文学のムラゴンブログ

  • 1月科目試験終わった🍇

    1月の科目試験が終わりましたーーー✊✨✨✨ 今回は再レポもなく、本当に身が軽くなったようです😆 正確にいうと、添削中が一本で、これが不合格になると また負債となってしまいますが、 哲学が試験でずっと合格できないことから E群の他の科目を受けることができないでいました。 でも、政治学のレポートは合格いただいているので、 4月の科目試験は哲学の試験結果がどうであろうと、 政治学にシフトしようと思って

  • 1月科目試験1日目終了

    1月科目試験1日目が終了しました😭 今日は3科目受けて来ました。 出来たかどうかは別として、 三田にいる時はランナーズハイで、 まだいけるかも🤡と、思いましたが、 帰ってきてみると、 つ、疲れたーーーーー😵 仕事でも一応頭を使いますが、 違う脳を使っている感じで、グッタリです🥱 ちなみに最初に受けた金融論は、 見た目はたくさん書きましたが、 どうやらベクトルが違っていたようです🥺 この科

  • 科目試験まであと2日

    科目試験まであと2日になりました🤭 今回6科目受験ですが、 そもそも10月に受ける予定だったものが 台風で受験できず、そのまま繰り上げです😅 10月は週スク夜スクで週6日スクーリングでしたので、 正直、対策バッチリとは言いがたいものがありました😅 今回半年ぶりくらいの試験となってしまいましたが、 と、言ってずっと試験勉強していたわけでもなく、 むしろ忘れてしまっていることが多い情けない状態で

  • 連休もあと1日

    連休もあと1日ほどになりました🤔 現在の勉強状況は... 📍金融論 ちょろっと 📍哲学 3時間くらい 📍簿記 2時間くらい 📍文学 ちょろっと 📍社会学 ちょろっと 📍新財政論 手付かず なんだかバタバタしていましたので、 まぁこんなものでしょうか👀 金融論と文学は、一回暗記してもすぐに忘れてしまうので、 エビングハウスの忘却曲線を意識して覚えようと思います🙄 明日はもう少し金融

  • 社会復帰?

    今日から、社会復帰ならぬ お仕事生活に戻りました😅 今日は午前中、PCの調子が悪くてトラブったものの いつもの時間は、それなりに充実しています😌 連休中は、それなりにいろいろないことができるけど、 家にずっといたら、いたで、 いつもより家事が大変です😵 仕事に戻るとちょっと新鮮ですが、 ずっと仕事だとそれはそれでヘトヘトで 家のこともおろそかになるし、 結局バランスって大事ですね🤔 今日は

  • 連休最終日

    今年のお正月休みは9連休でしたが、 あっという間に終わろうとしてます🙄 あと二週間足らずで科目試験ですが、 正月休み中にもう少し 進めたいところでしたが、 私、一応、主婦という一面もありますので、 お掃除やら、買い出しやら、 お料理やらに追われました😵 お正月も遠出はしなかったものの、 初詣行ったり、 アウトレット行ったり、 スポーツセンター行ったり と、細々動いていました🤭 今回、この休み

  • 「ゆめこ縮緬」皆川博子

    本の帯に「皆川幻想文学の最高傑作」とあったので、どんなもんかと思って読んでみました。現実と幻想が交錯する不思議な時空間の中で語られていく女性たちの姿が、各短篇におぼろげに浮かび上がってきます。時代は昭和初期くらいでしょうか、女性がまだ社会進出し始めようという時の、古い家制度の中の女性が描かれることが多いです。 幻想文学といってもいろいろありますが、衒学的なトリックを駆使した幻想文学とは異なり、こち

  • 文学再レポ提出

    今日は朝寝坊したいところでしたが、 年末で普通ゴミ最後の日とあって、 朝寝坊できずにバッタバッタと ゴミ出しからスタートです。 その後、軽く玄関をお掃除して 親戚から送ってもらった大根やらカボチャやらを料理しました。 それからカブも送ってもらったのでぬか漬けにしました。 息子も主人もまだ寝ています🤔 リビング掃除をルンバちゃんに任せたら スポーツセンターへお出かけです😊 週末はガッツリスポーツ

