまい起こしそう。 あらい髪わきの下から人をよび    浮世絵の世

  • 江戸川柳 色は匂へ  「て」の2 手  3 亭主

    目をふさぐ手を遠くから持てくる    そっと近寄ってだアーれだ。遠い昔昔の物語。 手をとると顔をさげるが女なり     セクハラで訴えられるぞ。 がたがたとふるえながらも嬉しがり   生娘だね。そんな時代もあったのだ。 されたとも言われず御手がつきました  ご主人様のことです。言えません。 3 亭 主 どうしても泊て来たが亭主まけ     すなおにあやまりな。 おそれいりましたと亭主ひょぐらかし 

  • 江戸川柳 色は匂へ  「え」の2 江戸 3 江の島

    江戸は朝京は夕暮じまんなり   江戸は紫、京は紅、ハイレベルの自慢比べ。 参考=春はあけぼの・・・紫だちたる雲、京は紅の染め物が自慢。 3 江の島 江の島の十里こなたに三日居る   十里手前は品川です。 ふみ出して十里こなたで出来心   計画的じゃないの、怪しいもんだ。 貝細工十里こなたへ取りよせる   全国の土産がより取り見取りよ。

  • 江戸川柳 色は匂へ  「こ」の2 子  3 後家

    子を一ッにらめておいて申しわけ    おかあさんえらい。先ず自分の子を叱る。 いたずらの憎さも夢の子の寝顔     寝顔を見ると何もかも忘れてしまうね。 はだかの子おもしろがって逃る也    みんな一度は通る道 やゝしばし四方を見ゐる転んだ子    誰もいないぞ。どうする。 あのお子のお子がもう早このお子か   はやいなあ。 3 後 家 若後家のたよりになってやりたがり   不思議な魅力があるのよ

  • 江戸川柳 色は匂へ  「ふ」の2 夫婦 3 太股(ふともも)

    二三丁出てから夫婦つれになり    そんな時代よ。 わる口がいやさに夫婦別に出る    隣のおばちゃんがみてるぞ。 女房を大切にする見ぐるしさ     男女格差は凄かった。 夫婦旅昼は道づれ夜はなさけ     真理だ。ありがとう。 3 太股 ちっとづつ出る太股にけつまづき   男の気力、力が出る。 江戸小咄 「聞いてくりゃれ、今はでな女が通った。まづ腰帯が金襴、ふんどしが緋縮緬に金糸で立浪、折よく

  • 江戸川柳 色は匂へ  「け」の2 傾城(けいじょう) 3 下女

     参考=傾城は城を傾けるほどの美女、転じて官許の遊里の上妓をいう。 とうろうの斧傾城を妻そしり     妻としては引き下がれない。意地がある        蟷螂の斧=カマキリが前足を振り上げて竜車(戦車)に戦いを挑むようなみのほどしらずの意。 琴棋書画ならべたばかり知りんせぬ   みんな飾っておくだけよ。 傾城の尾羽内打ちからすいい男     傾城に貢がせるとはにくいやつ。 「け」の3 下女(げじ

  • 江戸を見れば 96  側用人、老中上座、大老へと一直線

     1698年元禄11年戊寅(つちのえとら)7月21日に保明は側用人のままで老中の上座に列することになった。  時の権力機構の幹部へと歩を進める。側用人から老中、老中上座からやがて大老へと綱吉時代の権力者となっていくことになる。  江戸東叡山寛永寺根本中堂造営の総奉行となり、8月28日には竣工して保明は将軍綱吉の代理として登山し長時不断灯の点火の役を務めた。  柳沢吉保が側用人として権力の座について

  • 江戸川柳 色は匂へ 「ま」の2 間男 3 枕草紙(まくらぞうし)

    間男は湯屋盗人のやうに逃げ        素っ裸で10秒切るよ。 間男のはだしはきつい不首尾也       なんで裸足なの、それが・・・。 足音で男をかくす面白さ          プロやなあ。まいったまいった。 押し入れで聞けばこの草履はだれだ     姉さんにまかしとこう。 「ま」の3 枕草紙(まくらぞうし)       枕草子は清少納言、枕草紙は春画。 枕ざうしの間違ではぢをかき      