  • 再レポ文学

    夜スク試験が終わり、 残すは明日の補講のみとなりました🙄 そろそろ1月の科目試験勉強を しないといけないのですが、 10月科目試験を受けるために むりくり出した文学は やっぱり不合格で返ってきていました😅 ただ、夜スクで週4日を 過ごしているうちは、 とりかかれずにいました🙄😵 ぼちぼち、家勉体制に戻していこうと 思います。 前回、参考文献が不足していたと思うので、 今回はいろいろ読みまし

  • 「自負と偏見」オースティン

    世界の十大文学の中の一作。 今日は長距離旅行をしたので、最近読めなかった分、しっかり読んできましたよ~。 英文科出身の人に聞いたら、「この作品はタイトルが悪い、ただのラブストーリーとして読めば面白いのに、人間観察とか難しいこと考えて読んだらつまらない」と言っていたのを思いだし、そのつもりで読みました。 新潮社版です。普通この作品は「高慢と偏見」というタイトルでほかの出版社では出版されていますが、こ

  • 「獄門島」横溝正史

    いやー面白かった! 金田一耕助シリーズの2作目だそうです。それを知っていたら、1作目から買ったのに。ちょくちょく1作目のことが出てくるので、1作目を読みたい気持ちでいっぱいです。 時代は戦後直後、昭和21年。金田一の親友は復員途中に妙な遺言を残して死んでしまうのですが、その遺言というのは、自分が死んだら、島に残された自分の3人の妹が殺されてしまうから、獄門島へ行ってくれとのことだったのです。 とい

  • 文学勉強ちう〜のはずpart2

    予定では、今文学を勉強中のはずです。 でも溺れそうなので、 一旦金融論のテキスト斜め読みに回避しました👀 そしてこの3連休、 再び文学に戻ろうと思いました🥺 でも、なぜか政治学の再レポートに励んでしまいました😳 実は政治学のレポートは、約半年前にFGKで戻ってきていました👀 不合格で返ってきたレポートは、半年放置すると期限切れになります。 まだ政治学は一度も科目試験を受けておらず、 自分的

  • 文学勉強ちう〜のはず...

    今週は文学勉強ちうのはず...でした... ...が、疲れが出てきました😔 テキストを理解しようと、読んではまとめたり、 知らない文学作品もたくさん出てくるので 毎回調べたりしていると なんだか思ったよりも、 ふかー〜い気がします😳 ちょっと、溺れそうです...🥺 と、いうことで小休止です😙 金融論のテキストを、 深くではなく、斜め読みで俯瞰的に 眺めてみたり、 図書館で借りてきた社会政策

  • なんだか後ろめたい一日でした

    なんでだろう。今日はろくに仕事しなかったから、申し訳なさでいっぱいだったのかな。なんだか、仕事をすることも、しないことも、終わって帰宅することも、すべてが申し訳ない気がして、一日、スポーツクラブまでも楽しめませんでした。 仕事は、論文を読んだり、ネットでディスプレイやグラフィックカードを調べたりと、それなりにしていたとは思います。でも何かこれといった成果は出していません。 ところで。久しぶりにスポ

  • 卒論指導登録に向けて〜10月科目試験勉強〜文学🍇

    私は特別課程なので 卒論登録するには 📍総合3分野 合計28単位以上 〜ただしテキスト18単位以上 📍必修外国語 6/8単位以上 📍総合科目36単位以上 📍専門科目 7単位以上 そして配本年度3年度を迎えていることです。 英語は6/8単位以上でクリア、 専門科目も7単位以上とハードル低め なので、クリアしてます。 でも、専門科目に注力してしまい、総合科目が4単位足りてません😅 ですから、

  • 10月科目試験は6科目?

    一昨日、簿記論を投函して、 ムムっ🤔 5科目試験か... と、思っていたのですが、 思っていたより、早く書籍が届き📚 昨日、文学もWEB提出してしまいました。 推敲をろくにしていないので、甘々ですが、 つい出しちゃいました👀 これで6科目です🤭 ちなみに月末から試験までは、 夜スク、週スクで週6日 通ってしまおうかと、思っています。 仕事も夏スク終わってから 徐々に忙しくなってきました。

  • 「日影丈吉傑作選」日影丈吉

    私の興味のある昭和初期ではないですが、戦後の短編集です。日影丈吉は明治40年の生まれだそうです。 この傑作選には、民俗学的な日本の幽霊や魑魅や物の怪の香りのする短篇や、片や宇宙旅行というか、宇宙に墓参りする話、住民が半分になって死んでしまう不吉な家の話、戦時中の話、台湾の不思議な家の話、自然の森がなくなっていく過程でいろんな幻影を見る話、吸血鬼の話など、一冊に盛沢山でした。ジャンルでいうと何だろう

  • 「俳句はかく解しかく味わう」高浜虚子

    この書の題名には、少々不審に思う人が居るかもしれません。俳句という文芸には、解し方や味わい方まであるのか、自由に解し自由に味わえば、それで良いではないかというように。それも、もっともな考え方なのですが、俳句というのは、とても狭い道を行く文芸だということを、忘れないで欲しいと思います。虚子は、さらに論を進めて「俳句は芭蕉の文学である」とさえ言っています。論は、虚子で尽きていますから、言及しませんが、

  • 「ドン・キホーテ」セルバンテス 岩波文庫

    人間性とはいいますが、これほど偉大でまっさらな心情を持った作中人物は他にいないでしょう。著者のセルバンテスは、この書のために、風俗紊乱罪で投獄されています。現代の視点から見れば、滑稽なほどの法律の乱用に見えますが、著者の有名な「ドン・キホーテは私だ。」という裁判での弁明の言葉は、その後の文学の脊髄を形作る、文学者の金科玉条となりました。

  • 小説家志望

    将来の夢は小説家になることです 毎日小説家目指して文章書いてます 1日 400〜500文字くらい書いてると思う(少ない… 今の目標は1日2000文字書くこと(`・ω・´) このブログで作品を公開できたらいいな〜って思ってる 今日も少し書いて寝ますねヾ(・ω・`)

  • 「陰翳礼讃」谷崎潤一郎 中公文庫

    この書は、現在、世界中の美術家の間で読まれている書物です。書中「日本人は障子に遮られて、生気を失った、死んだような日の光を愛した」という言葉は、撰者には、自分の日本人としての心の小暗い深所を、まるで懐中電灯ででも照らされたかのように、あっと驚いたものでした。日本文化を語るときには、欠かせない書物のひとつです。

  • Hideの俳句・短歌 4

    夏座敷縁側降りる猫の子や耳をそばだて秋の音をきく 夜の秋窓より風のまたぎ来る 月天心とんがりおりぬピラミッド ランボーという男あり秋の夜 くったりと女ねむるやキリギリス しばらくは月を見ていし無人駅 永遠という観念の秋は深み

  • Hideの俳句 2 

    猫じゃらし思い思いにクビ揺らし 霧雨やすっと立ちたる赤き花 もみじ葉やアスファルト上二三枚 心病みてむさぼるごとく月を見し 心病めど澄み渡りたる名月や 人形の首のみ取れしさびしさよ 雨上がり沈む西日のすごきかな 春深み小さき花や線路わき

  • 「ロミオとジュリエット」シェイクスピア 新潮文庫

    シェイクスピアの作品の登場人物の中では、年齢が特定されている人物は数名ほどですが、ジュリエットはその中でもはっきりと十四才とされています。これは真剣な恋愛をするのには十四才で十分だということを物語っているようです。この「ロミオとジュリエット」は、悲劇と喜劇との境を紙一重の差で行き来するように見えます。結局些細なすれ違によるミスから悲劇となって終わりますが、もし、あのときああだったらと、悔恨にも似た

  • 「幼年時代」トルストイ 新潮文庫

    大人物トルストイの幼年期の溌剌とした感受性を伝える得難い名著です。トルストイの父母は、トルストイがごく幼いころ、死に別れしましたが、貴族の家の中で、なに不自由なく育てられたと伝記は伝えています。ここには、幼年時代の少年らしさが、まことに飾り気なく、まっすぐな幸福感に満ちた感情で表現され、後年の苦悩に満ちたトルストイの人生が、にわかに信じ難いほどです。生まれたままの直線をどこまでも、とことん伸ばして

  • 「文藝復興」林達夫 中公文庫

    林達夫はフランス文学者で、まとまった著作がほとんどない人でした。この書物も、雑多な文章を集めたものと言ってよく、どれも書き流された感がありますが、そのために発想は自由で自在、ときにきらめくような文章に出会います。哲学者の三木清とも交流があり、その経緯を書いた文章が他の書物に見えます。日本のモラリストといってよい学者でした。