  • 江戸を見れば 95  貨幣政策失敗・増税へ

     1697年元禄10年丁牛(ひのとうし)徳川幕府95年間の歴史を大雑把に眺めてきたが、現代社会と重なる部分が多く驚いている。政治の公私混淆やお友達幕閣、規制規制で庶民を締め上げていく。  さすがに現代は生類憐みの令や不義密通による死罪などはない。  厳しい面では、実の妹を売った茶坊主が死罪となり、護国寺門前で町人を殺害した与力(下級武士)2名を切腹にした。これなども上級武士であればお咎めなしという

  • 江戸川柳 色は匂へ  「や」の2 宿下り「やどおり・やどさがり」

     参考=宿下りは町家の男子は商家に、女子は大名や旗本の屋敷に奉公するのが江戸の通例で、休暇は年に2回与えられる。  商家の丁稚手代は1日、屋敷奉公の女子は3日くらいで、それを宿おり、宿下がり、または藪入りという。 半年の内に宿おりみごとなり    半年見ない内に立派になって、まあ。 娘より母が楽しむ宿下り      みんな待ってたよ。父さんなんかもう。 壱町の血を動かした宿下り     街中の青年

  • 江戸川柳 色は匂へ  「く」の2 口を吸う  3 くどく

    鬼瓦凧のはんにゃの口を吸       凧もびっくりだよ。 口を吸ふ時に困ると天狗言い      ごもっとも。 茶うけに口を吸はせるとまだはやり   茶菓子代わりに、美人なんだ。 3 くどく(口説く) くどくやつあたり見い見いそばへ寄り  ささやき声が聞こえるところまでおもむろに。 くどき出す前にしばらくだまってる    目で物言う緊張の一瞬。 遠くからくどくを見れば馬鹿なもの   傍から見るとそん

  • 江戸川柳 色は匂へ  「お・を」の3 翁 4 女湯

    翁はとびこみ道風(とうふう)はとび上がり  とびこんでもとび上がっても一芸の達人 芭蕉翁ぼちゃんといふと立止り   飛び込むべきか 音のした池へ翁のかげうつり    飛び上がるべきか 江戸川柳 色は匂へ  「お・を」の4 女湯 女湯へおきたおきたとだいて来る   おこしたんじゃないの、 ほんとに。 女湯で赤子を抱いて蓋にする     自然な動きよ。自然、自然。 女湯はからしが浮いてみんな出る   

  • 江戸を見れば 94   頌 春 よい年でありますように

      1696年元禄9年丙子(ひのえね)幕府の財政再建も人民の経済生活の圧迫という犠牲の上で成り立っていた。今も昔も変わらない「賄賂と請託」は徳川幕府開闢以来415年、平成30年の今も同じことの繰り返しである。  明治維新があり、太平洋戦争という敗戦を経験して大きく変わった点と徳川415年変わらない点がある。  93年分の「江戸を見れば」を通して、変わった点と変わらない点を具体的に考察して新しい時代

  • 江戸を見れば93  金銀貨の改鋳 幕府の財政逼迫

      1695年元禄8年乙亥(きのとい)8月に金銀貨の改鋳が断行された。  商品経済の発展にともなって改鋳は必然的なものとなっていた。勘定吟味 役の荻原重秀は老中に勧めて質を低下させ、通貨量の増大を計った。  品質は非常に低く、純金銀の保有量は5割ないし6割にすぎなかった。  日銀のマイナス金利政策を思い出した。詳しいことは良く分かりません。  1693年元禄6年癸酉(みずのととり)8月10日、西鶴

  • 江戸川柳 色は匂へ  「の」の2 野がけ(現代のピクニック)

    自在かぎいじって野がけもてあまし  (つい触って、元に戻らずまいったなあ。) 野がけ道あたまへ扇くゝし付   (日よけに里芋の葉っぱを頭に乗せたのを思い出し                  たよ。) いたづらに雁などおどすのがけ道  (あるある。やってみるんだ。) 是も一興とのがけはたれるなり  (大草原の野糞も一度はやってみるもんだ。爽快。) のがけ道へんな後架(こうか)へ入れ申  (女性のト

1 2 3 4 5 ... 10