  • 「女たちよ!」伊丹十三 文春文庫

    巻頭に、「別れた妻そうしてまだ見ぬ妻たちへ」と書かれています。異才を放った伊丹十三の半ばどうでもよいと思われる話が、軽妙に語られていきます。女についての毒づき方は、彼の思慕する本当の女らしい女への求愛の方法なのでしょう。伊丹は、やがて女優の宮本信子と結婚し2児をもうけますが、マスコミに追い詰められ、ビルから飛び降りて自殺してしまいました。ノーベル賞作家の大江健三郎は、彼の義理の弟に当たります。「日

  • 対訳ブレイク詩集

    ブレイク(1757-1827)の英語対訳詩集は先月読み終わっていましたが、自分の中でなかなかかみ砕けなくて、今日帰宅してからまた読み直してみました。なんというか、時代が時代だからなのでしょうか、とってもキリスト教の、特に旧約聖書の影響が色濃く出ているように思います。そのほか、知らないとわからなさそうだったのは、ミルトンとギリシャ神話。私はほとんど知らないので、訳者の注釈にそれが出てきても、なぜブレ

  • 「ナイン・ストーリーズ」サリンジャー 新潮文庫

    サリンジャーはユダヤ人の作家です。日本の禅文化の影響を色濃く受けた人で、巻頭言には白隠の「両手で打って鳴る音を片手で聞け」という禅の公案が掲げられています。サリンジャーは初めから、日本の禅文化に興味を持っていたわけではなく、アメリカで起こった、金持ちの家に生まれ、どこから見ても幸福そうだった青年の自殺という不可解な事件を追っていくうちに、それがサリンジャーにとっての公案のような働きをしたようです。

  • 「檸檬 <れもん>」梶井基次郎 新潮文庫

    梶井は宮沢賢治と比肩する童話的感性の持ち主だったと言っていいのですが、イマージュの鋭角的な強烈さでは賢治を上回っているように見えます。そうして、それが円満な童話的世界を破る裂け目となります。レモンの鮮烈な味と引き締まった造形美に爆発を見、美しい桜の木の下には動物たちの屍体が埋まっているのだと見る幻視力には、童話に安住することの難しい、都会的で苛立たしい、神経的に性急な血のさわぎが感じられるようです

  • ホラーティウス『詩論』

     ホラーティウスの『詩論』より「詩人について」を引用します。ホラーティウス(ホラティウス)についてはwikipediaなど参照してください。   (3)295-476 詩人について  295-308 デーモクリトスはヘリコーンから正気の詩人を締め出した。狂気の詩人と、砥石の役を果たす正気の批評家。  309-322 道徳的義務を理解することによって、それぞれの人物にふさわしい性格をあたえることが可

  • 「パルムの僧院」スタンダール 新潮文庫&【お詫び】

    ※ブログだけは更新していますが、忙しくて、なかなか、みなさんのブログを訪問できな  いでいます。どうぞ、ご容赦のほどを。<(_ _)> 当時、見掛けだけ大げさでロマンチックな小説が持てはやされていましたが、スタンダールはそうした小説を憎み、一見平板にさえ見えるような文章を用い、本当のロマンチシズム溢れる小説を書くことに成功しました。スタンダールは、この小説を自分の膝に親類の少女を座らせて、その少女

  • 「恋愛論」スタンダール 新潮文庫

    スタンダールは時代を越えてはじめて、その本当の価値が分かると言われるほどの普遍精神の持ち主でした。ただ、フランス人は非常に計算好きな国民性を持っていて、スタンダールもこの恋愛論の中で、恋愛を様々なタイプに分析、分類し、これ以外の恋愛というものは有り得ないということを言っています。有り得ないかどうかはともかく、国民性の為せる業のように思えます。スタンダールは、恋愛を大きくウェルテル的な恋愛とドン・ジ

  • 「親和力」ゲーテ 岩波文庫

    親和力は化学用語です。ある物質と他のある物質とが互いに強く引き付け合う化学反応を指します。ゲーテはここで、どうしても互いに引き合って止まない人間同士の恋に例えました。一人は妻のある中年の男、もう一人は、その男を思慕する若い女性です。道ならぬ恋に悩む女性は、ついに絶食して自ら命を絶ちます。男も同じ方法で命を絶ちます。作中、ゲーテは二人の気高い死に敬意を払って書いています。自分が理念というものに従って

  • 「詩と真実」ゲーテ 岩波文庫

    ゲーテの幼少青年期の伝記です。占星術にも決して偏見を持たなかったゲーテは、自身のホロスコープを巻頭に掲げています。「ファウスト」に出てくるノストラダムスといい、ゲーテの実に広い教養の幅を思わせます。また、それらに溺れてしまうような人間でも無論ありません。世界精神と呼ばれるほどの人物の伝記です。われわれも、決してその厳めしい言葉に溺れずに読み進んで行く必要があるのでしょう。不断の人格涵養の糧となる教

  • 「タッソー」ゲーテ 岩波文庫

    タッソーは実在した歴史上の詩人です。ここでは、ゲーテはタッソーに半ば成り代わってこの劇詩を書いている感がありますが、激情家で疑い深い性格の持ち主のタッソーが、まさに、その自身の性格の故に破滅していく物語です。ゲーテのタッソーへの感情移入は並々ならぬものがあって、劇の終わりにタッソーが縄に掛けられる場面などは、この劇を読む者自身が縄に掛けられたような錯覚を起こさせるほどの力強さを持っています。性格悲

  • 「ヴィルヘルム・マイスター遍歴時代」ゲーテ 岩波文庫

    ゲーテ晩年の著作です。この書には「-あるいは、諦念の人々-」という副題があります。この本を読むキーワードになるような言葉かと思って読んでいますと、はっきりとこの言葉を語るのは、最初に出てくるヤルノという人物だけで、それもほんの少し登場しただけで、後は、最後まで彼の出番はありません。物語は、七十才でハムレットを演じているという男がいると聞いて、美容に凝る男だとか、かと思えば、寓話のような小人の世界の

  • 「アンナ・カレーニナ」トルストイ 新潮文庫

    トルストイと比べてドストエフスキーは病的な作家と思われがちですが、トルストイには、ドストエフスキーが書いたような芸術として円熟した作品は見られません。これは、トルストイが芸術の世界に安住できなかったためで、トルストイはやがて自らの第一級の芸術作品「アンナ・カレーニナ」さえ否定する道に至ります。とはいえ、この「アンナ・カレーニナ」が非常に優れた芸術的な価値を持っていることは、間違いのないことで、芸術

  • 「クロイツェル・ソナタ」トルストイ 新潮文庫

    題名は、ベートーヴェンの有名なヴァイオリンソナタからとられています。トルストイはこの作品でクロイツェル・ソナタを徹底的に批判し、やがて、芸術一般を否定する強烈な思想を確立するに至ります。しかし、この小説で見せるトルストイの芸術家としての稟質は目覚ましく、夫が不倫をした妻をナイフで刺す場面などは、圧倒的な迫真力と異常な正確さで読者に迫ります。晩年、人類の性欲さえ否定したトルストイの異様で純潔な思想の

  • エッセイ ドストエフスキーと動物

    「死の家の記録」には、多くのさまざまな動物が登場するが、皆、動物の形をした人間である。「カラマーゾフの兄弟」にもペレスヴォンという忘れがたい犬が登場するが、これも犬の形をした虐待された人間である。 ドストエフスキーの目は、本当に人間というもの見て見抜く目で、よくあれほどまでに強烈な興味を人間というものに抱き続けたものだと感嘆してしまう。罪と罰のマルメラードフというろくでなしの酔漢といい、白痴のレー

  • 「かわいい女」チェーホフ 新潮文庫

    およそ小説に描かれた女性で、これほどかわいい女は他にいないでしょう。オーレンカは自分の意見というものを持たない人間ですが、誰かを好きでいずにはいられない女です。三度結婚しますが、三度とも相手の意見に従い、愛し切ります。最後に寡婦になりますが、ある少年に心底から愛情を注ぎます。トルストイは、この短編小説を立て続けに五度読み、「チェーホフは写真師に過ぎない。」と言った有名な逸話があります。チェーホフが

  • 「三人姉妹」チェーホフ 新潮文庫

    チェーホフ晩年の作品です。名篇「桜の園」にも通じる象徴的な筆使いが感じられます。三人姉妹は、悲しい運命と俗悪な日常生活に曝されますが、胸の中に宿る小さな道徳的といってもよい希望の火を決して消しません。劇の最後に、三人姉妹がそれぞれに、心の底から絞り出したような偽りのない心情を歌うように語る場面は、どこからか不思議な光が差し込んでくるような気配さえあります。また、内気な風変わりな少女から俗悪極まりな

  • 「かもめ」チェーホフ 新潮文庫

    女優志望の娘ニーナは、名声にあこがれて家を出てある劇団に加わり、男に身をまかせ子どもを産み、やがて、男に捨てられ子どもにも死なれます。絶望したニーナは、自分を気まぐれな漁師に撃たれたかもめのようだと「わたしはかもめ。」と繰り返します。「わたしはかもめ。・・・いいえ、そうじゃないわ。」時を経て、ニーナの胸に知恵の閃きのように人生に忍耐する覚悟が生じます。その新しい芽は、ロシアの荒漠とした大地から真っ

  • 「ワーニャ叔父さん」チェーホフ 新潮文庫

    ロシアの近代作家チェーホフは医者でもありました。結核を患い44才で亡くなりましたが、その生涯は忍耐に忍耐を重ねた、聖職者のように清潔なものでした。作中のワーニャ叔父さんはどこにでもいるような、さしたる取り柄のない独身の中年男ですが、ある若い美しい夫人に恋をします。ワーニャ叔父さんは結局振られてしまうのですが、このツキから見放されたような男の心の苦しみには、平凡ですが、ある退っ引きならない必然性が籠

  • 「空海の風景」司馬遼太郎 中公文庫

    司馬には、硬軟入り交じった著作が多いのですが、この本はその司馬の中でも、もっとも硬い方の著作に属するでしょう。剛直な筆致で、平安期の巨人空海を描きますが、著者の筆が思うように伸びず難渋しているのが分かります。筆者は、後記でこの伝説に包まれた巨人弘法大師の衣の翻りでもいいから描いてみたかったと言います。企ては果たして成功しているかどうか。私は際どいものを感じます。やはり、司馬には鎌倉期以降の日本人の

  • 「殉死」司馬遼太郎 新潮文庫

    ロシア戦役で最高司令官を務めた乃木希典を描きます。乃木は当時の論文で、「無能論」が書かれるほど戦術家としては取り柄を持たない人でしたが、松陰と同じ師によって教育されたその精神力は巨魁と言ってもいいものでした。有名な二〇三高地への攻撃命令は、まるで明日の馬の準備でもするような口振りで伝えられます。病に伏せっていた明治天皇を慮った場面は、巧まずに、読む者の微笑を誘います。生涯、一武人としての生を貫いた

  • 「馬上少年過ぐ」司馬遼太郎 新潮文庫

    戦国期の名将、伊達政宗を描きます。司馬のこの短編は、優に他の伊達政宗に関する書物を凌駕しています。題名は、漢詩もよくした政宗の「馬上少年過ぐ、世は平らかにして白髪多し、残躯は天の許すところ、楽しまずんば又如何せん」からとられています。政宗がこの漢詩を詠んだ時、戦国の世は終わり泰平の世が始まっていました。油断も隙もなかった戦国の世を振り返り、今の我が身を残躯<ざんく>と顧みました。戦国武将随一の名将

  • 「国盗り物語」司馬遼太郎 新潮文庫

    油売りの身から一国の城主にまでなった斎藤道三と稀代の天下人織田信長を描きます。道三の話柄には、多くフィクションが紛れ込んでいる感がありますが、一介の貧民から城主にまで登り詰めた男を描いて、痛快ささえ覚えます。信長については、「信長公記」があるおかげでしょう。写実的な筆致でその人物像を捉えます。戦国時代の二人の名武将を描いて、読み応え充分な書物に仕上っています。エンターテイメントとしても楽しめる小説

  • 「楢山節考」深沢七郎 新潮文庫

    著者畢生の代表作、小説「楢山節考」です。舞台は、どことも知れないもの深い貧しい山村です。主人公おりんばあさんは、なんでも食いそうな自分の健康できれいな歯が恥ずかしく、石臼にぶつけて自分の歯をガタガタに傷付けたりします。この村は、いつもの食物に事欠くほど貧しいのです。やがて、おりんばあさんが裏山に捨てられる日がやってきます。おりんばあさんは、村の掟に従い、息子に付き添われて、雪の降り出した裏山に捨て

  • 「海辺の光景」安岡章太郎 新潮文庫

    戦後第三の新人と呼ばれた作家の一人、安岡章太郎の代表作です。海辺の施設には、もう何も判別も判断も付かなくなった認知症の主人公の母が入所しています。主人公は母の傍らに付き添い、一夜を明かします。母との思い出を辿っていく中に、主人公は豁然と蒼穹が開けたような大きな心の境地に到達します。志賀直哉の名篇「暗夜行路」の最終場面を思い起こさせるような、美しい自然と一体になった場面です。日本人の悟りの在り様を考

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